黄昏色の詠使い
- 著者
- 細音啓
- イラスト
- 竹岡美穂
- レーベル
- 富士見ファンタジア文庫
- 刊行年
- 2007-2009
- 巻数
- 10巻
- アニメ化
- —
- 読み放題状況
- Kindle Unlimited: 1巻まで / BOOK☆WALKER: 1巻まで
五色を基盤に、触媒と詠唱で対象を招く名詠式が広く知られる世界で、名詠式専修学校に通うクルーエルと、異端の夜色名詠を学ぶ転校生ネイトを中心に物語が進む。彼女は自分の“心”を形にして詠び出す術を学び、彼に何かを伝えようとするが、学園内の石化事件や凱旋都市での調査、空白名詠の使い手シャオや虹色名詠士カインツとの接触を通じて、個々の想いは名詠式の成り立ちと結びついていく。夜色名詠や空白名詠のような例外的な術式も絡み、名詠式がなぜ存在するのか、世界そのものがどう組み立てられているのかへ話が広がる。学園、都市、塔と舞台を移しながら、複数の名詠士の関係と術式の秘密を少しずつ積み重ねる長編召喚ファンタジー。短編を挟んで学園生活や人物同士の距離感も補われる。
構造レビュー
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作品の魅力
- 名詠式の設定や色ごとの世界観が独特で、読み進めるほど仕組みが見えてくる。
- ネイトとクルーエルを軸に、想いのすれ違いと支え合いが積み重なる。
- 学園のわちゃわちゃ感と、終盤に向けたシリアスの切り替えが効いている。
- 短編集では本編で見えにくい日常や脇役の魅力が広がる。
- 物語全体に温かさ、切なさ、王道の高揚感が同居している。
こんな人におすすめ
- 王道の成長物語やハッピーエンド寄りのラブストーリーが好きな人。
- 設定の作り込みや用語の積み上げを楽しみたい人。
- 主人公だけでなく周囲の大人や仲間の関係性も重視したい人。
- 学園コメディとシリアスの両方を味わいたい人。
- 物語の空気感やイラストとの相性を大事にする人。
人を選ぶポイント
- 用語や仕組みの説明が多い巻では、読み味が硬く感じやすい。
- 展開の区切りで場面転換が入り、盛り上がりが少し途切れることがある。
- 中盤以降は謎や情報量が増え、整理しながら読む必要がある。
- 一部の巻は短編集中心で、本編の進行を強く求めると物足りない。
- 恋愛要素や関係性の距離感が気になる人には、じれったく映る場面がある。
テンポ・読後感
- 序盤は学園中心で軽やか、短編集ではコメディ色が強い。
- 中盤から終盤にかけて一気にシリアスとクライマックス感が増す。
- 説明回は密度が高く、戦闘や対話が同時進行する巻はかなり忙しい。
- 全体の手触りは透明感があり、温かさの中に切なさが残る。
- 王道展開の安心感と、感情を押し出す熱さが両立している。
キャラクターへの評価
- ネイトは最初は頼りなさが目立つが、終盤ほど覚悟と成長がはっきりする。
- クルーエルは物語の中心で、可愛さと強さ、謎めいた存在感が印象に残る。
- アマリリスは過保護さや厳しさの裏に深い想いがある人物として見られている。
- カインツとイブマリーは大人側の関係性として人気が高く、過去話も評価されている。
- エイダやシャオ、ファウマなど周辺人物も、それぞれの立場や覚悟が魅力として受け止められている。
巻一覧
この巻のあらすじ
彼女は、ずっと考えていた。人と関わらず、孤独な人生。それで、いいのかと。だから、決めたのだ。自分の“心”を形にして詠び出せる、名詠式を学ぶことを。そうすれば、少しでも彼に……何かを伝えられるかもしれないから――。『Keinez(赤)』・『Ruguz(青)』・『Surisuz(黄)』・『Beorc(緑)』・『Arzus(白)』――この五色を基本に、呼びたいものと同じ色の触媒を介し、名前を讃美し、詠うことで招き寄せる名詠式。その専修学校に通うクルーエルは、年下の転校生で、異端の夜色名詠を学ぶネイトに興味を抱く。一方、学校を訪れた虹色名詠士・カインツもまた、夜色名詠の使い手を探していて………!? “君のもとへ続く詠。それを探す”召喚ファンタジー。
この巻のあらすじ
わたしは逃げた。世界から目を背けて。大切な人を救わずに、逃げろと言われて、ただ怯えて。……でも。それからずっと心の中で、声が響いている。 ――本当に何も、できなかったの? ―― 心に思い描いた世界を招き寄せる召喚術・名詠式。その専修学校の夏期移動教室で、原因不明の石化事件が発生した。類い希な名詠式の力を持つクルーエルは、強すぎる己の力を使うのをためらっていた。しかし、彼女は級友たちの危機に直面し、ある選択を迫られる――!!
