『カカノムモノ』は、心の闇や穢れを扱う存在“カカノムモノ”を軸にした伝奇寄りの連作シリーズです。舞台は現代日本で、悪夢や人間関係の歪み、穢れを呑むための銅鏡や鏡師といった独自の要素が組み込まれています。中心人物は、穢れを扱う浪崎碧と、その相棒として動く人物たちで、依頼や出来事を通して人の内面に潜む問題へ向き合います。物語は、個々の人物が抱える罪悪感や違和感、呪いの意味を探る流れで進み、シリーズ全体では碧と桐島を中心に関係性と設定の輪郭が広がっていきます。全3巻で完結します。シリーズ全体では、鏡や穢れの仕組み、従兄の涼や鏡師など周辺人物の役割も少しずつ明かされます。最後はシリーズ完結巻として、呪いと解放の条件が焦点になります。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 日本神話モチーフを下敷きにした、呪いと穢れをめぐる独特の設定が強い。
- 暗さのある題材でも、桐島との関係や周囲の人物で読み味に人間味が出る。
- 心の闇や嫉み、焦りなど身近な感情を物語に落とし込んでいて刺さる。
- 章ごとの事件や人物関係が気になり、先を追いたくなる引きがある。
- 重いテーマでも描写がうまく、雰囲気に引き込まれる。
こんな人におすすめ
- 神話や民俗モチーフのダークファンタジーが好きな人。
- 人の負の感情や業を扱う、重めの物語を読みたい人。
- 主人公と相棒役の関係性をじっくり追いたい人。
- 連作形式で少しずつ謎が広がる話が合う人。
- 明るさよりも湿り気や陰影のある空気感を好む人。
人を選ぶポイント
- 全体に暗めで、負の感情や穢れの描写が続く。
- 設定が独特なので、入り口で取っつきにくさを感じやすい。
- すっきりした勧善懲悪や爽快感は薄い。
- 物語の回収が次巻以降に持ち越される印象がある。
- 人によってはもやもやが残る締め方に感じやすい。
テンポ・読後感
- 序盤は設定説明や世界観の把握に少し時間がかかる。
- 物語に入ると一気に引き込まれ、先が気になる流れになる。
- 章ごとに濃淡があり、穏やかな回もあれば重苦しい回もある。
- 全体の空気は湿り気があり、息苦しさや薄暗さが残る。
- 2巻以降は人間関係の広がりで読みやすさが増す。
キャラクターへの評価
- 碧は美貌と孤独感が強く、無感情に見えても揺れが出るところが印象的。
- 桐島は軽妙さと面倒見のよさがあり、碧を支える存在として好感が高い。
- 涼は庇護的に見えて不穏さがあり、立ち位置が気になる。
- 大雅や律など周辺人物も、対立や複雑な感情を背負っていて気になる。
- 脇役にも物語の余地があり、関係性の広がりが読みどころになっている。
巻一覧
この巻のあらすじ
坂口麻美は悪夢を見ていた。何者かに追われ殺されかける夢だ。使えない後輩に、人を馬鹿にする同僚、図々しい肉親。不愉快なものに囲まれる日常に疲れすぎているせいだろうか? 「いいえ。それはあなたの罪です」突如現れた美貌の青年・浪崎碧はそう告げた。――時に人を追い詰めてまで心の闇を暴き解決する“カカノムモノ”とは。まったく新しい癒やしと救済の物語、ここに誕生。
この巻のあらすじ
濁(にご)り人(びと)の死という予期せぬ事態に立ち会った浪崎碧は、心のバランスを崩していた。穢れを呑むのに必要な銅鏡もひび割れたまま、荒(すさ)んだ生活を送る彼の前に現れたのは、一番信頼を置く従兄・涼。だが彼の振舞いにどこか違和感を抱いた桐島は、鏡を直すべく、碧を連れて鏡師の日名暁溪を訪ねることに。暁溪は碧に理由を告げぬまま、自分の穢れを呑めと要求し――。絶望と救済の第二幕。
この巻のあらすじ
生きることに前向きになり始めた碧だったが、一方で相棒の桐島の元に不穏な影が迫っていた。彼の過去を無遠慮に暴き立てるその人物の目的もわからないまま、桐島は追い詰められていく。あえて遠ざけられた碧は、従兄の涼から、カカノムモノを呪いから解放するための衝撃的な方法を告げられる。はたして碧はどんな決断を下すのか。そして呪いの意味とは――。シリーズ最終巻。
星評価・感想
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