製本会社・朝日堂の屋上にある小さな工房を舞台に、野島志乃が「一冊だけの本を作ってほしい」という個人依頼を受ける物語。生真面目な志乃は、見習いの田中哉太とともに、依頼人の思いを形にするため特殊製法を使い分けながら、一冊ごとに内容と装丁を組み立てていく。紙や綴じ方、仕掛けまで含めて依頼に応じるため、仕事の手順と持ち込まれる事情が重なっていく。本づくりの工程を軸に、工房で受ける依頼と人の記憶や願いが結びつく構成になっている。

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    本づくりの工程や、仕事を通して人の事情を扱う物語を読みたい人

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読者レビューをもとに AI が要約した内容です。

作品の魅力

  • 製本そのものを主役にした題材が新鮮で、紙の本や装丁への興味を強く刺激する。
  • オーダーメイドの一冊や日記帳など、持ち主の思いを形にする発想が印象に残る。
  • 本を通じて人の縁や記憶がつながっていく構成が温かい。
  • フランス装、コデックス装、革張りなど、製本の種類や手仕事の描写が楽しい。
  • 紙の本の良さを再確認できる、読後感のやわらかい作品。

こんな人におすすめ

  • 紙の本や装丁、製本に興味がある人。
  • ものづくりや手仕事の物語が好きな人。
  • 人の思いを受け止める静かな連作短編を読みたい人。
  • 日記や手紙のような、個人的で特別な本に惹かれる人。
  • ほっこりした雰囲気のライト文芸を求める人。

人を選ぶポイント

  • 製本の専門的な工程は、予備知識がないと具体的に想像しにくい。
  • 物語の運びはあっさりめで、濃いドラマを期待すると物足りない。
  • 登場人物の言動に少し引っかかる場面がある。
  • 人間関係の進展は控えめで、余韻重視の作り。
  • 作品の魅力は派手さより題材の面白さと空気感に寄る。

テンポ・読後感

  • 3編構成で、各話ごとに視点や焦点が変わる。
  • 事件を追うより、依頼人の気持ちに寄り添う流れが中心。
  • 全体に静かで穏やか、ほっこりした読後感が強い。
  • テンポはゆるやかで、手仕事の描写を味わうタイプ。
  • しこりや後悔を少しずつほどいていく落ち着いた空気。

キャラクターへの評価

  • 志乃は不器用だが仕事に真摯で、丁寧に本を作る姿が好印象。
  • 哉太は日記を続ける努力家として評価が高い一方、対人面では少し強さが気になる。
  • 蘇芳との関係は長く残ったわだかまりが伝わり、再会の場面が印象的。
  • 登場人物たちは全体にややトゲのある面もあるが、最終的にはやさしい印象に収まる。
  • 依頼人それぞれの思いを受け止める役回りが、人物像を通して伝わる。

巻一覧

朝日堂オーダーメイド製本工房
2021年2月 ISBN 9784049132755
この巻のあらすじ

製本会社朝日堂の屋上にひっそりと建つ小さな工房。生真面目な野島志乃はそこで、本を一冊だけ作ってほしいという個人の依頼を受けている。 「志乃ちゃんは本が大好きですもんね」 「私が好きなのは『本を作る仕事』です」 見習いの田中哉太とともに志乃は、特殊製法も駆使し、依頼人の想いが込もった本を丁寧に手作りしていく。 メーテルリンクの『青い鳥』、宮沢賢治の『セロ弾きのゴーシュ』にまつわるエピソードが詰まった、本好きには堪らない、心にしみる物語。

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