『B.A.D.』は、小田桐勤と繭墨あざかを中心に、怪異と異能が人の暮らしへ入り込む現代伝奇シリーズ。通り魔、学校の失踪、古書店での依頼、異能の家にまつわる掟などが、巻をまたいで少しずつ結びつく。立花梓、水無瀬白雪、嵯峨雄介らの事情も重なり、恋心、復讐、家同士の力関係、異界への出入りが事件と並走する。『チョコレートデイズ』の短編群としてまとまる巻と、個別の事件を追う巻が交互に置かれ、人物ごとの経緯と怪異の筋が積み上がっていく。各話は単独の依頼に見えても、関係者の過去や因縁が次の出来事へつながる構成になっている。
構造レビュー
編集部判定 良作
短評・キャッチコピー
この項目をレビュー編集部
ゴスロリ霊能探偵が解き明かすこの世の理。
編集部
チョコレートしか食べないゴスロリ霊能探偵・繭墨あざかと、胎内に鬼の子を宿す助手・小田切勤のバディが、人間の心の闇から孵化した怪異と対峙するミステリー。猟奇的な描写やハードな展開、美しく残酷な異能バトルが一部ファンの支持を得ました。
こんな人におすすめ
この項目をレビュー編集部
ゴスロリ美少女探偵フェチ 狂気・電波がテーマのラノベが好きな人 湿度の高い男同士の関係が好きな人 共依存フェチ 探偵と助手コンビの活躍が見たい人 チョコレートが好物な人 旧家の一族のドロドロ愛憎劇が見たい人 異能バトルが見たい人
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AI分析(あらすじ)
異能一族もの、現代伝奇、怪異事件、複数人物の視点、家の掟や恋心が交差する構成を追いたい人。
メディアミックス状況
この項目をレビュー編集部
榊原宗々作画のコミカライズが全2巻発売中。4コマ漫画も全1巻出ています。
受賞歴
この項目をレビュー編集部
第11回えんため大賞「優秀賞」受賞。
編集部
普通から逸脱したラノベを求めてるならおすすめ。自ら携わった事件に対するあざかのシニカルなスタンスやニヒリズムが生む、ビターな後味は癖になります。繭墨家他、一族由来の異能に縛られた人々の数奇な運命も見ごたえありました。
作品Q&A
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読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- ゴスロリ霊媒探偵と腹に鬼を宿す助手のコンビが、出生の因縁や怪異事件を解き明かしていく構成に、読み応えがある。
- 不気味さ・グロテスクさ・耽美さが混ざり合う「残酷で切なく、醜悪に美しい」雰囲気が、他にない読後感を生。
- 五感を巧みに使った描写力や、会話・視覚・聴覚へのこだわりが高く、文章の読み心地の良さを称する声が目立つ。
- 日常寄りの短編から重厚な長編まで幅があり、後半にかけて伏線がつながっていく構成の楽しみがある。
- 歪んだ人間関係や我儘な登場人物たちが、最終的に大きな物語へ収束していく過程に、感情の揺れを伴う満足感がある。
こんな人におすすめ
- ゴスロリ美少女探偵や、探偵と助手のコンビ活躍が好きな読者。
- 狂気・電波・霊異・異能といった非日常要素を、現代日本を舞台に味わいたい人。
- 湿度の高い男同士の関係や、共依存・救済をテーマにした人間ドラマに惹かれる人。
- 旧家の愛憎や、家族・因縁に絡むドロドロした人間関係が好きな人。
- 泉鏡花や赤江瀑のような文芸的なホラー・怪異譚の系譜にも親しみがある読者。
人を選ぶポイント
- グロテスク描写、悪趣味、陰鬱さが随所にあり、精神的にキツい・耐えられない場面がある。
- 登場人物が我儘で自分勝手な面が強く、特に主人公側の言動に「歪んでいる」「鈍感」と感じる読者もいる。
