本書は、乙一と山白朝子が手がけたホラー作品を、初期作から近作まで拾い直して一冊にまとめた角川ホラー文庫の企画本である。乙一は「夏と花火と私の死体」でデビューした作家として、山白朝子は怪談雑誌「幽」の創刊期から活動してきた作家として紹介される。選書は千街晶之が担当し、刊行に合わせて表題の書き下ろし中編も加えられた。収められているのは独立した短編・中編で、階段、部屋、鳥、言葉、通信機器など、日常の中にある具体物を入口にして異変を立ち上げる作りになっている。ひとりの主人公を追う長い物語ではなく、作者ごとの発想や題材の差を並べて読む構成が特徴になっている。
構造レビュー
こんな人におすすめ
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AI分析(あらすじ)
怪談やホラー短編を読みたい人、乙一と山白朝子の作品を一冊で追いたい人。
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 乙一名義の不条理な恐怖と、山白朝子名義の切なさ・郷愁が一冊で並ぶ構成。
- 短編ごとの完成度が高く、再読でも怖さや余韻が薄れにくい。
- ホラーだけで終わらず、ミステリ、SF、現代的なテクノロジー要素が混ざる。
- 「SEVEN ROOMS」「階段」「子どもを沈める」「Wi-Fi幽霊」など印象の強い話が目立つ。
- 物悲しさ、ユーモア、残酷さが同居し、後味の強さが残る。
こんな人におすすめ
- 乙一の初期作品や山白朝子名義の作風をまとめて味わいたい人。
- ただ怖いだけでなく、切なさや余韻のあるホラーを読みたい人。
- 短編でテンポよく読み進めたい人。
- 既読作品の再読でも楽しめる完成度を求める人。
- AIやWi-Fiなど現代的な題材の怪談に興味がある人。
人を選ぶポイント
- 収録作の一部は既読の人が多く、目新しさは書き下ろし中心になりやすい。
- かなり重い虐待・監禁・理不尽な暴力を含む話がある。
- 純粋な「怖さ」より、切なさや物悲しさが前に出る作品も多い。
- ホラーとしての刺激は強いが、グロテスクさや後味の悪さが苦手だときつい。
- 表題作はAIやスマホ周りの関心が薄いと入りにくい。
テンポ・読後感
- 短編ごとに緊張感が立ち上がり、読み始めると止まりにくい。
- じわじわ迫る怖さと、急に突き落とす不条理さが交互に来る。
- 全体として暗いのに、どこか洗練された読み味がある。
- 山白朝子名義は幻想的で静か、乙一名義は鋭く痛い印象。
- 読後は怖さだけでなく、しんみりした余韻が残る。
キャラクターへの評価
- 追い詰められる主人公の無力感が強く印象に残る。
- 子どもや姉弟など、弱い立場の人物に寄り添う視点が多い。
- 加害する大人や理不尽を振りかざす人物への嫌悪感が強く出る。
- 山白朝子名義の人物は、怪異側も含めて献身的・ひたむきに見えることがある。
- 耳彦や和泉蝋庵まわりの、少しコミカルで愛嬌のある存在感が好まれている。
巻一覧
この巻のあらすじ
乙一&山白朝子の初期〜現在までの怖い作品ばかりを厳選収録した怪奇ホラーコクション企画。「夏と花火と私の死体」でデビューした乙一は、デビューから「死」を描いてきた。山白朝子は、怪談雑誌「幽」 の創刊時、デビューした怪談作家。今回は、ホラーを描き続ける作家二人の初のホラー文庫企画。ホラー文庫創刊30周年のフィナーレを飾る記念企画。作品のセレクトはホラー評論家&ミステリ評論家の千街晶之さん。本書刊行にあたり表題作となる中編「Wi-Fi幽霊」を書き下ろし。 目 次 階 段 乙一 SEVEN ROOMS 乙一 神の言葉 乙 一 000 鳥とファフロッキーズ現象について 山白朝子 〆 山白朝子 呵々の夜 山白朝子 首なし鶏、夜をゆく 山白朝子 子どもを沈める 山白朝子 Wi-Fi幽霊 乙一 ※書下ろし 解説 千街晶之
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