会社を辞め、初めての恋も失った美琴が、亡くなった祖母の空き家へ移り住むところから始まる現代和風ファンタジー。近くの花咲神社では、見習い神主の千早と、人の言葉を話す猫モーが、現世〈うつしよ〉と隠世〈かくりよ〉をつないでいる。神社は生者と死者の再会が許される場所として描かれ、モーはその願いを必要とする人へ橋渡しをする。美琴はそこで暮らしながら、過去の自分に残した後悔や言えなかった言葉を見つめ直し、自分のこれからを選んでいく。人とあやかし、喪失と再出発、祖母の記憶が重なる物語。

構造レビュー

編集部判定 良作

ストーリーの良さ S (4) レビュー

理由・補足

編集部

社会人女性が疲れて、さまざまな方向転換をしていく話はよくあるが、神社で後悔と向き合い、成長していくというのは独特なものを感じさせた。また、再会を望んで神社にやってくる人々も、さまざまな描き方がされており、主人公の成長に力添えしている、と感じられる。その中に神主見習いの青年と、不思議な猫がいるという不思議さを感じながらも穏やかに読めるストーリー。

キャラクター S (4) レビュー

理由・補足

編集部

主人公がとても穏やかで頑張り屋な女性の印象があるものの、過去に心の奥に押し込めていた後悔があるなど、人間らしい部分を感じることができた。神主見習いの青年や、毒舌のしゃべる猫の登場も、とても物語の雰囲気を作っている。

設定・世界観 S (4) レビュー

理由・補足

編集部

神社で起こる人と人のきずなの話であるが、神社という神聖な場所に毒舌の猫がいるなど、雰囲気が面白く作られている。

話題性 C (1) レビュー

理由・補足

編集部

特になし。

初心者向け S (4) レビュー

理由・補足

編集部

穏やかな言い回しを使われているので、難しい印象もなく読める。初心者でも読むことができる作品だと感じられた。

読後感の良さ S (4) レビュー

理由・補足

編集部

心から再会したいと願うことで、再会できる場所だが、喜びと愛情に満ちつつ、最後には少し寂しいような感じもある。全体的にやや寂しいような雰囲気を漂わせつつ、読後にはすっきりするような感覚になれた。

テンポの良さ A (3) レビュー

理由・補足

編集部

まずまずテンポはよいと感じられたが、主人公の後悔が割と早めに明らかにされている印象。

読みやすさ S (4) レビュー

理由・補足

編集部

穏やかな雰囲気が全体的に続くので、しゃべる猫や神社という世界観があっても、オカルトや恐怖感は強くなく、読みやすい。

短評・キャッチコピー

この項目をレビュー

編集部

上手くいかないことばかりが続いた主人公が、訪れた神社で、後悔と向かいながら成長していく。

編集部

恋も仕事も上手くいかなくなった主人公は、かつて祖母が住んでいた田舎の空き家で一人暮らしをすることになる。近くにある神社に行くと、そこで神主見習いの青年としゃべる猫に出会う。さまざまな人が神社を訪れ、再会を願い、それを支える主人公。自分自身の後悔と向き合いながら、成長していく。

こんな人におすすめ

この項目をレビュー

編集部

・神社が好きな人 ・猫が好きな人 ・しゃべる猫が見てみたい人 ・誰かに再会したいと思う人

  • AI分析(あらすじ)

    失恋や喪失からの再出発を扱う物語が好きな人、神社やあやかしが出てくる現代和風ファンタジーに関心がある人。

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編集部

朝比奈希夜(あさひな・きよ) 名古屋在住。2021年よりWEB上にて小説の発表を始める。 ≪代表作≫ ・霞村四丁目の郵便屋さん ・ずっとずっと、キミとあの夏をおぼえてる。

イラストレーター情報

この項目をレビュー

編集部

mocha

編集部

主人公の成長を見ていくこともできるが、同時に登場人物たちの人生の一片を見ることができるような作品。さまざまな人が神社を訪れ、それぞれの会いたい理由を持ってやってくる。そこに神様の猫が、願いを叶えてくれ、再会を果たしていく。人の中にある後悔や寂しさ、さまざまな感情がありながら、それを穏やかに整理することができるような作品であった。

作品Q&A

文体はどんな感じ? ストーリー
ベストアンサー
神社の雰囲気に合うような、穏やかな文体であると感じられた。その中に、登場するキャラクターの気持ちや雰囲気などを織り交ぜている印象である。

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世界観の作り込みは? 世界観
ベストアンサー
神社、しゃべる猫、という話であるが、恐怖感なく読むことができる。とても穏やかな世界観の中に、寂しさや悲しさがあり、それと向き合う人たちが前に進んでいく世界観の作り込みは、とても丁寧であると感じられた。