- ファンタジー的なグロより、直接的な暴力描写の方が刺さると感じる。
- 時間や記憶が弄られる展開、現実と非現実の境界が曖昧になる話は、追いにくい・混乱する。
- カップリング描写や特定キャラ同士の関係性に、うっとうしさを覚える読者も一定数いる。
テンポ・読後感
- 初期は事件ごとのエピソード形式に見えつつ、読み進めると過去の事件や因縁が重なり、一つの筋道へまとまっていく tempo だ。
- クライマックス付近は展開が怒涛的で、覚悟や清算を伴う重い局面が続く一方、幸仁や「神の字」などのコミカルな要素で緩急がつく。
- 短編集では日常寄りのエピソードやキャラクター中心の話が多く、本編とは異なる読み味を楽しめる。
- 終盤に向かうほど振り返りや総括的な構成が増え、シリーズ全体を俯瞰しながら読む余韻を味わえる。
- 不気味な事件が、捻じ曲がった形で片付いていく「らしさ」が、退屈さを防いでいる。
キャラクターへの評価
- 繭墨あざかは、赤い唐傘のゴスロリ探偵として印象に残り、動じないクールさや一貫した言動が魅力だ。
- 小田桐勤は、腹の鬼や我儘さ、往生際の悪さから愛憎が分かれる一方、必死に人を繋ぎ止めようとする姿に救いや説得力を感じる読者も多い。
- 嵯峨雄介は、子供への優しさや誠実さ、即決力のある人物像として好意的に語られ、小田桐との対比で語られることが多い。
- 水無瀬白雪は、献身的で可愛らしい一面と、重い局面での存在感が評価され、長い付き合いの中での変化も話題になる。
- 狐(あさと)、幸仁、雨香、綾、舞姫・久々津、七海など脇役も個性が強く、コメディから悲劇まで物語の温度差を作っている。
巻一覧
この巻のあらすじ
「小田桐君。理由なく人を殺せるぐらいでないと、狂っているうちには入らないさ」チョコレート片手に、彼女は僕に告げた。傲慢で冷酷で我が儘な偏食家。そして紅い唐傘を手にゴシックロリータを纏い、僕の絶望に突き放した微笑を浮かべる14歳の異能の少女、繭墨あざか。けど、あの満開の桜の下、彼女は言った。僕の傍にいてくれると──。第11回えんため大賞優秀賞。残酷で切なく、醜悪に美しいミステリアス・ファンタジー!
この巻のあらすじ
「まぁ、どちらにしろ、退屈な話だけどね。ボク好みの要素なんて欠片もないよ」欠伸をしながら黒いゴシックロリータを纏った少女・繭墨あざかは言った。”動く落書き”の犯人を捕まえる。いつも通りの馬鹿げた事件は、僕と繭墨を異能の一族・水無瀬家の誇りと絶望と裏切りの渦中に巻き込んでいく。自らの矜持のため、人の命を踏みにじる彼らに僕は怒りを覚えるが--。残酷で切なく、醜悪に美しいミステリアス・ファンタジー、大反響の第2弾!!
この巻のあらすじ
「善悪の判断のある者に頼みたまえ。ボクみたいな人間は役に立たないよ」繭墨あざかは知人からの頼みを断わった。『人魚』に関する悪趣味な"娯楽"に飽きたのだ。だが、あるおとぎ話を読んだ彼女は一転、依頼を受けると言い出した。その微笑みは不吉な兆しにしか思えない。それでも、僕はもう馬鹿げた怪異による犠牲者を出したくなかった。たとえこの手が届かないものであったとしても--。残酷で切なく、醜悪に美しいミステリアス・ファンタジー第3弾!
この巻のあらすじ
「それじゃあ、行こうか--小田桐君」いつものように紅い唐傘の陰で繭墨あざかは囁いた。白雪があさとに捕まった。無力な僕ができることは少なく、結局はこの異能の少女に助けを求めるしか術がない。だが、あさとへの手がかりを掴み、事務所に戻った僕が目にしたのは、引き千切られた繭墨あざかの姿だった。無惨な光景を前に、僕はようやく決意する。狐を殺そう、と--。残酷で切なく、醜悪に美しいミステリアス・ファンタジー。因縁と対峙する第4巻!
