黒手毬珈琲館に灯はともる ~優しい雨と、オレンジ・カプチーノ~

基本情報
イラスト
六七質
刊行年
2016
巻数
1巻
アニメ化
属性

構造レビュー

星評価

編集部判定 良作

評価

ストーリーの良さ
A (3)
キャラクター
A (3)
設定・世界観
S (4)
話題性
A (3)
初心者向け
A (3)
読後感の良さ
S (4)
テンポの良さ
A (3)
読みやすさ
S (4)

短評・キャッチコピー

編集部

家具、カフェ、落ち着いた雰囲気。カフェ好きな人にはたまらない雰囲気の中で、心が癒されるひと時を感じられる作品。

概要

編集部

会社でのトラブルが原因で退職した主人公が、兄の家具屋で少しずつ回復していく。その中で、出会った客が店員をしている喫茶店を見つけ、兄のスツールがあることに気づいた主人公は、その喫茶店へ通うことになる。アレンジ珈琲が数々登場し、喫茶店としての温かさを感じられる作品。

こんな人におすすめ

編集部

・家具店や家具が好きな人 ・コーヒーや喫茶店が好きな人 ・穏やかな話を読みたい人 ・会社でトラブルがあり、それから回復していくストーリーが読みたい人

内容・特徴

編集部

会社の上司からいじめを受けて退職した主人公は、兄の経営する家具店を手伝うことに。慣れない接客をしながら、黒づくめの格好をした青年と出会う。その人は黒手毬珈琲館という場所で働いており、そこには兄のスツールがあった。些細なことで主人公は人間関係を広げ、またさまざまな美味しいコーヒーと出会っていく。

著者情報

編集部

澤ノ倉クナリ(さわのくら・くなり) 千葉県育ち、長野県在住。 2015年小説投稿サイト「小説家になろう」で開催された「お仕事小説コン」にて本作が特別賞を、その後ノミネートされた「第1回マイナビeBooks大賞」では大賞を受賞した。 本作で書籍化デビュー。

イラストレーター情報

編集部

六七質

受賞歴

編集部

第1回マイナビeBooks大賞大賞受賞。 お仕事小説コン特別賞受賞。

文体

編集部

とても丁寧に描かれており、コーヒーの知識など細かい部分も分かりやすく説明されている。

世界観の作り込み

編集部

家具の良さ、コーヒーの良さ、その中に人と人の優しいやりとりや、時間が流れていく世界観。丁寧に作られた世界観は、穏やかさを感じさせることばかりだった。

ジャンル・テーマ総評

編集部

会社でのトラブルがあり、退職までしてしまった主人公が、少しずつ回復していく姿をゆっくり見ることができる。慣れない接客業であっても、兄のために頑張る姿が心温まる。また、家具のことをまったく分かっていないわけでもなく、それなりに知識のある様子もうかがえて、主人公が本来はしっかりしている一面も持ち合わせていること、会社でのことは本当に人間関係のトラブルであり、主人公の悪い部分ではないことを感じさせられた。

評価点

編集部

家具についてもそれなりに細かく描かれているが、コーヒーに関する知識については面白味を感じさせられるほどに、細かく描かれていた。こんなコーヒーを飲んでみたい、アレンジされたものの面白さなどを感じ、主人公が興味を惹かれていく気持ちに共感できる。

【おすすめキャラクター】 朝希 主人公。会社でいじめを受け、退職する。兄とは仲が良く、兄の経営する家具店の店番をすることに。家具に関することなど、細々した知識を持っていながら、なかなか人に伝えられない一面もある。

総評

編集部

最初は人間関係のトラブルが細かく描かれているので、若干ストレスを感じる部分を目の当たりにすることもあるが、最後まで穏やかな雰囲気で進んでいく作品。主人公が兄の家具店と黒手毬珈琲館のどちらもに、居場所を見つけていく姿は、人生に何があってもいいことがある、前向きに生きていくことでいいことがある、というのを感じさせられた。また主人公を優しく支えてくれる兄の存在は、兄妹愛を強く感じさせ、家族の大切さを実感できる。

ストーリーの説明

編集部

タイトルからの想像で、珈琲店や喫茶店の話が来るかと感じられたが、最初は主人公の会社での出来事が中心となって、しっかりと描かれていた。会社でどのように働き、どのような人間関係があって、退職に至ったのかなどがよくわかる。ややタイトルに押された雰囲気を感じてしまった。

キャラクターの説明

編集部

穏やかな主人公、それを支えてくれる兄という、大人の兄妹愛を感じつつ、家具を通して新たな出会いができる。家具を思う兄のまっすぐさが、主人公である妹にも伝わっているところは深く人間味を感じられた。会社のシーンでの登場人物は、どの会社でもあるあると感じられ、むしろ共感が持てるキャラクターが多い。

設定・世界観の説明

編集部

最初は家具店が中心なのか、珈琲店が中心なのか、やや迷う部分があるが、最終的にどちらもよい具合でまとめられており、主人公の居場所が少しずつ増えていく様子を感じさせられた。どちらも落ち着いた雰囲気なので、読み手も気持ちが穏やかになれる世界観。

話題性の説明

編集部

第1回マイナビeBooks大賞大賞受賞。 お仕事小説コン特別賞受賞。

初心者向けの説明

編集部

世界観が落ち着いているので、ゆっくり読書をしたい人や、社会人経験があって主人公に共感が持てる人は読みやすいと感じられる。あまりガツガツした勢いはないので、初心者が楽しんで読めるかどうかは、その人の受け入れ方が多いのではないか、と感じた。

読後感のよさの説明

編集部

最後までコーヒーの香りに包まれて終わっていく、穏やかさを感じることができた。穏やかさを感じながらの終わり方に、心落ち着くところを強く感じる読後感。

テンポの良さの説明

編集部

全体の構成的に、テンポがいいという感じではなく、丁寧に話が進んでいく、という印象。落ち着いた家具店と珈琲店の良さを、最大限に引き出しているような、雰囲気の良さである。そのため、やや遅く感じる場面もあった。

読みやすさの説明

編集部

丁寧に描かれていること、コーヒーの細かな知識や情報が散りばめてあり、面白さがある。コーヒーが好きな人にとっては、分かりやすく、興味を引くのでさらに読んでいきたいと感じられるのではないだろうか。

巻一覧

黒手毬珈琲館に灯はともる 〜優しい雨と、オレンジ・カプチーノ〜
ISBN 9784839958213

星評価・感想

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