『ノロワレ』は、双子の弟・真木現人と、十五歳で作家になった兄・夢人を軸に、呪いが人間関係や土地の因習へ広がっていく現代ホラー連作。婚約相手に早死にの噂がつきまとう家、祖母から受け継がれた「神様の入った箱」、いじめや自殺の記憶が残る地域、虫おくりや流し雛の習俗、子供の怪異が続くマンションなど、身近な場所に異常が入り込む。現人は兄への反発を抱えながら事件に関わり、夢人は呪いを題材に周囲を見ていく。信乃歩や編集者の西任結、同級生の日高護も巻ごとの焦点となり、家系・共同体・個人の怨念がつながっていく。
構造レビュー
編集部判定 良作
短評・キャッチコピー
この項目をレビュー編集部
ノロワレタものたちのおぞましき宿命を描いた民俗ホラー。
編集部
若きホラー作家・真木夢人が許嫁を連れて故郷の村に帰還した時から始まる、怪奇な事件の顛末を描いた因習ホラーシリーズ。 怪異や心霊を扱った作風が好きなら陰惨なストーリーが気に入るはず。怪異に魅入られる人の心の闇や、日常に根差すトラウマも巧みに掘り下げられています。
こんな人におすすめ
この項目をレビュー編集部
因習村ホラーが好きな人 呪詛や呪物に関心がある人 双子の確執に惹かれる人 受難体質のメガネっ娘が好きな人
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AI分析(あらすじ)
現代怪異、民俗ホラー、家系の呪い、兄弟関係を扱う物語が好きな人
著者情報
この項目をレビュー編集部
甲田学人は電撃文庫で活動中のラノベ作家。カクヨムでは『小さな魔女の散歩道』を公開中。代表作は『断章のグリム』『Missing』。最新作『ほうかごがかり』はメイジ作画でコミカライズが決定しています。
イラストレーター情報
この項目をレビュー編集部
三日月かけるはファンシーなタッチが魅力のイラストレーター。甲田学人とは『断章のグリム』から組んでいます。
編集部
因習村ホラー好きはぜひ押さえてほしいシリーズ。未完の上打ち切りなのが惜しまれるものの、個々のエピソード自体は一区切り付いている為読んで損はありません。性悪美青年に萌えるなら、夢人のいけ好かないキャラクターが刺さるはず。喋る猫も出てきます。
作品Q&A
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読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 甲田学人作品らしい、痛覚や異形さを伴う生々しいホラー描写に「この作者にしかない」と評する声が多い。
- 閉ざされた田舎やマンションなど、狭い共同体の人間関係の陰湿さ・排斥が恐怖として描かれている。
- 特定人物の怨みや因果に結びつく呪い設計や、虫おくり・外法箱など民俗・憑き物要素が効いている。
- 双子(夢人・現人)の関係性や、夢人の言動・キャラクター性に強く惹かれる。
- 「家族とは呪いだ」など、呪いと人間関係を重ねたセリフやテーマが深く響く。
こんな人におすすめ
- 和製ホラー、因習村・閉鎖空間ホラーが好きな読者。
- Missingや断章のグリムなど、甲田学人の怪奇小説を追いたい読者。
- 呪い・憑き物・オカルト設定に関心がある読者。
- 双子キャラや、個性的でクールな登場人物に惹かれる読者。
- 救いの少ない、重い・陰鬱な恐怖を味わいたい読者。
人を選ぶポイント
- 虫(特に蜂)やグロテスク・痛々しい描写が苦手な人には向かない。
- 子どもや巻き添え被害者が危うい状況に置かれる展開があり、読後感が重く人によっては勧めにくい。
- 救いが乏しく、人の浅ましさや社会の閉鎖性を突きつける内容で、気分を落としやすい。
- シリーズ全体の「人は呪いで死なない」ルールと、個別作の惨劇描写のバランスに違和感を覚える声もある。
- 主人公より夢人が際立ち、他キャラが相対的に薄く感じられる。
テンポ・読後感
一巻は登場人物紹介や世界観提示に寄り、Missing系ほど分析・解明型ではない、という声がある一方、中盤以降はノンストップで惨事が続く展開も多く、ページを止めにくい、という評価も目立つ。田舎の閉塞感や人間の醜さを前面に出した、ドロドロで後味の悪さが残る読み心地だが、それが魅力でもある、という声が多い。シリーズ打ち切りへの惜しみや、続きへの期待を語る読者もいる。
