現代の街を舞台に、6丁の拳銃をめぐって黒田雪路、岩谷カナ、首藤祐貴、時本美鈴、緑川円子、花咲太郎の行動が同時進行で交差する群像劇。殺し屋、大学生、高校生、小学生、陶芸家、探偵という立場の異なる人物が、それぞれ暗殺、逃走、尾行、銃撃、個展準備、捜索に関わり、拳銃の持ち主、売人、追う者、追われる者が次々と入れ替わる。発砲事件、拉致監禁、相互の接触、歌手や犬の登場が重なり、各人物の目的は別のまま同じ街の中で接点を増やしていく。ひとつの事件を単線で追うのではなく、拳銃の所在と人物の移動が互いを刺激し、場面ごとに関係が組み替わっていく構成として全3巻がまとまる。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 6人前後の視点が入れ替わり、拳銃を軸に人物同士の関係が少しずつつながっていく群像劇として読まれている。
- キャラクターの個性が強く、会話や絡み合いの妙で引き込まれる。
- 名古屋を舞台にした街の空気感と、日常寄りの軽さの中にある不穏さの組み合わせが印象に残る。
- 過去作の登場人物が顔を出すため、シリーズや関連作を追っていると楽しみが増す。
- 予定調和っぽさはありつつも、テンポよく人が集まり収束していく流れを面白がる声がある。
こんな人におすすめ
- 群像劇や視点切り替えの多い構成が好きな人。
- キャラ同士の会話劇や、少しずつ線がつながる展開を楽しみたい人。
- 入間人間作品や関連作を読んでいて、既出キャラの再登場を拾いたい人。
- 重すぎる話より、軽妙さと不穏さが同居する読み味を求める人。
- 1冊ごとの満足感より、シリーズ全体の流れを追う読み方が合う人。
人を選ぶポイント
- 前半は展開が遅めで、視点が細かく切り替わるぶん把握に手間がかかる。
- 1冊だけでは全体像が見えにくく、序章・途中巻の印象が強い。
- 期待していたほどの激しい対立や派手な山場を感じにくい。
- 伏線回収や構成の詰めに物足りなさを覚える読者がいる。
- 関連作を読んでいないと、登場人物のつながりがやや掴みにくい。
テンポ・読後感
- 序盤は静かでゆっくり、途中から人と人の接点が増えて動き出す。
- 章ごとの視点交替が多く、細切れに進むぶん読み味は軽快。
- 緊張感のある場面と、ゆるい会話や日常っぽい空気が交互に来る。
- 物語全体は駆け足気味でも、最後に向けて一気に収束していく。
- どこか不思議で、派手さよりも「引きこまれる」感触が残る。
キャラクターへの評価
- それぞれのキャラに癖があり、女の子たちの強さや男たちのゆるさが対照的に受け止められている。
- 追い詰められていく人物や、振り回される人物に読み応えがある。
- 探偵、殺し屋、陶芸家など立場の違う人物が同じ街で交差する面白さがある。
- 既出キャラの再登場や、他作品とのつながりが嬉しいポイントになっている。
- 主要人物の関係性は、殺伐さよりも妙な近さや和みで印象づけられる。
巻一覧
この巻のあらすじ
(1)黒田雪路 ── 二十代前半の青年。殺し屋。拳銃の持ち主。依頼を受けて、女性陶芸家の暗殺を企み中。 (2)岩谷カナ ── 大学六年生(誤植ではない)。駄目人間。拳銃の持ち主。働くために外出中。 (3)首藤祐貴 ── 高校三年生。気になっていた片想いの相手の跡を追いかけ中。 (4)時本美鈴 ── 小学六年生。顔立ちが整った少女。拳銃の持ち主。『嫌いな人』 ランキングの六位を殺そうと街を徘徊中。 (5)緑川円子 ── 陶芸家。頭には常にタオルな妙齢の女性。年齢不詳な、金髪青スーツな弟子と、個展会場に向かい中。 (6)花咲太郎 ── ロリコンな 「閃かない探偵」。依頼され、なくしてしまった拳銃を捜索中。 6丁の拳銃を巡って、6人の運命が、今転がり始める。
この巻のあらすじ
高校生・首藤祐貴は、発砲事件を起こし逃走、謎の殺し屋・木曽川と出会う。 小学生・時本美鈴は、銃撃相手を探すうち、不思議な歌手・二条オワリと出会う。 陶芸家・緑川円子は、金髪青スーツの弟子と個展を開く準備をする。 殺し屋・黒田雪路は、その殺害ターゲット・緑川円子と至近で相まみえる。 駄目大学生・岩谷カナは、ふと拳銃を捨てようと考える。 そして、探偵・花咲太郎は、相変わらず閃かない。 6丁の拳銃を巡って、6人の運命は回る。
この巻のあらすじ
高校生・首藤祐貴は、拳銃の売人と出会う。そして資質を買われ『次なるターゲット』を依頼される。さて彼の決意は? 陶芸家・緑川円子は、弟子の金髪青年の妹と犬をかくまうはめになる。緑川は、仕事の邪魔をされてうんざりの様子。 殺し屋・黒田雪路は、首藤を仇と考える小泉明日香と朝食を取る。また面倒事が増えた、と思った。 駄目大学生・岩谷カナは、持っていた拳銃のせいで拉致監禁され、生命の危機を迎える。彼女の望みの綱は、『丸い犬』。 探偵・花咲太郎は、二条オワリとともに、カナと『丸い犬』の行方を捜し始める。彼は相変わらず閃かない。 小学生・時本美鈴は、殺し屋・木曽川につきまとう。理由は、暇だから。文句を言われたら、銃で撃てば良い。 終焉、間近。
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