死者の記憶が『本』として図書館に収められる世界を舞台に、武装司書たちが本の奪還や図書館防衛、教団との対立に挑む長編ファンタジーです。中心には、記憶を奪われ胸に爆弾を埋め込まれた少年コリオや、見習い武装司書ノロティ、館長代行ハミュッツ=メセタがいます。物語は『本』をめぐる任務と戦闘を軸に、図書館内部の権力関係、教団の動き、世界の成り立ちへと広がっていきます。各巻は別の事件を追いながらも、同じ世界の制度と因縁を積み重ね、終盤では世界そのものの仕組みに踏み込んでいきます。全10巻で完結しています。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 世界設定が独特で、死後に本になる仕組みや司書の役割が物語の核として強く印象に残る。
- 正義と悪、幸福と不幸の境界が単純でなく、思想や立場のぶつかり合いを考えさせる。
- ルルタ、ハミュッツ、ヴォルケン、オリビアなど、善悪で割り切れない人物像が濃い。
- 過去の出来事や伏線が後半でつながっていく構成が評価されている。
- 恋愛や愛情が戦いと結びつき、切なさの強いドラマとして読まれている。
こんな人におすすめ
- 重めの群像劇や思想戦、価値観の揺さぶりがある作品を読みたい人。
- キャラクターの善悪よりも背景や動機の複雑さを楽しみたい人。
- 切ない恋愛要素や報われにくい関係性に惹かれる人。
- 伏線回収やシリーズ全体のつながりを追う読書が好きな人。
- 明るい勧善懲悪より、苦さの残る物語を受け止められる人。
人を選ぶポイント
- 物語の進行が重く、救いの少ない展開が続くため気持ちが沈みやすい。
- 登場人物が多く、勢力関係や過去設定を把握するのに時間がかかる。
- 戦闘や事件の描写が複雑で、巻によっては状況がつかみにくい。
- 主要人物でも容赦なく退場するため、安心して読めるタイプではない。
- 途中巻では説明不足や説得力の弱さを感じる箇所がある。
テンポ・読後感
- 序盤は世界観と設定の提示が多く、読み込みに少し手間がかかる。
- 中盤以降は過去と現在がつながり、じわじわ緊張感が高まる。
- 巻ごとに衝撃や悲劇の比重が大きく、読後感は重め。
- 物語の熱量は高いが、派手さよりも切実さと不条理感が前に出る。
- 終盤に向かうほど謎が回収され、収束感と喪失感が同時に強まる。
キャラクターへの評価
- ルルタは英雄的に見えて、人間らしい弱さや執着が強く出る存在として読まれている。
- ハミュッツは圧倒的で冷酷、悪役寄りに見える一方で目が離せない。
- ヴォルケンやノロティは信念や生き方が強く、報われなさが印象に残る。
- オリビアやミレポ、チャコリーは悲しさや一途さが際立ち、立場の重さが強調される。
- モッカニアやウィンケニーは背景が掘られるほど印象が変わるタイプとして受け止められている。
巻一覧
この巻のあらすじ
「ハミュッツ=メセタを、殺せ」――死者のすべてが『本』になり、図書館に収められる世界の話。記憶を奪われ、胸に爆弾を埋め込まれた少年コリオ=トニス。彼の生きる目的は、世界最強の武装司書、ハミュッツ=メセタを殺すこと。だが、ある日手に入れた美しい姫の『本』に、彼は一目で恋をする。その恋が、コリオをさらに壮大な争いに巻き込んでいく…。
この巻のあらすじ
武装司書たちの本拠・パンドーラ図書館が何者かの襲撃を受け、さらに先の戦闘で死んだルイモンの『本』が輸送中に盗まれた。その奪還の任務を背負った見習い武装司書・ノロティ。彼女が必死の捜索を続ける中、ハミュッツが現れ、別の極秘任務を与える。それは、「透明な髪の毛」を持つザトウという男を守ることだった…一体ザトウとは何者なのか? ハミュッツの狙いは? 『本』をめぐる、壮大なファンタジー、待望の第2弾。
この巻のあらすじ
死者のすべてが結晶となった『本』が眠る、バントーラ図書館迷宮書庫。その一角に、かつてはハミュッツ=メセタと並び、エリートとして将来を嘱望(しょくぼう)されていた蟻(あり)使いの武装司書・モッカニアが住み着いていた。ある日、モッカニアは迷宮書庫を占拠し、武装司書に反旗を翻(ひるがえ)す。その裏には、神溺(しんでき)教団の手先と謎に満ちた一人の女性がいるらしく…。『本』をめぐる、美しくも儚(はかな)いファンタジー。スーパーダッシュ新人賞大賞シリーズ、渾身の第3弾!!