キャラクターへの評価
- 真木夢人はシリーズの顔として圧倒的に人気が高く、クールで個性的、読むほど魅力が増す。
- 双子の現人は名前の対比や関係性が印象的だが、夢人に比べると主役感が弱い。
- オミコサマは優しさやヒロイン性があり、シリーズを支える存在として好意的に語られる。
- 幽霊マンション編では、視点人物の西任結が有能ではなく裏目に出る場面や、克己の知恵・勇気が際立つ。
- 田舎の大人や排他的な共同体側の人物に強い嫌悪・恐怖を覚える一方、一部の登場人物には同情する。
巻一覧
この巻のあらすじ
双子の弟・真木現人は兄の夢人のことが嫌いだった。主人公の虐めと呪いをテーマにした小説 『呪験』 で十五歳にして作家になり、上京した夢人。そして、その内容に影響された殺人事件により帰郷するのだが、彼は七屋敷薫という婚約者を連れていた。 ── 七屋敷は呪われている。七屋敷の花婿は、呪いによって、二年と経たず早死にするのだ。 そんな 『呪い』 が噂される婚約だが、夢人は暗い嘲り笑いを浮かべるだけだった。 そして、夢人を尊敬し慕う妹の信乃歩に、彼らを蝕む呪いの物語が、静かに始まりを告げていた──。
この巻のあらすじ
同級生・日高護の祖母の葬式に出席した真木現人は、そこで騒ぎに巻き込まれる。それは日高が過去に祖母から聞いていた「神様の入った箱」を差し出せというものだった──。 一方で現人の双子の兄・夢人は、その箱と同時に日高の家系にも興味を持ち始める。それは脈々と引き継がれている『憑き物筋』で、呪いの本尊をその箱に収めているという。兄の話に怒りを覚える現人だが、呪いの怪異はすでに浸蝕を始めており──。
この巻のあらすじ
──死ね。死ね。 天井から聞こえる微かな物音。少年の意識には、その音が狂おしく囁いているように思えた。そして……。 社で始まる「虫おくり」の祭りの準備中、街では蜂の被害が広がっていた。被害は主に、信乃歩の学校で自殺した少年の住む地域で起きていた。そして少年を虐めていた人間がまた一人、犠牲になっていく。果たして呪いと虫おくりの関係とは──。
この巻のあらすじ
『もし深夜に子供がドアをノックしても、絶対に開けないで下さい』 ホラー小説レーベルの編集者・西任結は、子供の喘息を憂い地方への引っ越しを決めた。だが、そのマンションでは奇妙な出来事が多く起こる。川に浮かぶ幾つもの紅い流し雛、不自然に多い空き部屋、「よそ者は出て行け」と怒りを露わにする老人、そして掲示板に貼られた謎の掲示――。 結は「新居がいわくつきだったら教えて下さい」と告げた若きベストセラー作家・真木夢人に相談を持ちかけるのだが、事態は一向に変わらず。そして、ついに住人の子供が奇怪な死に巻き込まれ――。
この巻のあらすじ
「ああ、あのマンションね。──赤い服着た女の子の幽霊、出るんでしょ?」 ホラー小説レーベルの編集者・西任結が子供のために引っ越したマンションでは、子供たちが奇怪な事故に巻き込まれ、二週連続で亡くなった。自分の子が巻き込まれるのでは……と徐々に高まっていく住人たちの不安。そんな中、霊能者にお祓いを依頼するかどうかで住人たちの意見は割れていく。だが事態はさらに悪化し、そしてついに──。 夜中に子供がドアをノックしても決して出てはいけない。マンションでの奇妙な掲示や赤い着物の流し雛の慣習など、謎はさらに深まっていく……。
この巻のあらすじ
「なんで……あなた達の子は生きてるのっ!? 死んでよ!! あんたの子も同じように──」ホラー小説レーベルの編集者・西任結が息子のために引っ越したマンションで起きた、子供たちが次々と亡くなっていく惨劇。だが被害は子供だけではなく、大人にも拡がり始めていた。そして恐怖に耐えられず、壊れていく住人達。随所で確認されるのは、首のもがれた不気味な紅い紙人形。やがて住人達の怖れの矛先は一つの部屋へと繋がっていく。それは過去から続く悲劇の連鎖でもあり……。そして悲劇の夜が始まり、明けていく。事件の裏に隠された真相とは──。
星評価・感想
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