本作は、大学を出たばかりの新米獣医・コハルが、田舎町の診療所を継いで始める現代和風ファンタジーです。祖父の急逝で急に跡継ぎとなったコハルの前に、血まみれの黒犬を名乗る蒼灯が現れ、以後は普通の患畜に混じって妖怪たちも診療所を訪れます。コハルは獣医としての基礎を確かめながら、祖父が妖怪の診療も担っていたという事実と向き合い、町で起きる小さな異変や、あやかし側の事情にも接していきます。蒼灯は人の姿でも診療所に出入りし、コハルの生活に入り込んでいきます。物語は、診療所の再開を起点に、動物医療と妖怪との関わり、そして亡き祖父が残した役割の引き継ぎへ広がっていきます。

構造レビュー

編集部判定 良作

ストーリーの良さ S (4) レビュー

理由・補足

編集部

新米の獣医となった主人公を中心に、あやかしや人外などが、患畜に混ざってやってくる様子などが、丁寧に描かれている。主人公が慕っていた祖父の秘密などがわかってきて、新米ではあるものの獣医である主人公がどう成長していくのか、面白い作品。

キャラクター S (4) レビュー

理由・補足

編集部

主人公は丁寧な言葉遣いに穏やかな印象の、大人しい女性である。そんな女性でも獣医をできるのか?と感じていると、あやかしや人外などが次々に現れ、賑わいながら成長していく姿を見ることができた。また、登場するあやかしたちは、可愛らしさやイケメンなど、きれいめな印象の存在が多く、楽しめる。

設定・世界観 S (4) レビュー

理由・補足

編集部

祖父と一緒に診療所をしたい、と願う主人公の気持ちが伝わってくるような、ただの獣医という雰囲気ではない世界観にとても惹かれた。若い女性でも、目標を持って前に進んでいく姿がわかりやすく設定されており、その中にあやかしや人間関係などが盛り込まれている。

話題性 C (1) レビュー

理由・補足

編集部

特になし

初心者向け S (4) レビュー

理由・補足

編集部

初心者でも読みやすい内容。獣医としての難しい話はなく、またあやかしのホラー感もない。人情味あふれる主人公の姿に共感して読むことができる作品。

読後感の良さ S (4) レビュー

理由・補足

編集部

これからのことや、あやかしたちとの日々が、続いていくような丁寧な終わり方。この先をもう読んでみたい、と期待感が強い。

テンポの良さ S (4) レビュー

理由・補足

編集部

あやかしの登場などがスムーズで、テンポがとてもよい。

読みやすさ S (4) レビュー

理由・補足

編集部

難しい表現がなく、分かりやすいので読みやすい。あやかしや獣医の難しい話がないので、設定として受け入れていく印象であった。

短評・キャッチコピー

この項目をレビュー

編集部

幼い頃からあやかしの見える主人公が、獣医となり、あやかしのことも治療していくことになる物語。

編集部

子どもの頃からあやかしを見ることができた主人公は、獣医となり田舎の祖父と一緒に診療所をするつもりであったが、祖父が急逝。ひとりで診療所を再開すると、普通の動物やペットだけではなく、なんとあやかしなど人外の存在までやってくるようになってしまった。祖父の秘密を知り、前向きに獣医をやっていく主人公が見られる。

こんな人におすすめ

この項目をレビュー

編集部

・獣医の話が読みたい人。 ・女性の獣医が好きな人。 ・あやかしが診療所へやってくるシーンを見たい人。

  • AI分析(あらすじ)

    獣医の仕事もの、妖怪もの、田舎町の診療所を舞台にした物語を読みたい人。

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編集部

片瀬由良(かたせ・ゆら) 神奈川県出身、山口県在住。 第一回小学館ライトノベル大賞ルルル文庫ルルル賞を受賞し、2007年デビュー。 ≪代表作≫ ・愛玩王子シリーズ ・陰陽カフェシリーズ

イラストレーター情報

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編集部

かわく 漫画家、イラストレーター。 イラストを手掛けた「新ソード・ワールドRPGリプレイNEXT」シリーズではコミカライズを担当。 さまざまな装画、表紙を担当する。

編集部

祖父と一緒に獣医として診療所をしたい、という主人公の気持ちがとても伝わってくる作品であった。あやかしがやってきても、普通の患畜と分け隔てなく接する主人公の人の良さも、魅力的である。またさまざまなあやかしの登場は、物語をしっかりと彩っていて、面白い。

作品Q&A

世界観の作り込みは? 世界観
ベストアンサー
獣医の話となると、難しいのではないか、と感じる印象があった。しかしそれを感じさせない丁寧さで物語が描かれており、また祖父のことなども丁寧に描かれているので、受け入れやすい世界観に作り込まれていると感じた。

