新宿駅爆破事件をきっかけに、15歳の少年・渡辺篤人が容疑者として追われる現代日本を舞台にしたミステリー。少年犯罪を追う記者・安藤は、かつて少年犯罪被害者の会で篤人と接点を持っており、進展しない捜査の外側から足取りを追う。報道、警察、被害者の会、少年の過去が事件の周辺で交差し、犯行予告の直後に起きた爆破事件の背景を少しずつたどる。中心には、事件そのものだけでなく、容疑者として名指しされた少年がどのように周囲とつながっていたかという点があり、記者の追跡を通じて関係と経緯が整理されていく。単巻で、事件の外側にある人物関係と社会的な視点をまとめて描く。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 少年法と少年犯罪を軸に、被害者家族・加害者家族・報道・世論の視点が交錯する構成。
- 重い題材を扱いながら、テンポがよく短時間で読み切りやすい。
- 事件の真相や人物の動機に段階的に迫るため、ミステリーとしての引きもある。
- 社会問題を考える入口として読みやすく、中高生にも勧めやすい。
- 恋愛要素や人間関係の描写が入り、テーマの重さを受け止めやすい。
こんな人におすすめ
- 少年法、少年犯罪、加害者家族・被害者家族の問題に関心がある人。
- 社会派ミステリーを、重すぎない文体で読みたい人。
- 200〜250ページ前後でサクッと読める本を探している人。
- 中高生向けのテーマ作品を大人も一緒に読みたい人。
- 事件の是非だけでなく、周囲の人間関係や心理の揺れを追いたい人。
人を選ぶポイント
- 事件の全体像は比較的早く見えやすく、驚き重視だと物足りない。
- 登場人物や世界の広がりはコンパクトで、スケール感を求めると小さく感じる。
- 綺麗事に見える台詞や人物像が合わない人には引っかかりやすい。
- テーマが重いため、気軽なエンタメ感だけを期待すると温度差がある。
- 表紙やタイトルから受ける印象と、実際の内容の方向性に差がある。
テンポ・読後感
- 冒頭から事件が動き、先へ進めたくなるスピード感がある。
- 文章はライトで読みやすく、重いテーマでも飲み込みやすい。
- 全体の空気はやるせなさと緊張感が強く、後味は静かに残る。
- 途中で真相に向かう流れが見えても、考えながら読める作り。
- 終盤は重さを抱えつつも、救いを感じる着地として受け取られている。
キャラクターへの評価
- 渡辺篤人は、単純な加害者像ではなく、幼さや葛藤が見える人物として読まれている。
- 灰谷アズサは、感情を大きく揺さぶる存在として印象に残りやすい。
- 安藤は、報道や追及の立場から物語の緊張を支える役回り。
- 被害者家族・加害者家族の双方が、どちらも一面的な悪役にならないよう描かれている。
- 脇役も含めて、正しさと罪の境界が単純ではない人物配置として受け止められている。
巻一覧
この巻のあらすじ
「すべて、吹き飛んでしまえ」 突然の犯行予告のあとに起きた新宿駅爆破事件。容疑者は渡辺篤人。たった15歳の少年の犯行は、世間を震撼させた。 少年犯罪を追う記者・安藤は、渡辺篤人を知っていた。かつて、少年犯罪被害者の会で出会った、孤独な少年。何が、彼を凶行に駆り立てたのかーー? 進展しない捜査を傍目に、安藤は、行方を晦ませた少年の足取りを追う。 事件の裏に隠された驚愕の事実に安藤が辿り着いたとき、15歳のテロリストの最後の闘いが始まろうとしていたーー。
「ページをめくる度、常識が裏切られていく。手を触れたら指が切れてしまうような物凄い小説」--佐野徹夜(『君は月夜に光り輝く』著者)も大絶賛! 心に突き刺さる衝撃と感動ーー空前の衝撃作『ただ、それだけでよかったんです』で話題を呼んだ松村涼哉が描く、慟哭ミステリーが登場!
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