『Hello,Hello and Hello』は、学校帰りの道や駅前の本屋、空き地といった現代の場所を舞台に、少年・由くんと、不思議な少女・椎名由希の関係を、消えていく思い出と何度も交わされる「初めまして」でたどるシリーズ。由希は由くんを知っているように声をかけ、笑って、泣いて、怒って、手を取りながら、名前を呼ぶことや会いに来ることに重ねた願いを残していく。物語の軸は、二人の間に積み重なる約束の意味と、失われた記憶の先にあるつながりで、続刊には短編3本と書き下ろし中編が収録され、その後の時間と別の接点が補われる。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 1週間ごとに記憶が消える少女と、彼女をめぐる恋の切なさが強く印象に残る。
- 何度も「はじめまして」を繰り返す関係性が、淡い恋の積み重ねとして描かれている。
- 透明感のある文章、比喩や言葉選びの巧さを評価する声が目立つ。
- 章立てや時系列の組み替えで、少しずつ真相に近づく構成が面白い。
- イラストや雰囲気づくりを含めて、作品全体の美しさを推す感想が多い。
こんな人におすすめ
- 切ない恋愛小説や、余韻の残る物語が好きな人。
- 設定の妙よりも、雰囲気や感情の積み重ねを楽しみたい人。
- 透明感のある文体や、やわらかい空気感の文章が好みの人。
- 王道の感動系や、少し不思議な青春SF・ファンタジー寄りの話を読みたい人。
- ハッピーエンド一辺倒ではない恋愛物語を受け止められる人。
人を選ぶポイント
- 設定の整合性や細部の生活描写は気になりやすい。
- 繰り返しの展開を単調に感じる人がいる。
- 文章がふわっとしていて、物語に入り込みにくいと感じる場合がある。
- 登場人物の言動が作り物めいて見える。
- すっきりした解決や強いカタルシスを期待すると肩透かしになりやすい。
テンポ・読後感
- 序盤は設定の輪郭が見えにくく、読み進めるほど切なさが増していく。
- ランダムな時系列や反復で、少しずつ真相と感情が積み上がる。
- 全体の空気は静かでやわらかいが、芯には痛みと喪失感がある。
- 文章は読みやすく、流れに乗ると一気に読めるタイプ。
- 余韻重視で、読後に甘さよりもほろ苦さが残る。
キャラクターへの評価
- 由希は儚さと魅力を併せ持つヒロインとして強く印象に残る。
- 春由は一途さが評価される一方、感情の見え方に戸惑う声もある。
- 朱音は脇役ながら好感を持たれやすく、応援したくなる存在として挙がる。
- 登場人物の会話や行動に、青春ものらしい不器用さと切なさがにじ。
- 主人公たちの関係は、恋愛としてだけでなく記憶と存在の物語として受け止められている。
巻一覧
この巻のあらすじ
「ねえ、由くん。わたしはあなたが――」 初めて聞いたその声に足を止める。学校からの帰り道。中学のグラウンドや、駅前の本屋。それから白い猫が眠る空き地の中で、なぜだか僕のことを知っている不思議な少女・椎名由希は、いつもそんな風に声をかけてきた。笑って、泣いて、怒って、手を繋いで。僕たちは何度も、消えていく思い出を、どこにも存在しない約束を重ねていく。だから、僕は何も知らなかったんだ。由希が浮かべた笑顔の価値も、零した涙の意味も。たくさんの「初めまして」に込められた、たった一つの想いすら。これは残酷なまでに切なく、心を捉えて離さない、出会いと別れの物語。
この巻のあらすじ
これはわたしが紡いだ、あの夏から続く“願い”の物語。 そしてーー これは僕に届いた、いつかの春へと続く“希望”の物語だ。
「わたしたちは最後の瞬間、お互いに向かって同じことを願ったの。会いにきて、名前を呼んでって。だって、それはーー」 大学生活も終わりの足音が近づいてきた春の日に、僕は見知らぬ少年に声をかけた。その横顔はやけに真剣で、切実で、かつての自分に重なった気がした。 こんな風に新たな出会いを紡ぎ、僕は明日を歩いていく。いつか失った“願い”を手に、幸のように笑う“誰か”のもとへ。再び辿りつくことを祈りながら。
電撃文庫MAGAZINEに掲載され、好評を博した短編3本に加え、書き下ろし中編『Contact.214+1 僕たちの辿りついた場所』を収録した待望の続刊が登場!
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