構造レビュー
編集部判定 判定なし
短評・キャッチコピー
この項目をレビュー編集部
超能力に目覚めた少年少女が集められた特殊施設。そこで紡がれる物語。
編集部
終末のボーイミーツガールから始まる鬱々した青春SF。謎の異世界人・バグスの侵略を受け、絶滅の危機に瀕した人類の命運が、超能力に覚醒した少年少女の学園生活と絡めて描かれていく。
こんな人におすすめ
この項目をレビュー編集部
閉塞感あふれる終末世界の雰囲気に浸りたい人 ミステリアスな世界観のSFが好きな人 切ない三角関係の行方が気になる人
著者情報
この項目をレビュー編集部
橋本紡は日本のラノベ作家。1997年に第4回電撃ゲーム小説大賞にて『猫目狩り』で金賞受賞しデビュー。2013年に小説家を引退した。代表作は以下。 * バトルシップガール(2000年1月 - 2002年2月 電撃文庫【全6巻・SP】) * 毛布おばけと金曜日の階段(2002年12月 電撃文庫) * 半分の月がのぼる空(2003年10月 - 2006年8月 電撃文庫【全8巻】) * 君と僕の歌 world's end(2004年3月 電撃ビジュアルノベル) * 猫泥棒と木曜日のキッチン(2005年8月 メディアワークス / 2008年12月 新潮文庫) * 流れ星が消えないうちに(2006年2月 新潮社 / 2008年7月 新潮文庫) * ひかりをすくう(2006年7月 光文社 / 2009年6月 光文社文庫) * 空色ヒッチハイカー(2006年12月 新潮社 / 2009年8月 新潮文庫) * 月光スイッチ(2007年3月 角川書店 / 2010年1月 角川文庫) * 彩乃ちゃんのお告げ(2007年11月 講談社 / 2011年3月 講談社文庫) * 九つの、物語(2008年3月 集英社 / 2011年2月 集英社文庫) * いつかのきみへ、いつかのぼくへ 橋をめぐる(2008年11月 文藝春秋) * もうすぐ(2009年3月 新潮社 / 2011年10月 新潮文庫) * 葉桜(2011年8月 集英社 / 2014年4月 集英社文庫) * イルミネーション・キス(2012年1月 双葉社 / 2015年12月 双葉文庫) * 今日のごちそう(2012年3月 講談社) * ハチミツ(2012年6月 新潮社) * ふれられるよ今は、君のことを(2012年11月 文藝春秋)
イラストレーター情報
この項目をレビュー編集部
高野音彦は日本のイラストレーター。繊細でアンニュイな美少女イラストを得意とする。イラストを手掛けたラノベは以下。 * 米澤穂信『愚者のエンドロール』(角川スニーカー文庫<スニーカー・ミステリ倶楽部>), 角川書店, 2002.(カバー装画) * 桜庭一樹『推定少女』(ファミ通文庫), エンターブレイン, 2004.(カバー装画・口絵・挿画) * 山科千晶『つきこい』(電撃文庫), メディアワークス, 2007.(カバー装画・口絵・挿画)
編集部
橋本紡の初期代表作となるSFラノベ。閉塞感あふれる終末世界の雰囲気がたまらない。超能力に目覚めた少年少女が集団生活を営む「スクール」の日常も興味を誘った。一度は脳を破壊され記憶を失い、赤ん坊程度の知能まで後退してしまった唯と、拓己に報われぬ想いを寄せるリストカット常習犯の七海。不安定な三角関係の行方から目が離せない。
作品Q&A
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読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 異常な空間の中で「作られた日常」を必死に守ろうとする少年少女の、儚さと切なさが強く刺さる。
- 重いテーマを、橋本紡らしい優しく読みやすい文体で描いている点が好評で、「曇り空に光が差す」ような美しさを感じた。
- 会話中心ながら各キャラの細かな心情や「味」が際立ち、複数人物を同時に動かす筆力への評価も見られる。
- ゼロ年代セカイ系の退廃的・閉塞的な空気感と、青春のもがき(幸福を取り戻したい気持ち、現状維持への執着など)の描写が好みに合う。
- シリーズを通して著者の地力が上がっていく軌跡そのものが、読み物としての魅力になっている。
こんな人におすすめ
- 閉鎖的な終末・特殊施設の雰囲気に浸りたい読者。
- ミステリアスなSF設定を匂わせつつ、人間ドラマ・思春期の内面描写を重視したい人。
- 切ない三角関係や、言葉にできない感情の揺れに共感したい人。
- 橋本紡の初期ラノベから文芸作家としての成長を追いたい人。
- 『最終兵器彼女』系の、世界規模の問題と少年少女の恋心が交錯する物語が好きな人。
人を選ぶポイント
- 初期巻は文章の粗さや、フレーズのつなぎ・心情とのずれを指摘する声があり、完成度への期待は巻を追うほど上がる傾向がある。
- 大人側の説明不足や、大人キャラの浮き感があり、設定や目的が段階的にしか開示されず「分からないまま引っ張られる」感を覚える。
- SF・戦闘パートに入ると日常描写ほどのテンポや説得力が弱くなり、展開が急・飛躍的に感じる。
- 1巻単体では消化不良に感じやすく、1巻と2巻以降でトーンが大きく変わるため、続きまで読む覚悟があると受け止めやすい。
- 内容の重さに対し再読向きではない、終盤の処理に納得しきれない、といった厳しめの感想も一部にある。
テンポ・読後感
- 軽い文体と会話中心の構成で読み進めやすく、緊張と不安がじわじわ膨らむ「静かに始まり、静かに終わる」印象を持つ読者もいる。
- 日常パートでは橋本紡の得意なテンポ・リズムが活き、後半のSF寄り展開になると作品の魅力がやや弱まる。
- シリアスさは巻を追うごとに増し、仮初の平穏から一歩踏み出した緊張感、読めない不安感が強まっていく。
- 2000年代ラノベ特有の「ライトだけどライトじゃない」重厚さやノスタルジーを感じる。
- 情報が少ないまま雰囲気で進む部分があり、先が気になって一気読みしたくなる反面、整理しながら読むと理解しやすい。
キャラクターへの評価
- 紺野七海への好感が特に目立ち、可愛らしさと心情描写の丁寧さが「七海派」を生んでいる。
- 後から入った瀬川拓己が、バラバラな少年少女の懸け橋となり、連帯感を育てていく存在として評価されている。
- 藤木唯は切なさや健やかさが印象に残り、目覚めや関係性の変化が物語の芯になる。
- 四方弥生や茂など、守りたい・向き合いたい感情が動くキャラにも共感はある一方、一部の関係線は必要性を疑う意見。
- 登場人物が多いにもかかわらず個々が動き、片思いや言えない想いなど思春期の機微を捉えるのが上手い。
巻一覧
星評価・感想
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