普通の高校生・芦屋珠雄が、金銭目的で受けた謎の装置処置をきっかけに、自分の意識と存在のあり方を疑うことから始まる伝奇サスペンスです。舞台は現代の高校生活を基盤にしつつ、神秘を継ぐ家系や、意識の連続性を断つ装置といったSF的・伝奇的な要素が重なります。中心人物は、変化を自覚できないまま「自分は何者か」を突きつけられる珠雄と、装置の行方を追う七瀬です。物語は、装置の正体と関わった人物の意図を追いながら、自己同一性と事件の真相を探る構成で進みます。単巻構成で、現代伝奇と心理的な謎解きが一体になった内容です。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 思考実験を軸にしたSFと現代ファンタジーが混ざる独特の設定。
- 意識・記憶・自分らしさをめぐる問いが物語の中心にある。
- バトルやラブコメ要素が重いテーマを読みやすくしている。
- 公的組織や制度の内側にある冷たさ、管理の不穏さが印象に残る。
- 俗っぽい現代社会に超常を当てはめる不協和感が新鮮。
こんな人におすすめ
- 哲学寄りのSFや思考実験ものが好きな人。
- 異能力バトルだけでなく設定の理屈も楽しみたい人。
- 現代ファンタジーに制度や組織の描写を求める人。
- ひと味違う特殊設定ミステリを探している人。
- クセのある作品でも次巻が気になるタイプの読者。
人を選ぶポイント
- 設定や前提の説明が多く、すぐに盛り上がる展開を求めると合わない。
- ロジックや世界観の納得感に引っかかると読み進めにくい。
- 哲学的な問いが前面に出るため、軽快さだけを期待すると重く感じる。
- 人を選ぶ作風で、分かりやすさや爽快感は控えめ。
- 1話単位の手応えが弱く感じられる場面がある。
テンポ・読後感
- 全体は淡々と進みつつ、要所で事件性が立ち上がる。
- 重いテーマのわりに、バトルや会話で読み口を少し軽くしている。
- じわじわ考えさせる雰囲気が強く、派手なカタルシスは控えめ。
- 不穏さと知的な面白さが同居する空気感。
- 読後に「面白いが言語化しにくい」と感じさせるタイプ。
キャラクターへの評価
- 主人公は自分が何者かを突きつけられる立場で、揺れや迷いが強い。
- 少女や周辺人物は真相を追う役回りとして物語を動かす。
- 変人や謎の男、機関の人間など、胡散臭さのある人物が印象的。
- 登場人物の内面よりも、設定の中でどう振る舞うかが目立つ。
- 人間関係はラブコメ要素もあるが、基本は事件と認識の問題が前に出る。
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巻一覧
この巻のあらすじ
芦屋珠雄はある種の神秘を継承する家系に生まれた普通の高校生である。 とある事情により急ぎでまとまった金銭が必要になった彼は、道端で出会った謎の男の口車に乗せられて、高額の報酬と引き換えに謎の装置の処置を受けることになった。 数日後、何の変化も自覚できないため、装置のことを忘れようとしていた珠雄のもとを七瀬と名乗る少女が訪ねてくる。 彼女は珠雄が処置を受けた装置の行方を追っており、その効果は【意識の連続性を遮断する】ものだと言った。 それはつまり、芦屋珠雄の意識は既に消滅していて、今の自分はオリジナルの肉体と人格と記憶を引き継いだ別の存在だということを意味しており……? 自らを沼雄と名乗った珠雄は何に巻き込まれたのか知るため、そして犯人の企みをくじくために七瀬と共に事件を追うことになるがーー MF文庫Jライトノベル新人賞、選外デビュー作、MF文庫Jが贈る単行本として登場!
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