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評価されるポイントは? ストーリー
ベストアンサー
獣医が中心の話であるが、難しい表現がないことでとても読みやすくわかりやすい作品になっていると感じた。 【おすすめキャラクター】 コハル 主人公。獣医学部を卒業したばかりの新米獣医。真面目で丁寧な言葉遣いが印象的な女性。過去にあやかしが見えることで、人間関係の難しさを感じている。

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この作品の特徴は? ストーリー
ベストアンサー
新米獣医の主人公は、田舎で祖父と一緒に診療所をやっていくつもりであった。しかし祖父が急逝してしまい、1人で診療所をすることになった主人公は、そこで祖父の秘密とこの診療所にはあやかしもやってくることを知るのであった。

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どんなテーマ・ジャンル? ストーリー
ベストアンサー
ホラー要素はほとんどなく、獣医という立場が付きつつも、あやかしでも一般の患畜でも同じように接する主人公の人のよさを感じることができる作品であった。

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読者の声

読者レビューをもとに AI が要約した内容です。

作品の魅力

・亡き祖父の診療所を引き継いだ新米獣医が、動物だけでなく妖怪も診る場所で物語が始まるという設定に「斬新」「想像通りの展開」と好意的な声がある ・人との会話は苦手でも動物や妖怪には自然に向き合える主人公の距離感が、読みやすく心地よいと評されることが多い ・家守、蒼灯、莉赫など妖怪キャラの個性が豊かで、可愛らしい・面白いという感想が目立つ ・田舎の和やかな雰囲気や、ふんわり優しい語り口でサクサク読める点を評価する声がある

こんな人におすすめ

・妖怪との触れ合いや、人懐っこいあやかしキャラが好きな人 ・獣医×ファンタジーの組み合わせに興味がある人 ・重くなりすぎない、軽めで読みやすい作品を探している人 ・作者のルルル文庫時代の作品に馴染みがあり、同系統の読み心地を求める人

人を選ぶポイント

・タイトルから獣医ものを期待すると、実際は妖怪診療や妖怪との交流が中心で、獣医としての描写が薄いと感じる声が多い ・患者の多くが妖怪で、人間や普通の動物の登場が少ない点を物足りないとする意見がある ・読みやすさの反面、内容が軽くあっさりで物足りない、続きがなければ読まないかもという声も見られる ・主人公の過去や学生時代の描写が少なく、成長の比較がしにくいという指摘がある

テンポ・読後感

・全体的に軽いタッチでサクサク読める、わかりやすい作品だという声が多い ・穏やかでマイペースな田舎の空気感や、和やかな町内会的な雰囲気が印象に残るという感想がある ・仕込みや設定は面白いが、1巻としては読み応えや深みがもう少し欲しいという意見が並ぶ ・ツッコミどころはあるものの、今後の展開に期待を寄せる読者も一定数いる

キャラクターへの評価

・主人公コハルは人見知りで会話が苦手な新米獣医として描かれ、妖怪との関わりを通じて少しずつ変わっていく様子を評価する声がある ・好奇心旺盛でグイグイ来る蒼灯や、宴会好きで可愛いとされる家守への好感が特に目立つ ・後半に登場する莉赫のツンデレさんも魅力があるという感想がある ・妖怪たちがコハルに人懐っこく接する関係性が微笑ましく、距離感が心地よいと感じる読者が多い

巻一覧

新米獣医ですが、妖怪の診療はじめます。
2019年12月 ISBN 9784094067200
この巻のあらすじ

祖父の後を継いだ新卒女子の診療所生活は?

大学の獣医学部を卒業したばかりの、新米獣医師コハル。春からは晴れて田舎の瑞杜町で、獣医である祖父の診療所を手伝おうとしていた矢先、頼みの綱にして仕事の大先輩だった祖父が急逝してしまう。 急遽、跡継ぎとしてたったひとりで診療所を再開することになったコハルのもとに、再開初日に急患がやってくる。それは血まみれの黒犬で、自分のことを「蒼灯(そうび)」だと名乗った。「まさかしゃべる犬が診療にくるなんて!?」と内心大パニックのコハル。なんとか傷口の縫合手術をやってのけたその翌日、診療所の台所には当然のような顔で朝食を作る見知らぬ青年の姿が……。 「妖怪って知ってる? 結構あちこちにいるんだよ。人間が気付かないだけで」――あっさり言ってのける青年・蒼灯の言葉どおり、それからの診療所には、ごく普通の患畜に混ざって、いろいろな妖怪が訪れてくるように。蒼灯の説明によれば、そもそもコハルの亡き祖父のアキトモが、彼らの間では有名な存在で、獣医の傍ら妖怪の診療もしていたというのだ。動物の診療もままならない新米獣医だというのに、未知の存在である妖怪の面倒までみることになったコハルの運命は……?

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