現代の高校を舞台に、優等生で人気者と見られていた澄香の入水自殺の噂をきっかけに、同級生たちの関係と認識が揺れていく青春群像劇。空気を読んで立ち回る佳織、注目を求める小森、派手な化粧で身を守る知里、正直でマイペースな高田、澄香の恋人である友が、それぞれの立場から澄香の姿と自分の本音を見つめ直す。昏睡状態の澄香を中心に、事故だったのか自殺だったのかという疑問、教室で流れる噂、各人が抱える見栄や不安が重なり、学級内の距離感と関係のずれが少しずつ見えてくる。物語は事件の経過を追うよりも、澄香を知っているつもりだった者と、そうでない者の差を照らし、表向きの言葉と内側の感情の落差を描く。教室という閉じた空間で、友人関係、恋人関係、自己演出が絡み合い、誰がどの場面で何を見ていたのかが少しずつ組み替えられていく。

構造レビュー

こんな人におすすめ

この項目をレビュー
  • AI分析(あらすじ)

    学園ものの群像劇や、噂と本音のずれを追う物語に関心がある人。

    内容を通報

    不適切な内容を運営に知らせます。虚偽の通報はお控えください。


    レビューを読む

作品Q&A

まだ Q&A がありません。最初の質問を投稿してみませんか?

質問を投稿するにはログインしてください。

質問を投稿

会員の質問は公開されます。回答は他の会員も投稿できます。

読者の声

読者レビューをもとに AI が要約した内容です。

作品の魅力

  • 高校生たちの迷い、承認欲求、劣等感がかなり生々しく描かれている。
  • 章ごとに視点が変わり、同じ出来事でも見え方が変わる構成が効いている。
  • 恋愛だけに寄らず、友情や自己像の揺れを深く掘り下げている。
  • 雨や川、黒猫などのモチーフが印象に残り、雰囲気づくりがうまい。
  • みずみずしさと少しミステリアスな空気が同居していて読みやすい。

こんな人におすすめ

  • 中高生の気持ちの揺れや人間関係のもどかしさに共感したい人。
  • 青春小説の中でも、恋愛一辺倒ではない群像劇を読みたい人。
  • 自分の本音と建前、理想と現実のズレに引っかかる人。
  • 視点の切り替えで人物像が立ち上がる作品が好きな人。
  • 宮沢賢治モチーフや文学的な仕掛けに惹かれる人。

人を選ぶポイント

  • 序盤は重めで、気分が沈むような空気感がある。
  • 登場人物の不器用さや拗らせ方が強く、合わないと感情移入しにくい。
  • 事件の真相そのものを追うミステリー期待だと、青春群像の比重が大きく感じる。
  • まっすぐなメッセージ性が前面に出る場面があり、好みが分かれやすい。
  • すっきり爽快な物語より、もやもやを抱えたまま進む話が中心。

テンポ・読後感

  • 章ごとにテンポよく視点が切り替わり、読み進めやすい。
  • 全体は静かでしっとりしているが、感情の揺れは強い。
  • 重さの中に瑞々しさがあり、青春の痛みときらめきが同時に出ている。
  • ほっこりする要素と少し不穏な空気が混ざっている。
  • 読後は切なさと温かさが残るタイプ。

キャラクターへの評価

  • みんな表向きは優等生でも、内側ではかなり悩みを抱えている。
  • 承認欲求が強い子、いい子でいようとする子、素直になれない子が印象に残る。
  • 誰か一人を客観視すると分かりにくいが、本人視点になると急に理解が深まる。
  • 不完全で不安定だからこそ、登場人物たちが愛しいと感じられる。
  • 猫の存在が物語のアクセントになっていて、印象をやわらげている。

巻一覧

そういふものにわたしはなりたい
2019年10月 ISBN 9784813707745
この巻のあらすじ

優等生で人気者・澄香が入水自殺!? 衝撃の噂が週明けクラスに広まった。昏睡状態の彼女の秘密を握るのは5名の同級生。空気を読んで立ち回る佳織、注目を浴びようともがく小森、派手な化粧で武装する知里、正直でマイペースな高田。優しいと有名な澄香の恋人・友。澄香の事故は自殺だったのか。各々が知る澄香の本性と、次々に明かされていく彼らの本音に胸が掴まれて…。青春の眩さと痛みをリアルに描き出す。櫻いいよ渾身の書き下ろし最新作!

星評価・感想

構造レビューと同じ星評価・感想欄に保存されます。平均・中央値は上の「構造レビュー」欄に表示されます。 構造レビューを書く

星評価 *

まだ感想はありません。