『断章のグリム』は、童話の形をとって現れる怪異「泡禍」を追う幻想怪奇シリーズで、蒼衣と雪乃を中心に、各地で起こる異常事件の解決に向かう物語です。舞台は現代日本の町や住宅地、海辺の街、閉ざされた屋敷などで、日常の風景に恐怖や狂気が侵食していきます。物語は童話の登場人物や構図を手がかりに、事件の正体や関係者の事情を探る形で進み、蒼衣と雪乃の関係や神狩屋の周囲の人物も絡みながら広がります。シリーズ全体では、個別の泡禍事件を積み重ねつつ、蒼衣の過去や神狩屋の内部事情へも話が及びます。完全版として再構成された巻もあり、同一事件を別の形で補足する展開があります。続編・外伝・短編の追加は確認できません。なお、提供情報では本編以外の巻区分は「その他」にまとまっています。
構造レビュー
編集部判定 良作
短評・キャッチコピー
この項目をレビュー編集部
おとぎ話が歪む刻、少年少女は魔に魅入られる。猟奇と残酷が奏でる暗黒メルヒェン。
編集部
悪夢の泡から生まれた惨劇に挑む騎士団と、彼等に関わることになった少年の死闘を描いたラノベ。各巻のメインとして扱われる事件は古今東西の童話をベースにしており、童話好きなら楽しめます。特筆すべきはグロ描写の過激さで、読んでいて痛みを感じるほど。
こんな人におすすめ
この項目をレビュー編集部
グリム童話が好きな人 本当に恐ろしいグリム童話を知りたい人 都市伝説が好きな人 ダークファンタジーが好きな人 毒舌クールなヒロインに罵倒されたい人 狂気に浸蝕されたい人 グロが好きな人
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AI分析(あらすじ)
- 現代怪奇や伝奇の設定を追いたい人 - 童話モチーフの事件ものに関心がある人 - 怪異の仕組みや事件の背景を読みたい人
メディアミックス状況
この項目をレビュー編集部
松坂ユタカ作画のコミカライズが全4巻発売中です。
編集部
本当に恐ろしいグリム童話ラノベ版。過剰なまでにグロテスクな描写が多く、耐性がないとトラウマになります。身体的な痛みを感じさせる描写や生理的嫌悪を催させる描写が毎巻必ずあり、とりわけ集合体恐怖症の方にはおすすめしません。 キャラクターの死亡率も高く、意外な人物の裏切りが発覚する、終盤の展開には打ちのめされます。活字から滲みだす狂気の凄まじさには戦慄を禁じ得ません。
作品Q&A
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読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- グリム童話を土台にした「神の悪夢」と戦う暗黒メルヘンファンタジーとして、童話モチーフの新解釈やキーワード考察を楽しめる。
- トラウマが発現するメルヘンホラー・バトル描写の圧倒的な狂気と引き込みの強さが、再読でも色褪せない。
- 巻を重ねるほど物語の厚みや緊張感が増し、都市伝説やマイナー童話(なでしこ等)との組み合わせも新鮮だ。
- 雪乃と蒼衣の関係性、毒舌と「普通」をめぐる対比が魅力的で、シリーズを通じて読み続けたいと感じさせる。
- 短編集巻では風乃視点など別角度のエピソードが完成度が高く、寓話モチーフの余韻や想像を膨らませる余話も評価されている。
こんな人におすすめ
- グリム童話やその「本当に恐ろしい」側面に興味がある読者。
- ダークファンタジー、都市伝説、メルヘンホラーを好む層。
- 毒舌で好戦的ながら根は優しいヒロイン(雪乃)との掛け合いを楽しみたい人。
