私立青嵐女学院を舞台に、寮で同室の橘地莉子と渡会心音が、噛む/噛まれるという秘密の儀式を重ねる百合小説です。全寮制の小中高一貫校という閉じた環境の中で、身体感覚と心理的な結びつきが物語の中心になります。主人公は莉子と心音の二人で、関係のかたちや距離感が少しずつ変化していく過程が軸です。学園内の隔絶された箱庭性と、二人だけの関係に焦点を絞った構成で進みます。新装版は単巻構成で、続編や外伝の情報はありません。

構造レビュー

編集部判定 判定なし

ストーリーの良さ S (4) レビュー

理由・補足

編集部

莉子との行為や何気ない日常、他のキャラクターとの交流を経て、心音の心持ちが変化していく様子が秀逸です。また、心音と莉子の関係に並行して、莉子の母親に関する謎も展開されていきます。そして、物語の全貌が明らかになり、歪な行為の意味も変化を遂げる終盤は圧巻です

キャラクター S (4) レビュー

理由・補足

編集部

本作品は、心音の一人称視点で描かれており、心音の心情が余すことなく描写されています。丁寧な心理描写により、心音の言動が腑に落ちた状態で読み進められます。さらに物語が進むにつれ、噛まれることに込められた、心音の思いも変わっていくのです。歪な関係から生まれてくる感情の描き方が、魅力的な作品です。

設定・世界観 A (3) レビュー

理由・補足

編集部

本作品は、全寮制かつ帰省可能なのはお盆と正月だけという、かなり閉鎖的な学校が舞台です。加えてこの学校には、何らかの家庭的な事情を抱えた生徒が多く所属しています。これらの要素も、物語をより面白くしています。

初心者向け B (2) レビュー

理由・補足

編集部

本作品は、読みやすい文章で書かれています。しかし、メインキャラクターの関係性が特殊なため、ライトノベルにあまり馴染みのない方は戸惑ってしまう可能性があります。裏を返せば本作品は、普段からライトノベルを嗜んでいる方向けな作品です。特に、独特な関係性の百合作品が読みたい方におすすめです。

読後感の良さ SS (5) レビュー

理由・補足

編集部

本作品は、伏線は余さず回収され、疑問の残らないスッキリした終幕を迎えます。読後は、晴れやかで満たされた気持ちになれます。

テンポの良さ S (4) レビュー

理由・補足

編集部

本作品は、250ページ未満の全体が10の章で区切られており、テンポよく物語が進行していきます。加えて、出来事を通して、少しずつ関係性や気持ちに変化が生じていきます。そのため、飽きることなく最後まで読み進められます。

読みやすさ A (3) レビュー

理由・補足

編集部

本作品は、軽めの文体で書かれており、会話文も適度に挿入されています。加えて、キャラクターの心情も丁寧に描写されており、読みやすいです。

短評・キャッチコピー

この項目をレビュー

編集部

「体を噛む・噛まれる」という歪な関係で結ばれた、心音と莉子の耽美な百合物語!

編集部

「体を噛む・噛まれる」という歪な関係性の心音と莉子の物語です。一見単なるSMのように見えますが、行為には様々な思いが込められています。また、小学生から高校生という長いスパンで、物語が描かれているのも特徴です。 2009年に発売され、2023年に新装版が発売されています(画像・イラストは新装版準拠)

こんな人におすすめ

この項目をレビュー

編集部

・歪な関係の百合が読みたい人 ・痛みが伴う百合が好きな人 ・丁寧な心理描写を楽しみたい人 ・長い期間の物語が読みたい人

  • AI分析(あらすじ)

    - 女学院・寮生活を舞台にした作品が気になる人 - 女性同士の関係を中心にした物語を探している人 - 身体感覚や秘密の儀式を扱う題材に関心がある人

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編集部

本作品の著者は、瑞智士記先生です。他には「星刻の竜騎士」や「レベル0の魔王様、異世界で冒険者を始めます」を手掛けています。 星刻の竜騎士 レベル0の魔王様、異世界で冒険者を始めます

イラストレーター情報

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編集部

本作品のイラストレーターは、椎名くろ先生です。「現実でラブコメできないとだれが決めた?」や「ひだまりで彼女はたまに笑う。」のイラストを手掛けています。

編集部

「体を噛む・噛まれる」という特殊な行為に込められた思いが、本作品の1番の見どころです。「歪な関係や痛みが伴う百合」や「長い期間を経て徐々に心情が変わっていく物語」を探している方には『あまがみエメンタール』をおすすめします。

