『トカゲの王』は、目の色を変えるだけの異能「リペイント」を持つ五十川石竜子が、現代の学校生活と都市の裏側をまたぎながら動く物語。本人は自分を特別な存在だと信じ、言動もそれに合わせて変えていくが、周囲には教祖の少女シラサギ、読心や別種の能力を持つ人物、逃げる者と追う者が入り交じる。教団の布教や儀式、監禁からの脱出、学校行事の場面が接続し、複数の人物の目的が同時進行でぶつかっていく。石竜子は、王を名乗る態度と実際の力の差を抱えたまま、相手を欺くために立場やふるまいを切り替え、関係の中へ入り込んでいく。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 超能力バトルに見せかけた、嫉妬・欲・嘘など人間の裏側の感情描写。
- 戦闘力のない主人公が口先と手管で超人社会を生き延びる泥臭い逆転劇。
- ナメクジ対ミミズのように、無能力者が絶対的な力へどう立ち向かうかが読み進める動機になる。
- 前作よりシリーズの輪郭と楽しみ方が見え、巣鴨との関係性も形になってきた。
- トカゲとシラサギのやり取りなど、人物間の引力が話題になる。
こんな人におすすめ
- 入間人間らしいダーティーな心理描写や策略劇が好きな読者。
- 最弱主人公が虚勢と準備で勝負するタイプの物語を求める人。
- 主人公以外の視点も含む多線構成を楽しめる読者。
- 陰鬱な殺し屋劇や文化祭など非日常イベントの緊迫感に耐えられる人。
人を選ぶポイント
- 未完結・打ち切り懸念があり、続巻待ちの不満が目立つ。
- 自傷や欠損を伴う痛い描写が多く、読みづらさを指摘する声がある。
- キャラクター欠損率が高く、特にカワセミ周りの展開への抵抗感。
- 王道ラノベ主人公像や超能力バトル比重への期待と実態のズレ。
- 巣鴨の真意、一号の動向、各人物の行方など未回収の謎が多い。
テンポ・読後感
- 殺し屋に追われ逃走する陰鬱で血塗られた空気感。
- スマートな勝ち方より泥臭く恰好の悪い生存行動が中心。
- バトルというより一方的な暴力や人間ドラマ寄りの展開。
- 後半巻でシリーズの方向性が前作より掴みやすくなったという手応え。
キャラクターへの評価
- トカゲ(石竜子):自分に戦闘力がないと自覚し口先八寸で戦う最弱級主人公、復讐への意志は評価が分かれる。
- ナメクジ:もう一人の主人公的立場で大活躍、思考回路は好評だが能力獲得への複雑な反応。
- 巣鴨:1巻より分かりやすく変化し、謎多き提案役として物語を動かす。
- ミミズ:最強殺し屋としての存在感が強く、ナメクジとの対峙が巻の山。
- シラサギ:トカゲとの関係性が読者の関心を集める一方、来意や行動の意図は議論を呼ぶ。
巻一覧
この巻のあらすじ
俺はこんな所で終わる人間じゃない。その他大勢が強いられる 『普通の人生』 から逸脱した、選ばれし者なんだ。 俺に与えられた能力 『リペイント』 は、インチキめいたまがい物。でも、俺には世界を“塗り替える”資格がある。このインチキこそ、俺の力なんだ。 どこまでもなにもかも騙し抜く。まず手始めに、俺自身も騙す。そして、目の前に立ちはだかる不気味な殺し屋どもから必ず逃げ延びてやる。 だって、俺は。『最強』 なんだから。
この巻のあらすじ
世界を塗り替えるはずだった俺の野望は、右目と共に消失した。 あの日、ビルの最上階で 『神様』 の少女に勝負を挑んで、あっさり負けた。もう二週間ほど前の話だ。 そして俺は ── ヒキコモリになった。 ん? 世界を支配? できるわけねーだろそんなの。あんな殺し屋どもに、なんで太刀打ちできるんだ。中二なめんな。 だけど明確に分かったことがある。敵はあの 『神様』 だ。いつか、この左目 ── 『リペイント』 を、『神様を倒す能力』 にしてみせる。 ……そしてもう一つ気づいたことがあった。この力は戦うことに向いていない。 だから、俺はもう戦わない。 そうして自室でこっそり復活を目論む俺だったが、なぜか目の前にエロい巣鴨とエロいDVDが!? 意外な展開が待ち受ける学園異能第二弾!
この巻のあらすじ
生きている間に関わることなど無いはずのカルトな闇社会。その 『会場』 から、俺はどうにか逃げ出すことができた。しかし、俺の受難はまだ続く。再び監禁され、今度は謎の金髪少女と共に脱出経路を探る羽目に。 そんな俺の知らぬ間に、最強の能力者カワセミは巣鴨とコンビを組み、美人殺し屋のナメクジは鹿川成美と行動を共にする。白ヤギまで動きだし、復讐というパーソナリティは、螺旋を描いて中心点へと落ちていく。この中で、生き残るのは誰か。それはもちろん、俺 ── であって欲しい。 俺の願いを巻き込んだその渦が行き着いた先は、俺や巣鴨が通う学校の文化祭会場だった。カルトな闇社会を牛耳る教祖による 『儀式』 が開かれる場所。教祖様を 『神』 とあがめ奉る空間で、俺は、一生忘れられない経験をする。
この巻のあらすじ
自身の目の色を自在に変える、ただそれだけの偽りの力 『リペイント』 で、偽りの 『王』 を演じた五十川石竜子。 彼は、カルト宗教教祖の少女・シラサギを打倒するため、同じくカルト宗教団体で教祖が不在となった 『ニュートラル友の会』 の制覇に乗り出した。 新教祖を名乗って布教に励むトカゲ。そんな彼の前に、復讐対象であるシラサギがやってくる。彼女の目的は、トカゲとのデート!? 一方、もう一人の復讐者・殺し屋ナメクジは猪狩友梨乃との奇妙な付き合いに辟易していた。他人の考えを読む友梨乃に苛立ちを覚え、限界を感じていたそのとき『最強の殺し屋』 の一人、ミミズが襲来する。 能力を持たないナメクジは、懸命に逃げようとするが、その先にデート中の少年少女がいて……。
この巻のあらすじ
カルト集団のトップを狙う五十川石竜子は、読心能力を持つ猪狩友梨乃と初デートに挑む。 『見えざる右手』を得たナメクジは、再び殺し合いの世界に身を投じる。その最初の相手は、クモと呼ばれる能力者だった。 なにかを企むシラサギは、『会話』を失い、そして読心能力を得た鹿川成実と接触をはかる。 そんな四人に加えカワセミと巣鴨涼も巻き込んで、トカゲが目指す『王』への道は、光と闇を抱えて広がっていく――。
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