この巻のあらすじ
武装司書のミレポックは、神溺(しんでき)教団との戦いの中で、「ラスコール・オセロ」なる人物が重要な鍵を握っていると確信し、独自の調査に乗り出す。しかし、その人物を追うものには必ず死が待っているという。さらに剣使いの少女、アルメが現れ、彼女もラスコールを追っていることがわかり…『本』をめぐる壮大なファンタジー、すべての鍵を握る人物の正体がついに明かされる!? 予測不可能な急展開を見せる、新人賞大賞シリーズ第4作!
この巻のあらすじ
「武装司書に正義を取り戻す」――裏切りの容疑をかけられながら堂々と宣言した武装司書・ヴォルケンはその裁判の当日、ひとりの女とともに姿を消す。館長代行ハミュッツは自ら追撃に出るが、その向かう未来に待っていたのは最強の武装司書の彼女を追いつめる難敵だった。そして暗躍する神溺(しんでき)教団たち――幾多の想いと偶然が『本』によって交わり、運命は予想できない方向へ動きはじめる! 新人賞大賞受賞シリーズ第5作!
この巻のあらすじ
武装司書見習いのノロティは、正式に司書への昇格が噂されるほど成長を遂げていた。ある日、ハミュッツから細菌テロの疑いがあるという神溺(しんでき)教団の調査を命じられる。その十日後、世界最大の国イスモ共和国がバントーラ図書館に対し、突如として宣戦布告する! 原因がつかめないまま防戦する武装司書たちだが、圧倒的な戦力差に窮地に立たされる。その裏にはノロティの捜査対象の少年が…。新人賞大賞シリーズ第6作!!
この巻のあらすじ
武装司書たちは、宿敵・神溺(しんでき)教団を滅ぼし、年に一度のパーティーを楽しんでいた。その会場に、館長代行ハミュッツが命を狙う「魔女」オリビアが現れる。武装司書の崩壊は彼女に予言されていた。オリビアは見習い司書ヤンクゥらに接近し、ハミュッツに不審を抱いた武装司書たちは結束を始める。凄絶な冷戦の行く末を制するのはどちらの美女か!? 『本』をめぐる壮大なファンタジー、新人賞大賞受賞シリーズ、大激震の第7作!!
この巻のあらすじ
反乱を防ぎ、ふたたび平和を取り戻したバントーラ図書館に突如異変が。書架を守る役目を担う衛獣たちが、自らの護衛領域を脱走し、武装司書たちを襲撃しはじめたのだ! 総動員で衛獣に立ち向かう武装司書たちだったが、館長代行のハミュッツが一向に姿を現さない。敗色濃厚になる中で、ハミュッツから全職員に通達されたのは、武装司書の本来の意味と、この世界にまつわる衝撃の事実だった――! そして、最下層では「天国」がついに動き出す。世界の理(ことわり)が変わる瞬間が訪れようとしていた…。新人賞大賞受賞シリーズ第8作!
この巻のあらすじ
ついに動き出した「天国」。それは『本食い』の能力の究極の進化形であり、もう一つの世界を体内に持つルルタの「仮想臓腑(ぞうふ)」のことだった。バントーラ図書館の武装司書たちは完全無力化し、世界の終焉(しゅうえん)に向かうカウントダウンが始まった! そして、かつては世界の救世主だったルルタが果てしない絶望に至った過去と、その鍵を握るひとりの女性の存在が明らかになる!! 武装司書たちに、ルルタを止める術(すべ)は残っているのか? 希望も絶望もつないでいく、『本』をめぐるファンタジー、新人賞大賞受賞シリーズ第9作!
この巻のあらすじ
世界の滅亡間近、仮想臓腑内のルルタの目の前に現れた、かつての人間爆弾コリオ。密かにルルタを狙うのは、「死」によって本来の能力が発動したハミュッツ。世界の命運は、彼ら二人に託された。コリオの言葉は届くのか? ハミュッツの逆転はあるのか? そしてルルタの愛は何をもたらすのか? 人々が受け継いできた『本』たちが最後に示す答えは、希望か絶望か? 激闘につぐ激闘、武装司書たちのフィナーレに待つものとは――!? 『本』をめぐる壮大なファンタジー、第10巻。新人賞大賞受賞シリーズ、威風堂々の完結!
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