高校生の東雲結弦は、病で身体の成長が止まったまま七年眠り続けたあと、変わってしまった周囲の中へ戻ってくる。かつて両片思いだった幼馴染は教師になり、妹分だった天河希空は同い年のクラスメイトとして再び隣に立つ。止まっていた時間の差が、三人の関係と恋心の向き先を変えていく物語で、学校生活の再開と、年齢差や立場の変化を含む三角関係の揺れを軸に進む。舞台は現代の高校と家庭圏で、失われた時間のあとに関係を組み直す過程が中心になる。単巻構成で、三人の関係の再始動を一冊で描く。七年の空白があるため、過去の記憶と現在の距離感が物語全体の前提になっている。三人の視線が交差する恋愛劇としてまとまっている。なお、続編・外伝・短編の情報はない。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 7年間の空白で立場が入れ替わる設定が強く、最初の数ページから引き込まれる。
- 幼馴染姉妹それぞれの視点で、片想いの温度差やすれ違いが細かく描かれる。
- 文章や比喩がきれいで、痛さと甘さが同時に来る青春ラブコメとして読める。
- 定番のヒロインレースに寄りすぎず、1巻は関係性の組み立てをじっくり見せる構成が好評。
- 希空と千惺のどちらにも感情移入しやすく、応援したくなる魅力がある。
こんな人におすすめ
- すれ違い系の三角関係ラブコメが好きな人。
- 片想いの切なさや背徳感を味わいたい人。
- ヒロイン視点の心理描写を重視して読む人。
- きれいめの文体や情緒のある青春ものが好みの人。
- 先の展開を想像しながら続きを待てる人。
人を選ぶポイント
- 立場の変化が大きく、姉妹どちらかに強く肩入れするとかなり苦しい。
- 1巻時点ではプロローグ感が強く、決着や大きな進展を求めると物足りない。
- すれ違いの構図が中心なので、軽い恋愛ものを期待すると重く感じやすい。
- 視点切り替えが多く、読み味が少し散ると感じる人もいる。
- 略奪愛っぽい空気が苦手だと受け止めにくい。
テンポ・読後感
- 立ち上がりは速く、設定提示の段階から一気に読ませる。
- 全体は甘さよりも痛さが先に立つ、切なくて落ち着かない空気。
- 大きな事件を連発するより、会話と心のズレでじわじわ揺らすテンポ。
- 1巻は関係性の再始動を描くため、熱量は高いが進行は慎重。
- きれいで瑞々しいのに、読後感には苦さが残る。
キャラクターへの評価
- 希空は積極的で押しが強く、状況を読んで動くタイプとして目立つ。
- 千惺は大人びて控えめだが、想いの強さや不器用さが印象に残る。
- 結弦は受け身になりやすく、周囲の感情のぶつかり合いの中心に置かれる。
- 3人とも善良で正直なため、誰か一人を悪役にしない苦しさがある。
- 脇役の父親や友人にも存在感があり、場面の空気を支えている。
巻一覧
この巻のあらすじ
とある病により、身体の成長が止まったまま眠り続けることになった高校生・東雲結弦。 七年経ってようやく目を覚ました彼が直面したのは、自身を置いて成長した周囲の姿だった。
両片思いだった幼馴染・天河千惺は七歳年上の教師へ。 子供だと思っていた妹分・天河希空は同い年のクラスメイトに。
七年という長い時間は結弦と千惺を遠く隔て、叶わぬ初恋を胸に抱き二人を見ていることしかできなかった希空にチャンスを与え……
「わたしは兄さんのことが世界で一番好きです」
美しく成長した希空の告白をきっかけに、止まっていた三人の関係が形を変えて再び動き出す。
「たとえ、先生になってでも、あなたと一緒に高校生活を最後まで過ごしてみたかった。今度は一緒に卒業しましょう。ね、ユヅくん」
「兄さん、今はわたしがあなたと同い年の女の子なんだよ。姉さんを見るそのまなざしと同じ温度で、今のわたしをちゃんと見てよ」
これは、三角の形をした星のような恋の話。 プロローグ あの星に、わたしの指は届かない。 第一話 兄さんが好きなの、と彼女は言った。 第二話 遠くの惺と近くの空と 第三話 私の絶望でこのまま世界が壊れてしまえばいいのに 第四話 今、恋をしている。 エピローグ 始まりを告げる鐘の音
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