SNS上で拡散した書き込みをきっかけに、高校生・大村音彦が中学生への支配や恐喝の当事者として語られる一方、その名を持つ本人はそれを否定する。虚偽の告発に追われる一夜の逃走劇の中で、彼がつかむ手がかりは女子中学生・榎田陽人の存在だった。現代のネット空間で増幅した噂と、街を移動しながら追跡をかわす展開が重なり、実名と評判のずれが物語の起点になる。高校生と中学生の接触、匿名の書き込み、逃走中に得た断片的な手がかりを軸に、ひとつの告発の真偽へ近づいていく。舞台はスマートフォンとSNSが日常に入り込んだ現代で、情報の広がり方そのものが人物の立場を左右する。
構造レビュー
編集部判定 判定なし
短評・キャッチコピー
この項目をレビュー編集部
SNSで冤罪を着せられた高校生の孤独な闘い。
編集部
SNSで身に覚えのない罪を着せられた高校生・大村音彦。己の冤罪を晴らして真実を掴む為、今回の炎上に関与しているらしい女子中学生・榎田陽人に接触するが、それが新たな事件の幕開けとなった。
こんな人におすすめ
この項目をレビュー編集部
『ただ、それだけでよかったんです』が好きな人 作者が仕掛けた叙述トリックに騙されたい人 痛くて可愛いボクっ娘ヒロインの活躍を拝みたい人 ミステリーやサスペンスが好きな人 スリリングな逃亡劇の顛末を見届けたい人
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AI分析(あらすじ)
SNSを起点にした告発や逃走劇、現代の少年少女が動くサスペンスを読みたい人。
著者情報
この項目をレビュー編集部
松村涼哉は本作で電撃文庫からデビューした作家。代表作は他に『特別:データ編集/GeneralUserForm/15歳のテロリスト』『特別:データ編集/GeneralUserForm/僕が僕をやめる日』『特別:データ編集/GeneralUserForm/少年殉教者』『特別:データ編集/GeneralUserForm/監獄に生きる君たちへ』『特別:データ編集/GeneralUserForm/暗闇の非行少年たち』『特別:データ編集/GeneralUserForm/1パーセントの教室』『ただ、それだけでよかったんです』など。現代社会の暗部や人間の負の側面を掘り下げる作風に定評あり。現在はメディアワークス文庫で活動中。
イラストレーター情報
この項目をレビュー編集部
竹岡美穂は日本のイラストレーター。透明感ある繊細な絵柄が人気を集める。代表作は以下。 『丘の家のミッキー』 『ウォーターソング』 『旅する錬金術師のスローライフ』 『私たちは失いながら生きている』 『むすぶと本。『外科室』の一途』 『1パーセントの教室』シリーズ 『死んでも死んでも死んでも死んでも好きになると彼女は言った』 『ハムレット・シンドローム』 『スワロウテイルシリーズ』 『黄昏色の詠使い』 『文学少女シリーズ』 『吸血鬼になったキミは永遠の愛をはじめる』 『ヒカルが地球にいたころ……』 『Θ 11番ホームの妖精』シリーズ
編集部
作者のデビュー作なら読んで損はない。前作と比べて胸糞率が高めとなっているのが評価の分かれ目で、序盤の主人公・大村音彦の過去には衝撃を受けた。SNSの私刑に懐疑的な人、ネットリンチは必要悪だと思っている人にこそ読んでほしい。
作品Q&A
評価されるポイントは? ストーリー
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読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 登場人物の印象が何度も裏返る叙述トリックや、最後まで続くどんでん返しに振り回される読み心地が評価されている。
- 複数視点で同じ出来事が異なる温度感で描かれ、誰が正しく誰が悪いか一概に言えない複雑さが物語の核だ。
- 拡散された表面情報だけで他者を判断してしまう現代社会の怖さや、人間の二面性・無自覚な悪意への問いかけが刺さる。
- 重いテーマながら文章は読みやすく、一気読みできる疾走感とスリルがある。
こんな人におすすめ
- SNSやネット上の拡散・断罪を題材にした物語に関心がある人。
- 善悪がはっきりしない人物像や、感情が入り乱れる人間ドラマを好む人。
- 逃亡劇の緊迫感や、伏線が次々に絡み合う展開を追いかけるのが好きな人。
- 作者・松村涼哉の前作から続けて読んでいるファン。
人を選ぶポイント
- 誰も報われない/救いが微かな結末を求める読者には合わない可能性がある。
- 視点が交互に切り替わる構成で、登場人物の把握がやや難しいと感じる声もある。
- キャラクターの立場が次々に裏返るため、感情移入しにくい・オススメしにくいと感じる読者もいる。
- ライトノベル枠ながら内容がヘビーで、後味の重さを好まない人には向かないかもしれない。
テンポ・読後感
- 逃亡劇のスリルと、二転三転する展開で手が止まらない読み心地が評価されている。
- 真相が明かされる場面のカタルシスは強い一方、読後は悲しい・虚しい・割り切れない余韻が残る。
- 重い内容ながらサクッと読めるバランスがあり、再読で仕掛けを楽しめる作品だ。
- ラノベらしいつたなさを感じつつも、一般小説並みの深みを期待する読者もいる。
キャラクターへの評価
- 榎田陽人は一人称「ボク」の個性的なヒロインとして、かわいらしさや存在感を評価する声がある。
- 一見の印象から立場や真意が次々に揺らぐキャラクターたちに、善悪を単純に決められないもどかしさを感じる。
- 自己犠牲や奉仕、誰かのための行動が本当に本人の意思なのか問われる描写に刺さる読者もいる。
- 壊れかけた若者たちのリアルさや、歪んだ感情の行き着く先への複雑な受け止め方が語られている。
巻一覧
この巻のあらすじ
あるSNSの書き込みが話題になっている。一人の高校生・大村音彦が何人もの中学生を支配し、恐喝した。その額、累計3000万円――。そして今晩、ついに三人の中学生を半殺しにしたという。「けれど、それは最悪な嘘だと知っている。だって、大村音彦は俺の名前なのだから」最悪な一夜の逃走劇の中で、唯一掴んだ手がかり。それは、榎田陽人という女子中学生の存在。壊れた世界に生きる少年と少女が出会う時――。デビュー作に続く、待望の衝撃作がついに!
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