構造レビュー
星評価
編集部判定 判定なし
短評・キャッチコピー
編集部
不登校の少女と自殺願望を秘めた美少年の出会いが惨劇の幕を開ける
概要
編集部
化け物を自称するほどに周囲との断絶を感じていた女子高生・夜凪凛は、眉目秀麗・文武両道な人気者・夏乃光の自殺未遂の現場を偶然目撃してから彼と交流を始める。しかし夏休み明けの始業式、光に母親を殺してきたと告白したことがきっかけで日常の歯車が軋み始め……。
こんな人におすすめ
編集部
暗黒ボーイミーツガールが好きな人 ダークでダウナーなサスペンスに浸りたい人 夏の情景を追体験したい 人間関係に悩んでいる人 思春期真っ只中の中高生
イラストレーター情報
編集部
炙場メロは主にXやpixivで活動中のイラストレーター。『鬼滅の刃』の二次創作やソーシャルゲームのイラストを数多く手掛けている。
受賞歴
編集部
第18回小学館ライトノベル大賞 大賞受賞作。
評価点
編集部
炙場メロのイラストはカラー・白黒共に美しい。決して一般受けする作風ではないが、コアな読者の獲得を見込める内容。
【おすすめキャラクター】 '''夏乃光''' スクールカーストのトップに君臨する一見完璧な優等生。自殺未遂の現場を凛に目撃されたことがきっかけで彼女と親しくなり、LINEでメールをやり取りをするようになる。実は母親との関係に悩んでいた。夏休み明けの始業式の日に、お互いの殺したい人間に交代で手を下すゲームを凛に持ち掛ける。
評価が分かれる点・問題点
編集部
急転直下のラストと不親切な構成は賛否が分かれる。内面に問題を抱えた少年少女が危険な殺人ゲームにハマる物語は衝撃的でこそあるが、毒親・いじめ・虐待・不登校・自殺と、鬱作品にお決まりの胸糞要素の詰め合わせで辟易した。
総評
編集部
万人受けする作風とはお世辞にも言えないが、ディープな読者を獲得できそうなポテンシャルを感じた。炙場メロの美しいイラストは目の保養。桜庭一樹『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』と心性が近い。ティーンエイジャーの心に爪痕を残すラストは忘れ難い。
ストーリーの説明
編集部
新人の尖った感性が光る第18回小学館ライトノベル大賞 大賞受賞作。長年に亘る確執の末母親を殺めた優等生と周囲に馴染めず孤立していた少女が、お互いの殺したい人間に一日交代で手を下す危険なゲームにのめりこんでいく。信用ならざる語り手が迷走する、スリリングなストーリーに手に汗握った。
キャラクターの説明
編集部
スクールカーストトップの美少年・夏乃光といじめが原因で留年した少女・夜凪凛、対照的な二人を中心にストーリーは進んでいく。大人の無理解や子供の悪意、とりわけ親の虐待や過干渉の描写には胃が重くなった。
設定・世界観の説明
編集部
毒親・虐待・いじめ・不登校など、昨今世間を騒がせる社会問題を盛り込んだ作風。エグい鬱展開の連続は読者を選ぶ。凛と光がLINEのやり取りを経て距離を縮める描写に時代を感じた。
話題性の説明
編集部
第18回小学館ライトノベル大賞 大賞受賞作。YouTubeでPVを公開するなどガガガ文庫が力を入れてプッシュしている。
初心者向けの説明
編集部
良くも悪くも人を選ぶ尖った作風。黒乙一の代表作『GOTH』を彷彿とさせる導入と展開。従来の売れ筋ラノベに食傷気味の人にすすめたい。
読後感のよさの説明
編集部
メイン二人が周囲を巻き込んだ暴走の果てに破滅的なラストを迎える故後味は悪い。読後はスッキリしないモヤモヤが残る。現実と妄想が入り混じった展開も混乱を加速させた。
テンポの良さの説明
編集部
凛と光の関係性に絞った描写は少年少女の逃避行がツボな読者にハマる。心に傷を抱えた少年少女の共依存、心中じみた破滅が約束された逃避行が好きなら気に入るはず。
読みやすさの説明
編集部
地の文は整っており水準以上。特に夏の描写にこだわりが感じられ、ギラギラした陽射しや蒸した空気を追体験できた。中盤以降は時系列を故意にシャッフルした独りよがりな構成になっており、読者の混乱を招く要因になっていた。
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