この巻のあらすじ
繭墨あざかの元、腹に鬼を孕み、苦悶の日々を過ごす小田桐勤。彼の前に現われた、"天国"への誘いとは--『僕が「繭さん」と呼ぶ理由』。立花梓は知りたかった。通り魔から助けてくれた嵯峨雄介のことを。彼がいる、違う世界のことを--『私が先輩に恋した非日常』。繭墨あさと、14歳。"繭墨あざか"となる役目を降ろされた彼は、己を失ったまま生きていた--『狐の生まれた日』。「B.A.D」が詰まった非日常的チョコレートデイズ・セレクション第1弾!
この巻のあらすじ
「忌ま忌ましい」燃えさかる炎を前に繭墨あざかは囁いた。麗泉女学園生徒の自殺に端を発した、奇怪な紅い花にまつわる一連の事件。その裏に見えるのは、異界へ置いてきたはずの繭墨あさとの影だった。そして学園で出会った、猫の仮面に黒いマントを纏った少女、神宮ゆうり。少女は芝居じみた仕種と、あさととよく似た歪んだ笑みで僕たちに告げる。「--猫は狐の使者だ」と……。残酷で切なく、醜悪に美しいミステリアス・ファンタジー第5弾!
この巻のあらすじ
「なぜ眼球を抉るんだろうね?」平穏な日々を嘲笑うかのように繭墨あざかは問いかける。近隣を騒がす"目潰し魔"。そいつに眼球を狙われていると、チョコレートを齧りながら優美に語る。まるで危機感のない繭墨を急かし、事務所から避難させようとした矢先、傘を掲げたヤツが現われた。その紅く濡れた傘が僕の頬を掠めた瞬間、鋭い痛みが眼孔を貫き--僕の視界は血に染まり消失した。残酷で切なく、醜悪に美しいミステリアス・ファンタジー第6弾!
この巻のあらすじ
「小田桐君の好みは、ビキニだよ」繭墨あざかの手紙に水無瀬白雪は首を傾げた。一族の復興と、亡き兄を思い胸を痛める日々に降って湧いた疑問。彼が喜ぶビキニとはなんだろうか--『白雪は「びきに」を知らない』。私は繭墨あさとが怖い。その親友、小田桐勤も苦手だ。彼らの前で表情を作りそびれたあの日から、私の平穏な学校生活は不安に苛まれるものとなった--『私と異分子な彼と彼女と狐』。他2編で贈るチョコレートデイズ・セレクション第2弾!
この巻のあらすじ
「どうせ、退屈だ。暇潰しにはなるだろうさ」そう言い繭墨あざかは依頼を受けた。弟の死の真相を知りたいと依頼人は語った。さらには弟の恋人が、彼の髑髏をもって逃げたという。同じ日、僕は事務所内に隠れていた少女を発見する。みすぼらしい格好で繭墨のチョコレートを食い散らかした幼い少女は、僕に無邪気な笑顔をむけてきた。その腕に、乾いた髑髏を抱きしめながら--残酷で切なく、醜悪に美しいミステリアス・ファンタジー第7弾!
この巻のあらすじ
「二人が殺されたからと言って、ボクに困ることは何もない」繭墨あざかは柔らかく、だが断言する。彼女の言葉は理解できるが、怒りは募る。ヒルガオを失った嵯峨雄介は、唐繰舞姫と繭墨あさとを殺すと言い、失踪した。この復讐を止めなければ、今度こそ彼の心は崩壊するだろう。焦りと後悔に苛まれる僕に、繭墨が告げたのは、あさとが座敷牢から抜け出したという最悪な事態の訪れだった--残酷で切なく、醜悪に美しいミステリアス・ファンタジー第8弾!