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評価されるポイントは? ストーリー
ベストアンサー
ファンタジーと人情の感じられる作品。あたたかさと、後悔を乗り越えた人たちの関わりが見られる。神主見習いの青年のよさ、毒舌だけれど可愛らしい猫の登場など、キャラクターもしっかりできている。主人公も自分の心の奥に押し込めていた後悔と向き合い、成長していく姿を見ることができた。 【おすすめキャラクター】 モー 神社にいるしゃべる猫。モーの言葉は分かるのは一部の人のみ。毒舌ではあるものの、優しい一面もある。好きなものはイギリス産の缶詰。

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この作品の特徴は? ストーリー
ベストアンサー
恋も仕事も上手くいかなくなった主人公は、田舎の祖母が住んでいた空き家に移り住み、一人暮らしを開始する。近くの神社へ足を運んだ時、神主見習いの青年としゃべる猫に出会い、その出会いから主人公は自分の心の中にあった後悔と向き合っていく。

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どんなテーマ・ジャンル? ストーリー
ベストアンサー
人情というだけではなく、その先にある成長や心の穏やかさなど、さまざまな視点で楽しめる作品だと感じた。後悔や再会を願う人たちを責めることなく、穏やかに進んでいく。またしゃべる猫が登場すること、心から再会を願うことで会える、というところはファンタジーの要素が強いが、それ以外は人と人のやりとりの流れなので、穏やかに読むことができた。

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読者の声

読者レビューをもとに AI が要約した内容です。

作品の魅力

  • 表紙の牛柄猫・モーに惹かれて手に取った。
  • 願えば亡くなった大切な人と再会できる神社を舞台に、後悔を抱えた人が前に進む手助けをする物語だ。
  • 登場する人物が思いやり深く、再会の場面で涙腺が緩む・切なくて泣ける。
  • 毒舌猫の存在が重いテーマを和らげ、ほのぼのと読めるバランスだ。
  • 「完璧を追い求めすぎない」「適当=程よい加減」といったメッセージに共感した。

こんな人におすすめ

  • 猫やモフモフした動物が表紙にある作品に弱い人。
  • 神社・神道・パワースポット系のファンタジーが好きな人。
  • しゃべる猫や眷属キャラの掛け合いを楽しみたい人。
  • 亡くなった人との再会や、残された後悔に向き合う話を読みたい人。
  • 涙も出るが重すぎない人情ものをサクサク読みたい人。

人を選ぶポイント

  • 冒頭が「挫折した女性が田舎・神社で美男子と出会う」など既視感のある展開に感じる。
  • 死者との再会を扱うため、ほのぼのさの裏でシンドイ・切ない部分もある。
  • 後悔の清算や介入の描き方が軽い・プライバシー面で引っかかる、という不満の声も少数見られる。
  • 子ども向けに近い・設定のリアリティ(生活費や仕組みなど)が気になる。
  • キャラクターが嫌いというより、全体のトーンが合わなかった。

テンポ・読後感

  • 全体的に読みやすく、サクサク進。
  • 不思議でふんわりした神社ファンタジーの空気感に、人情の温かさが載っている。
  • 似たテーマの作品と比べてライトで、猫の毒舌がテンポよく場を明るくする。
  • 章ごとに後悔と再会のエピソードが続く構成で、後半ほど感情の揺れが強くなる、という読み方の声がある。
  • ファンタジーとしては可もなく不可もなく、シリーズ化の余地は感じるが一冊で区切りもよい。

キャラクターへの評価

  • 眷属猫モーは毒舌・態度デカ・食い意地で存在感が強く、読後には表紙以上に可愛い・愛着が湧く。
  • 神主見習いの千早(神月)はイケメンで落ち着いた良さがあり、モーとの掛け合いがテンポ良くて面白い。
  • 主人公・美琴は優しくて癒される存在で、自分の後悔と向き合いながら巫女として成長していく。
  • 再会に関わる人々はみんな良い人・思いやりがある、と温かく描かれている。
  • 三人(+猫)がチグハグながらも団結していく様子が可愛い。

巻一覧

神様の護り猫 最後の願い叶えます
2018年8月 ISBN 9784094065527
この巻のあらすじ

あやかし猫が起こす再会の奇跡!

ストレスで体調を崩し、会社を退職。初めての彼氏にも浮気されてあっさり失恋。うまくいかない人生に打ちのめされた美琴が逃げこんだのは、亡くなった祖母が住んでいた田舎の空き家だった。 誰とも接触せず、引きこもり気味に一人暮らしをはじめた美琴だが、気分を切り替えようと訪れた近くの神社で、見習い神主の青年・千早と、人の言葉を話す猫・モーと出会う。モーの不思議な力によって過去の自分の姿を見せられた美琴は、心の奥に押し込めていた後悔と向き合うことに……。 花咲神社は生者死者の再会が許されている場所。神様の眷族だというモーは、それを必要としている人々の手助けをするのだと千早は言う。特別なこの神社で、美琴が選んだ未来とはーー? 心から誰かに再会したいと願えば、きっと叶えてくれる神様の猫がここにいる。現世〈うつしよ〉と隠世〈かくりよ〉をつなぐ花咲神社で、優しい神主見習いと毒舌猫とともに働くことになった美琴の、奇跡と涙と感動の物語!

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