高校生の坂木夜花は、魔を退治する神祇官の一族・社城家が町に強い影響力を持つ環境で、祖母と暮らしている。夏の宴席で池に落ちた夜花は、その場で誰にも気に留められないまま残されるが、社城家に縁のある少年・千歳に救われる。千歳は夜花に神がかりの力がある《まれびと》だと見抜き、社城家の屋敷へ迎え入れる。夜花は保護される立場から、千歳を護り手として術師の手伝いをすることになり、人と神の境目にある町、家同士の序列、怪異への対処、互いに抱える事情へ触れていく。日常の外側にある役割と関係が少しずつ結び直されていく流れが、物語の土台になっている。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 現代舞台に民俗・異界・術師要素が重なり、日常と非日常の境目がゆるく崩れていく設定が引き込まれる。
- まれびと、序列、つがい、神と人の関係など、複数の要素が絡む世界観を考えながら読む楽しさがある。
- 夜花の自立心や芯の強さ、前向きに動く姿が印象に残る。
- 千歳の謎めいた立ち位置や、ゆきうさの口の悪さを含む愛嬌が読みどころになっている。
- 先の展開やタイトルの意味、各キャラの関係の変化を追いたくなる導入になっている。
こんな人におすすめ
- 現代ファンタジーや和風異能ものが好きな人。
- 異界・民俗・神話っぽい設定を整理しながら読むのが好きな人。
- 受け身すぎない、行動力のあるヒロインを好む人。
- 謎多めの相棒役や、キャラ同士の距離感の変化を楽しみたい人。
- 顎木あくみ作品の空気感が好きで、新しい舞台設定を試したい人。
人を選ぶポイント
- 1巻時点では対立や不穏さが強く、すっきりした読み味ではない。
- 晴や社城家の人物像に強いストレスを感じやすい。
- 既視感のある設定に見える部分があり、目新しさを重視する人には弱く映る。
- 物語の途中で気になる描写や説明不足を感じる箇所がある。
- シリーズ序盤のため、恋愛や核心部分の進展はかなり控えめ。
テンポ・読後感
- 序盤から設定説明と人物配置が多く、情報量はやや多め。
- 展開はじわじわ進み、謎を積み上げて次巻へつなぐタイプ。
- 現代の空気に古風さや不穏さが混ざり、独特の雰囲気が続く。
- 明るさよりも緊張感やもやもやが前に出やすい。
- そのぶん、夜花や千歳のやり取り、ゆきうさの存在が軽さと癒しを足している。
キャラクターへの評価
- 夜花は自立心が強く、堂々としていて好感を持たれやすい。
- 千歳は美形で頼もしさがありつつ、過去や目的が読めない謎枠として気になられている。
- 晴は王道ヒロイン寄りに見える一方、扱いにくさや危うさが強く印象に残る。
- ゆきうさは口が悪いのに可愛い、癒し担当として人気が高い。
- 瑞李や貞左など、周辺キャラも歪さや軽妙さが目を引く。
巻一覧
この巻のあらすじ
高校生の坂木夜花(よはな)の住む町は、魔を退治する神祇官(かむつかさ)の一族である社城(やしろ)家が絶大な権力を持つ。
両親を亡くし祖母と住む夜花は、夏のある日に遠縁だからと社城家の宴会にかり出される。けれど手伝いの最中、事故で池に落ちてしまう。 騒ぎを聞きつけ現れたのは美貌の社城家の当主候補。彼は「僕の、つがい」と夜花に歩み寄りーー後ろにいた同級生の少女を抱き上げた。 夜花は誰にも顧みられず、濡れ鼠の惨めな姿のまま池の中で呆然とする。
けれど不思議な美しさの少年・千歳が夜花を助け、社城家にある自分の家に匿ってくれた。さらに千歳は夜花が神がかりの力を持つ《まれびと》であると見抜く。 夜花は社城家に保護され千歳を護り手に、術師の仕事の手伝いをすることに……?
「わたしの幸せな結婚」の顎木あくみが贈る、神と人と運命の恋物語。 プロローグ 異境と人境のあわいにて
一章 「宴会なんて、二度とごめんだわ」
二章 「トンネルの怪異ってベタだよね」
三章 「乙女心を弄ばれた。呪い、許すまじ」
四章 「みんな、世話焼くの好きね」
五章 「あんたの行動、この頃からいちいち冷や冷やするんだよ」
六章 「家族でもわかりあえないことはあるよ」
七章 「私たちはきっと同じものを求めてた」
八章 「千歳くんは隠しごとばっかりだから」
エピローグ 終わりの始まりを眺める時
あとがき
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