- 家族の歪みや人間関係の不条理さが生む狂気を、ファンタジーとリアルの両面から味わいたい人。
- グロテスク描写や生理的嫌悪感にも耐えられる読者。
人を選ぶポイント
- 痛み系・身体を冒すグロテスク描写が非常に強く、心臓が弱い方や生理的に苦手な人は注意が必要。
- 虫・魚・産卵など特定モチーフで「目を背けたくなる」「嗅いでいるような錯覚」になるほど生々しい。
- 救いの薄い展開や悲惨な家庭描写(介護、虐待、歪んだ親子関係)で居た堪れなくなる。
- 1巻でも600ページ超と分量が厚く、後半ほど状況が悪化していく重いトーンが続くため、気分を選ぶ作品だ。
- 一部キャラの毒舌や傲慢さ、展開の強引さに違和感を覚える読者もいる。
テンポ・読後感
- 1巻に複数編を収めた分厚い構成で、ピンチの次にピンチが続く油断ならない引き込み方だ。
- 序盤はメルヘン寄りのホラーから、巻が進むにつれリアルなグロや絶望感が増していく印象を持つ読者が多い。
- 完全版での再読でもインパクトが衰えず、童話ベースでここまで凶悪な光景が生まれることへの驚き。
- 終盤に向けてクライマックスの気合いが増す一方、所々キャラ描写や配役の厚みが物足りない、展開が急ぎ足に感じる。
- 短編集巻はテンポや視点が変わり、寓話風の教訓めいた話から意味深な余話まで幅がある。
キャラクターへの評価
- 雪乃は毒舌・好戦的ながら根底の優しさや熱い決意、ヒロインとしての魅力が一貫して高く評価されている。
- 蒼衣は「普通」であろうとする姿と悪夢への巻き込まれ方が印象的で、雪乃との関係が読者の大きな関心になっている。
- 笑美や可南子、瀧など「まとも度が高い」登場人物に好感を持つ声がある一方、勇路の傲慢さや役に立たない面への不満も目立つ。
- 風乃視点のエピソードでは、姉妹の繊細さや過去の重さがしみじみと伝わる。
- 葬儀屋や神狩屋ロッジ関係者など、狂気と人間らしさが同居するキャラクターに複雑な感情を抱く読者が多い。
巻一覧
この巻のあらすじ
人間の恐怖や狂気と混ざり合った悪夢の泡。それは時に負の『元型』の塊である『童話』の形をとり始め、新たな物語を紡ぎ出す。そして、悪夢の中で出会った蒼衣と雪乃の二人が辿る物語とは──。鬼才が贈る幻想奇譚、登場!
この巻のあらすじ
市立第一高校の一年生で時槻雪乃のクラスメイトの媛沢遥火は、停まっている自動車が怖かった。いつもと同じように急いで通学路途中の駐車場を通り過ぎようとすると、背後で小さな重い音が聞こえる。そして、振り返った遥火の眼に映ったのは、べったりと車の窓に浮かぶ、二つの赤ん坊の白い手形で──。
この巻のあらすじ
泡禍解決の要請を受け、蒼衣たちは海辺の町を訪れた。到着とともに感じたのは過去に例を見ないほど町中に漏れ出す泡禍の匂い。さらに神狩屋の婚約者の七回忌という異様な事実。そして、悪夢は静かに浮かび上がる──。
この巻のあらすじ
神狩屋の婚約者の七回忌前夜、人魚姫の物語をなぞる惨劇は、蒼衣たちが訪れた海辺の町全体に広がっていく。そして、死の連鎖を誘う人魚姫の真相が明かされる時──。鬼才が贈る悪夢の幻想新奇譚、第四幕!
この巻のあらすじ
田上颯姫の妹が住む街で起きた女子中学生の失踪事件。解決要請を受けた雪乃と蒼衣の二人を待ち受けていたのは、敵意剥き出しの非公認騎士の少年だった。彼は、失踪した少女と共にいた愛の幼馴染みでもあり──。
この巻のあらすじ
自分を敵視する騎士の攻撃により、意識不明の重体に陥った雪乃。彼女の重荷をなくすため、蒼衣は単身、未だに手がかりの見えぬの謎へと立ち向かう。そして、失踪事件を発端とした悪夢の結末に待っているものとは──!?