すべての巻を見る(全17巻)
この巻のあらすじ
どうしてこうなった……。七海が挑発し、白雪がプライドを賭け、繭墨が油を注いだ料理対決という惨状に、僕は頭を抱える--『クッキング・オブ・ヘル』。学校の時計塔で少女たちが消えてゆく。友人を助けるため立花梓は再び嵯峨雄介に助けを求めるが--『さよならの時計塔』。桜の下で、繭墨あざかはただ不吉に美しい。それ故に僕は絶望するしか出来なかった--『僕が彼女を理解できない不条理』他、全4編で贈るチョコレートデイズ・セレクション第3弾!
この巻のあらすじ
「嘆こうが悔やもうが、それが君という人間だよ」チョコレートを齧りながら繭墨あざかは言う。唐繰舞姫の足を奪い、復讐を果たした嵯峨雄介は失踪した。久々津は雄介を殺し、自身の死をもって主を守れなかった償いをするという。この憎悪の連鎖を止めなければいけない。彼が死ねば僕は一生後悔する。久々津の拷問から逃れた僕は、駆けつけた白雪の助けによって雄介の行方をつきとめるが--残酷で切なく、醜悪に美しいミステリアス・ファンタジー第9弾!
この巻のあらすじ
「胡蝶の夢」それが繭墨からのメールだった。繭墨霊能探偵事務所にはまたも退屈が満ちている。そして繭墨の限界を見計らうように依頼人は訪れた。『友人宅の水槽に人間の手が沈んでいた』『夜に土を掘る音がして眠れない』。しごく退屈な依頼を繭墨はひき受け、僕も事件が少しでも真っ当な結末になるよう走り回る。それはいつもの日常だったはずなのに--残酷で切なく、醜悪に美しいミステリアス・ファンタジー、繭墨あざかの運命に迫る最終編、開幕!
この巻のあらすじ
「繭墨あざかは、必ず殺される運命にあるんだよ」その言葉の意味に改めて気づく。未来を見る御影粒良【みかげつぶら】は繭墨と自らの死を予言した。だが、運命は自分の手で変えられなければおかしい。粒良は死の条件を覆すため協力を求めてきたのだ。ふたりの死を回避するには粒良の左眼を潰さねばならない。そのため僕らは、自らの肉を食事としてふるまう代わりに、自殺を求める少女の宴に参加するのだが……。残酷で切なく、醜悪に美しいミステリアス・ファンタジー第11弾!
この巻のあらすじ
「小田桐君、何故、内臓は落下するんだと思う?」再び内臓落下事件が起きた。いつかどこかで見た怪異を、繭墨は紅い女の罠だと言い、反撃の切っ掛けになるかもしれないと涼やかに笑った。最近の繭墨はなんだかいつもの彼女らしくない。人の死を嗤い、不幸を悦び、惨劇を望む最低で最悪な少女。それでも僕は彼女の力がなければ生きられず、だからこそ救わねばならないはずだったのに……。残酷で切なく、醜悪に美しいミステリアス・ファンタジー第12弾。
この巻のあらすじ
「諦められませんよ、繭さんを」繭墨あざかは異界に沈んだだけだ。だが、早く迎えに行かなければ、彼女は本当に死んでしまうだろう。再び異界にゆく手段を探す僕の前に、繭墨分家の長・定下が現れた。あざかを紅い女に捧げたままにしたい彼に"あさとと共に繭墨家の新たな呪いを解く"ことを協力の代償として求められた。そして再び訪れた繭墨本家で僕は決定的な間違いを犯してしまい――。残酷で切なく、醜悪に美しいミステリアス・ファンタジー完結。
この巻のあらすじ
「人間は、さ。わけわかんねぇ方向から、なんでっていうことで、無理やり救われちまうことがある」蟲の怪異に怯える私に名も知らぬ金髪の人はそう言った。そして古書店で働く霊能探偵を紹介してくれたのだが――『B.A.D. AFTER STORY』。狐との決戦後、白雪は未だ小田桐と再会できずにいた。一族の掟と自らの恋心に悩む彼女の前に婚約者を名乗る男が現れ……『恋しき人を思うということ』他3編を収録したチョコレートデイズ・セレクション第4弾!
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