作品Q&A

合わない人・注意点は? ストーリー
ベストアンサー
本作品の短所として、メインキャラクターの関係性が、特殊である点が挙げられます。しかし本作品は、丁寧な心理描写により、キャラクターに感情移入しやすいです。ぜひ、特殊な関係性ならではの物語を、楽しんでいただきたいです。

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評価されるポイントは? ストーリー
ベストアンサー
【おすすめキャラクター】 渡会心音 心音のモノローグ通して、歪な関係を続けてしまう女の子の魅力を、存分に堪能できます。心音が初めて莉子に噛まれた時に感じた喜びは、とても切実で、思わずグッとくること間違いなしです。

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この作品の特徴は? ストーリー
ベストアンサー
本作品は、歪な関係にある心音と莉子を中心に描いていく物語です。様々な出来事や出会いを経て、2人の関係や心音の気持ちが、鮮明になっていきます。加えて、物語が進むにつれて「噛む・噛まれる」という行為に込められた思いが、少しずつ変わっていくのも見どころです。

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読者の声

読者レビューをもとに AI が要約した内容です。

作品の魅力

  • 「噛む/噛まれる」という歪で危うい百合関係に、背徳感と甘美な痛みが魅力だ。
  • 噛まれる場面の緊張感と多幸感が混ざる描写が艶やかで、鳥肌が立つほど印象的だ。
  • 踏み入ってはいけない境界線を綱渡りするような危うさが、物語の引きを強めている。
  • 閉鎖的な女学院という空間設定が、二人だけの世界らしさと歪みを際立たせている。
  • 丁寧な心理描写により、共依存の関係が美しく描かれている。

こんな人におすすめ

  • 噛み合い・依存し合う歪な百合関係を読みたい人。
  • 痛みや背徳感を伴う恋愛描写を好む人。
  • 閉鎖空間での少女同士の関係ドラマを楽しみたい人。
  • 官能的で濃い筆致の心理描写を味わいたい人。
  • 同作者の他作よりシチュエーションの甘さで読み進めやすい作品を探している人。

人を選ぶポイント

  • 「噛み/噛まれる」という特殊な関係性ゆえ、好みが分かれる。
  • 莉子の幼稚さにイライラを感じる場面があるが、読み進めると物語に必要な要素だと気づく。
  • 描写が官能的すぎて、そちらに意識が向きやすい。
  • 以前読んだ頃とは受け止め方が変わり、今は美しさを感じにくい。

テンポ・読後感

閉鎖的な鳥籠のような環境で進む、緊張と甘さが同居する物語という印象が多い。危うい関係の綱渡り感や、二人の世界に見えて投影の歪みがある雰囲気が語られている。同作者の他作と比べ、鬱々としすぎずシチュエーションの甘さで読み進めやすいという声もある一方、読後に長く印象が残る濃い余韻があるという声が多い。

キャラクターへの評価

  • 心音は、求められることで生を感じる側として、歪な関係の切実さが伝わりやすい。
  • 莉子は母への依存から代替を求める複雑さがあり、当初は幼稚さに苛立つものの、読み進めると物語の要となる存在だと評価される。
  • 転校生・三島綺南の存在も、閉鎖空間の中での展開を彩る要素として言及されている。
  • 相手ではなく別の誰かを投影し合う歪みが、二人の関係をより立体的に見せている。

巻一覧

あまがみエメンタール 新装版
2023年11月 ISBN 9784065338575
この巻のあらすじ

あの子を噛みたい/あの子に噛まれたいーー全寮制女学院に築かれる、痛くて甘美な中毒関係。『幽霊列車とこんぺい糖』の木ノ歌詠=瑞智士記による耽美百合小説が復刊!全寮制、小中高一貫制の「乙女純粋培養槽」ーー私立青嵐女学院。隔絶した箱庭で、ロリータファッションを纏う橘地莉子は、今日もルームメイトである渡会心音の肌に歯を立てる。それは初等部から続く、ふたりだけの秘密の儀式。心音のなかで、その痛みはいつしか快楽へと変貌を遂げていた。噛み噛まれる、痛くて甘美な中毒関係の行き先はーーーー

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