現世のひとつ下の階層にある異世界【煉獄】と、そこへ繋がる扉を身に宿した瑩国第一王女アルテミシア(アルト)を軸にしたシリーズ。煉獄の有害な大気と、人の意志に干渉して森羅万象へ変化する性質が、瑩国の政治と異能の戦いを結びつける。アルトは毒気を操る煉術師として外へ出て、少年騎士フォグは出生と妹キリエの存在に向き合う。王宮、夜会、教会組織、隣国の悳国、匍都、人工生命『ローレンの雛』、幻獣、煉禁術、奇跡認定局が絡み、グラフの数珠をめぐる事件から暗殺計画、連続殺人、国家転覆、王城攻防へと話が広がっていく。アルト、フォグ、キリエ、ユヴィオール、レキュリュィ、アイリス、イオなどが、同じ事件に別々の立場から関わる。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 煉獄の毒気を動力にした独自の「煉術」と、産業革命期を思わせる匍都の世界観。
- 策謀・外交・陰謀が絡む薄闇ファンタジーとして、緊迫感のある物語構成。
- フォグとアルトを軸にした高強度バトルと、作者特有のダークな作風・効いた台詞。
- 敵味方双方に信念や狂気があり、単純な善悪に留まらない群像描写。
- どんでん返しや窮地からの策謀逆転など、展開の起伏を楽しめる。
こんな人におすすめ
- ダークファンタジーや毒気ある世界観が好きな読者。
- 近代風・主権国家体制を模した舞台設定に興味がある読者。
- 政治劇・陰謀・外交事件を含むファンタジーを求める読者。
- 強い主人公ペアの関係性や成長譚を追いたい読者。
- 完結済み作品を一気読みしたい読者。
人を選ぶポイント
- 世界観や地の文の説明が多く、初読時は設定把握に時間がかかる。
- 戦略描写や時代背景の知識がないと、バトルまでの展開が重く感じられる。
- 味方の裏切りや苦境が続き、救いのない展開への不安が強い箇所がある。
- 一部巻は大きな事件より人物関係中心で、テンポが緩く感じられる。
- 設定の整合や決着の付け方について、納得しにくいと感じる読者もいる。
テンポ・読後感
- 薄闇の幻想物語として一貫した重厚なダークファンタジーの空気。
- 中盤以降は窮地と逆転が続く怒涛の展開で、ハラハラ感が強い。
- 事件は短期間に濃密に進み、策謀と毒気が渦巻く都市描写が印象的。
- 一部巻はフォグとアルトの関係性が際立ち、次の破局への予感も残る。
- クライマックスは群像劇としての見ごたえがあり、シリーズ完結まで描き切られている。
キャラクターへの評価
- フォグは戦闘力と心情変化の両面で物語を牽引し、後半ほど人間味が増す。
- アルトは猛毒の王女から、残酷さと純粋さを併せ持つ成長ヒロインとして評価される。
- キリエやイオなど、当初人間味薄かった登場人物も徐々に厚みを帯びる。
- 敵側の人物にも内面があり、どちらの勢力にも肩入れしたくなる対立。
- フォグとアルトの信頼関係はシリーズ通しての核で、甘さとツンのバランスが好評。
巻一覧
この巻のあらすじ
現世のひとつ下の階層に位置する異世界【煉獄】。そこに満ちる大気は有害であり、一方で人の意志に干渉して森羅万象へと変化する性質を持っている。 瑩国第一王女であるアルテミシアは、その【煉獄】へ繋がる扉を身の裡に孕む特異体質の持ち主だった。常に毒気を身に纏い近寄る者をすべて殺してしまうが故、普段は呪われた子として城の地下牢に幽閉されている。 しかし彼女は時折、外の世界へ出る。 王家の密命を受けた戦士── 煉獄の毒気を操り戦う【煉術師】として……。
この巻のあらすじ
塔に囚われた煉獄の姫君 ── アルトは、自らの住まいたる牢獄でかつての友と邂逅した。王宮に囲われた少年騎士 ── フォグは、自らの出生と向き合いまだ見ぬ妹の存在を知った。 『グラフの数珠』 を巡って起きた事件より一カ月。 アルトの友でありフォグの妹でもあるその 『彼女』 ──キリエは、鮮血と混乱、狂騒と悪意を引き連れて再び瑩国へと降り立った。 煉禁術で造られた偽りの人間たちが闇に蠢き、かくして陰謀と作為は飽和する。匍都市民たちを恐怖させる連続殺人事件が幕を開け、アルトとフォグはその渦中へ飛び込んでいく。夜半に降る雨の中、ふたりを待ち受ける戦いの結末は果たして何をもたらすのか── ?
この巻のあらすじ
瑩国(えいこく)公式第一王女マーガレットの婚約者である悳国王子が、外遊のため来訪することとなった。 悳国(とくこく)が製造した 『グラフの数珠』 により二国間の関係は緊張状態にある。王子の暗殺計画すらもが予想される中、瑩国王家は 『レキュリィの宴』 に協力を仰いだ厳戒態勢で挑む。 一方、彼を歓迎するために開催された夜会の警護役に任命されたアルトとフォグは……。 策謀と毒気が渦巻く都市【匍都(ハイト)】で繰り広げられる薄闇の幻想物語、第三幕!
この巻のあらすじ
正統丁字教の総本山である法王庁の特務組織、【奇跡認定局】がついに瑩国転覆のため動きだした。彼らが目論むのは議員や貴族を標的とした無差別暗殺計画であり、瑩国は抗う術なく徐々に国力を削られていく。 更にはこの混乱に乗じ、ユヴィオールたちもまた違った思惑の元、暗躍を開始する ── イオ=テリーヌの前に姿を現したアイリス=キャリエルは嬉しそうに笑った。それは同郷の輩に再会した喜びか、或いは【魔剣の母】としての狂気か。 薄闇の幻想物語、緊迫の第四幕!
この巻のあらすじ
かくして匍都(ハイト)に幻獣たちが襲来した。 フォグとアルトはトリエラの狂気に抗うため、彼女の過ちを止めるため、暴虐そのものである巨大な化け物──龍と相対する。一方、レキュリィたちはもちろんキリエすらも幻獣との戦いに巻き込まれる中、機に乗じたユヴィオールが野望とともに王城へと行軍する。瑩国の崩壊はもはや目の前に迫りつつあった。 そして、四人の人造人間(ホムンクルス)── 『ローレンの雛』 たちに背負わされた運命が暴かれる時、すべては一点に収束し……。 薄闇の幻想物語、戦慄の第五巻!
この巻のあらすじ
完全なる存在となったユヴィオールは城の玉座にあって、瑩国をその手に掴むべく動き始めた。 幽閉されたアルトが恐怖に耐えながら助けを待つ中、すべてを喪ったフォグはキリエの介抱によって目覚める。 反抗の術はない。それでもアルトだけは取り戻さなければならない。絶望的な状況にあって決死の覚悟で城へ突入しようとしたふたりに、ひと筋のか細い糸が垂らされる。 カルブルックに誘われ、向かうのはレキュリィの屋敷。『ローレンの雛』 たちはそこで己の運命を見、そして──。
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