この巻のあらすじ
時槻雪乃のクラスメイトの古我翔花は、継母との確執により、いつも雪乃の家で泣いていた。死んだ母親の居場所を、形見の指輪を守りたいが、翔花は悔しさと悲しみに明け暮れて泣いていた。そんな時、ゴシックロリータに彩られた人形的な美しさを持つ風乃に出会い──。
この巻のあらすじ
人魚姫の事件から二ヶ月。一人残された海部野千恵を見舞いに、蒼衣は雪乃と離れ、再び海辺の町を訪れる。そこで起きていたのは自殺した琴里に絡む惨劇。琴里の死を悼み臣が持ち帰った白いユリは、ただ静かに風に揺れていた──。
この巻のあらすじ
金森琴里の自殺を発端に、徐々に悪夢が浸蝕していく海辺の街。だが蒼衣は、ユリと物語の行方が分からぬまま、雪乃を置いて、地元の普通の日常に戻らなくてはいけない。琴里の恋人だった臣と幼馴染みの一真を護るために必死な雪乃。そして悪夢は、雪乃を心配する蒼衣の予想を大きく裏切り、拡散していく──。
この巻のあらすじ
夏休みが始まり、雪乃とできるだけ長く一緒にいようと目論む蒼衣。だが、泡禍解決に赴いた雪乃と颯姫が戻ってこない。雪乃たちは、死なない〈異端〉を相手に真喜多家に閉じ込められているらしい。邸は異常現象により完全に外界と隔絶されていた。雪乃のためにも単身で邸内へと救出に向かう蒼衣だったが──。
すべての巻を見る(全23巻)
この巻のあらすじ
始まりは『生まれ変わりの子供』の話を真喜多莉緒が母親に話したことだった。異形化した母親と荒んでいく家族関係、そして閉ざされた真喜多邸。雪乃たちを助けにきたはずの蒼衣も隔離され、惨劇は予想以上に拡がっていく。抗える者が減っていく中、雪乃の身体に異変が──。
この巻のあらすじ
蒼衣が深い傷を抱えた一週間後。処分しそこなった〈泡禍〉被害者を探すため、瀧修司と可南子の工房を訪れた蒼衣たち。だが、可南子に対して雪乃は恐怖を感じずにはいられない。雪乃は“生き返り”という概念に疑問が隠せず、そして──。
この巻のあらすじ
病院で首を吊って死んでいた少女が残した手紙。そこには自分達がいじめていた浅井安奈からの復讐が匂わされていた。いまだ解明できていない謎の死を遂げた安奈と、生き返りの彼女を連れて逃亡を続ける多代亮介。二人を追ってクラスメイトたちに接触を図る蒼衣と雪乃だが──。
この巻のあらすじ
いまだ葉耶の悪夢に苦しむ蒼衣は、葬儀屋の件でさらに自責の念に駆られていく。葬儀屋の蘇りにより自我を保っていた保持者が多く、蒼衣は方々から恨まれていた。そして責任を取るかのように、蘇りに関わる〈泡禍〉解決に雪乃と二人で向かうのだが──。
この巻のあらすじ
葬儀屋の蘇りによる影響はまだまだ続く。蒼衣に復讐を誓う少年は、自分も死ぬ覚悟で蒼衣を苦痛の海へと沈めていく。一方、蒼衣の窮地を救った雪乃も、勇路を始末するべく、一人〈泡禍〉の渦中へと飛び込んでいくのだが──
この巻のあらすじ
主が帰ってくることのない神狩屋。活動停止を命じられた雪乃は、そこのみが拠り所かのように待機することしかできない。さらに蒼衣も、神狩屋の書斎で膨大な資料から手がかりを探すしかなかった。何度もそんな作業を繰り返した時、蒼衣の目に入ってきた一つのスクラップブック。そこに記されていたのは、葉耶にまつわる過去の真相。そして──。
この巻のあらすじ
日々苦しみ続けていた蒼衣の過去の悪夢の真相、雪乃が抱える様々な想いや誇り、そして神狩屋から消えてしまった颯姫と夢見子……。謎が謎を呼び、混沌としていく神狩屋で、また一人『白雪姫』の悪夢に巻き込まれ、騎士たちが消えていく。だが全ては、蒼衣の過去より、始まるべくして始まっていた──。
この巻のあらすじ
鬼才・甲田学人が贈る、悪夢のメルヘン完全版。