この巻のあらすじ
“大丈夫。一緒にいてあげるよ”クルーエルさんの言葉は、本当だった。一緒にいて僕を孤独から、危険なことから守ってくれた。僕はただ、与えられた優しさを受け取るだけ。だから今、彼女が僕の助けを必要としてくれるなら。全力で応えるために、夜色の詠を詠う。不完全でも、不格好でも、これは僕が彼女のために紡ぐ詠――。想いを世界に反映できる召喚術・名詠式。その専修学校トレミア・アカデミーに、人を石化する灰色名詠の使い手が侵入した。目的不明のまま、自らを「名も無き敗者」と称する使い手は、校内の人々を次々と石化していく。そして、ついにクルーエルとネイトたちにも「敗者」の手が伸びるのだが――?
この巻のあらすじ
再び昏睡状態に陥る、クルーエル。ネイトは何もできない自分を歯がゆく思う。そんな中、謎の存在・アマリリスは、クルーエルは“特別”だと語り出す。世界の謎と、ネイトたちに変化が起きる召喚ファンタジー第4弾!
この巻のあらすじ
昏睡するクルーエルの治療のため、ケルベルクを訪れるネイトたち。そしてクルーエルを狙う灰色名詠の使い手もまた、ケルベルクに姿を現す……。大切な人を守るために何ができるのか? 詠う召喚ファンタジー第5弾!
この巻のあらすじ
ドラゴンマガジン掲載され話題を呼んだ、ネイトとクルーエルの学園生活を描く短編3本に、書き下ろし短編5本を加えて登場。ネイトと至高の歌姫が出逢う書き下ろしでは、空白名詠の知られざる真実が明らかになる!
この巻のあらすじ
ある触媒の調査のため、名詠士が技を競う凱旋都市・エンジュを訪れたネイトとクルーエルたち。時を同じくして、謎の空白名詠の使い手・シャオもエンジュに姿を現す。シャオの目的は、ネイトに会うことらしいのだが!?
この巻のあらすじ
「見せてあげる。名詠式に隠された秘密を」──そしてシャオは、ネイトに語る。なぜ、名詠式があるのか。そして、なぜネイトとクルーエルは別れる運命にあるのかを。真摯な祈りが世界に響く、詠う召喚ファンタジー
この巻のあらすじ
ミクヴァ鱗片をめぐる闘いは続いていた。鱗片を懸けて、ファウマと対峙するカインツ。一方、ネイトはクルーエルを守ろうと、シャオと向き合うのだが!? 大切な人と一緒にいたいと願う、詠う召喚ファンタジー
この巻のあらすじ
“キミが来てくれるのを信じてる”--そう告げて消滅したクルーエル。彼女を救うためセラの塔へ挑むネイトを待っていたのは、“名詠式が存在する世界そのもの”だった--。詠う召喚ファンタジー、クライマックス!
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