この世界の怪現象は全て、神の見た悪夢の泡である。集合無意識の海から浮かび上がった悪夢の泡は、個人の恐怖と混ざり合い、歪んだ「童話」となって現実世界に溢れ出す。 凄惨な過去を抱え悪夢と戦う時槻雪乃。普通であることが信条の白野蒼衣。二人は〈神の悪夢〉を滅ぼすため、想像を絶する物語を追い、その悲劇を解き明かしてゆく。悪夢が作り出した『灰かぶり』と『ヘンゼルとグレーテル』。その恐怖と結末は。すべての起源に迫る奇書『マリシャス・テイル』初収録の完全版。 灰かぶり 序章 夢と断章の神話 一章 終わりと始まり 二章 傷を持った騎士 三章 灰かぶりの欠片 四章 魔女と魔女の死 五章 葬送そして葬送 六章 終わりの始まり 終章 夢を壊す者の名
ヘンゼルとグレーテル 序章 竈の中のヘンゼル 一章 蒼衣と雪乃 二章 予言と兆し 三章 ヘンゼルとグレーテル 四章 かまどとパン 五章 兆しとしるべ 六章 魔女と魔女 終章 竈の中のグレーテル 『マリシャス・テイル』
この巻のあらすじ
死の連鎖を誘う、「人魚姫」の真相ーー。
怪奇現象「泡禍」解決の要請を受け、雪乃たちは神狩屋の店主・鹿狩雅孝が昔暮らしていたという海辺の町を訪れた。過去に例をみないほど溢れ出す泡禍の匂いの中、彼らは鹿狩のかつての婚約者・海部野志弦の妹・千恵に出会う。 奇しくも志弦の七回忌を明日に控え、悪夢の泡は静かに浮かび上がる。そして人魚姫の物語をなぞる惨劇が巻き起こりーー。切なくも悍ましい、シリーズ屈指の罪深き物語。 すべての起源に迫る奇書『マリシャス・テイル』初収録の完全版・第2巻。 序章 人魚の歌 一章 泡沫は君を誘う 二章 童話は夢と巡る 三章 亡者は死を呼ぶ 四章 寡人は屍を語る 五章 災禍は現に浮ぶ 間章 人魚の墓場 間章 人魚の海辺 六章 葬列は再び来る 七章 亡霊は罪を囁く 八章 狂気は呪を叫ぶ 九章 過日は禍を兆す 十章 咎人は海に哭く 終章 人魚の泡 『マリシャス・テイル』
この巻のあらすじ
「赤ずきん」が犯した、罪深き所業ーー。
田上颯姫の妹・瑞姫が住む街で起きた女子中学生失踪事件。怪奇現象「泡禍」解決の要請を受けた雪乃と蒼衣を待ち受けていたのは、敵意剥き出しの非公認騎士・馳尾勇路だった。失踪した少女の知人でもある彼は、二人を出し抜き単独で解決するために奔走する。だが「泡禍」は静かに新興住宅地を蝕んでいきーー。 赤ずきん、お婆さん、狩人、狼。『赤ずきん』の登場人物に見立てられたものたちの正体を見破れるか。すべての起源に迫る『マリシャス・テイル』初収録の完全版・第3巻。 序章 赤ずきんは森のなか 一章 この道は赤ずきんの村に 二章 この森はお婆さんの家に 三章 この屍はとむらいの棺に 四章 この獣はさまよいの道に 五章 この娘はオオカミの森に 間章(一) 赤ずきんは家のそと 間章(二) 赤ずきんは村のそと 六章 この路はオオカミの塒に 七章 この狩はさまよいの群に 八章 この邸はとむらいの囲に 九章 この禍はお婆さんの客に 十章 この罪は赤ずきんの罪に 終章 赤ずきんは腹のなか 『マリシャス・テイル』
星評価・感想
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あめめのめ 5 小さな物語に大きな恐怖が止まらない
文章表現でこれだけの恐怖を演出できるラノベ作家は他にいません。
断章のグリムシリーズ初の短編集になります。
なのでサクサク読めて難しくなく、だけどしっかり恐怖があります。
そしてこの小説の中では風乃というヒロインの姉がメインの小説があります。
本編では見られなかった展開や内容に引き込まれます。
1巻から読むのが普通ですがもし、本シリーズが気になっているけど迷っているというのなら、この短編集から読むのもおすすめです。
定期的に話題になる童話ホラーを思いっきり楽しみましょう。 -
がじん 3 痛い表現が素晴らしい
グリム童話をモチーフにしたホラー展開が不気味で、痛みを表現する描写にぞわぞわとします。 -
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