文具メーカーで事務をしていた朝希は、職場での行き違いをきっかけに退職し、しばらくは人と距離を置いた生活を送る。やがて兄の営む家具屋で店番を手伝うようになり、家具に宿る思いや来店客の事情に触れながら、日々の感覚を取り戻していく。物語の舞台は、住宅街の家具屋と裏路地にある喫茶店「黒手毬珈琲館」。店に置かれたスツールを手がかりに場がつながり、昼の客と夜の店員が重なる仕掛けもある。アレンジ珈琲を軸にしたやりとりを交えつつ、仕事の空白を抱えた朝希が生活の輪郭を組み直していく単巻作品。
構造レビュー
編集部判定 良作
短評・キャッチコピー
この項目をレビュー編集部
家具、カフェ、落ち着いた雰囲気。カフェ好きな人にはたまらない雰囲気の中で、心が癒されるひと時を感じられる作品。
編集部
会社でのトラブルが原因で退職した主人公が、兄の家具屋で少しずつ回復していく。その中で、出会った客が店員をしている喫茶店を見つけ、兄のスツールがあることに気づいた主人公は、その喫茶店へ通うことになる。アレンジ珈琲が数々登場し、喫茶店としての温かさを感じられる作品。
こんな人におすすめ
この項目をレビュー編集部
・家具店や家具が好きな人 ・コーヒーや喫茶店が好きな人 ・穏やかな話を読みたい人 ・会社でトラブルがあり、それから回復していくストーリーが読みたい人
著者情報
この項目をレビュー編集部
澤ノ倉クナリ(さわのくら・くなり) 千葉県育ち、長野県在住。 2015年小説投稿サイト「小説家になろう」で開催された「お仕事小説コン」にて本作が特別賞を、その後ノミネートされた「第1回マイナビeBooks大賞」では大賞を受賞した。 本作で書籍化デビュー。
イラストレーター情報
この項目をレビュー編集部
六七質
受賞歴
この項目をレビュー編集部
第1回マイナビeBooks大賞大賞受賞。 お仕事小説コン特別賞受賞。
編集部
最初は人間関係のトラブルが細かく描かれているので、若干ストレスを感じる部分を目の当たりにすることもあるが、最後まで穏やかな雰囲気で進んでいく作品。主人公が兄の家具店と黒手毬珈琲館のどちらもに、居場所を見つけていく姿は、人生に何があってもいいことがある、前向きに生きていくことでいいことがある、というのを感じさせられた。また主人公を優しく支えてくれる兄の存在は、兄妹愛を強く感じさせ、家族の大切さを実感できる。
作品Q&A
文体はどんな感じ? ストーリー
回答を書く
世界観の作り込みは? 世界観
回答を書く
評価されるポイントは? ストーリー
回答を書く
この作品の特徴は? ストーリー
回答を書く
どんなテーマ・ジャンル? ストーリー
回答を書く
質問を投稿するにはログインしてください。
質問を投稿
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 職場のいじめや人間関係のしんどさがリアルで、社会人経験の浅い読者ほど共感しやすい。
- 暗い日常と対照的に、珈琲館でのやりとりやアレンジコーヒーの描写が温かく、読後に「珈琲が飲みたい」と感じる。
- 傷ついた心が少しずつ回復していく、優しい再生譚として読める。
- 兄やバリスタ、恩師など、主人公を支える人物が好印象で、ほっとできる場面がある。
- 豆知識より、接客や生き方、人との距離感といった社会人としての考え方に触れられる点を評価する声もある。
こんな人におすすめ
- 職場の理不尽さや人間関係の疲れに共感したい読者。
- 喫茶店・珈琲・ゆったりした空間が好きな読者。
- 底抜けに明るい話より、辛さのあとに温かさを感じたい読者。
- 若手社会人の悩みや自信のなさに触れたい読者。
- 疲れたときや嫌なことがあったあとに、ほんわかと読みたい読者。
人を選ぶポイント
- 主人公のネガティブさや幼さ、恋愛面の言動にイライラし、共感しづらい・魅力を感じにくい。
- 表紙やタイトルから穏やかな珈琲ものと期待した読者のなかには、冒頭の重さや暗い空気にギャップを感じる声がある。
- 大きな展開が少なく淡々と進むため、途中で物足りなく感じて読むのをやめた。
- 珈琲館設定が物語に必須ではない、流行に乗った印象。
- バリスタの年齢設定と大人びた描写の間に違和感を覚えた。
テンポ・読後感
最初は会社での場面が重く、読みながら胸が苦しくなるという声が多い一方、珈琲館に通うようになってから空気が和らぎ、全体として「優しい」「心が暖かくなる」読後感を残す作品だという声がある。底抜けに明るい話ではなく、現実味のあるしんどさと癒しが同居する、ゆったりしたテンポの回復譚として受け止められる傾向がある。
キャラクターへの評価
- 朝希:パワハラ退職後の弱さや人間関係への怯えに共感する声がある一方、極端で視野が狭く、男性への好意の持ち方や言動に苛立たしさを覚えるという批判も多い。
- 黒塚:珈琲館での存在が癒しになり、落ち着いた大人びた印象で好意的な声が多いが、年齢設定とのズレを気にする読者もいる。
- 兄・恩師・マスターなど周囲の男性陣:良い人ばかりで安心感があり、主人公を支える存在として評価される声が多い。
- 登場人物同士のその後や、珈琲館での関係の続きを読みたい。
巻一覧
この巻のあらすじ
『第1回マイナビeBooks大賞』大賞&『お仕事小説コン』特別賞W受賞!
文具メーカーで事務をしている朝希は真面目に日々働いていたが、新しい課長に目の敵にされてしまう。見兼ねた先輩社員に助けられるも退職を余儀なくされた。 以来、半ば引きこもりのような生活を送るが、これではマズイと兄の営む家具屋で店番を始める。接客は辛いが兄の想いの詰まった家具に囲まれる穏やかな日々が過ぎていく。 ある仕事帰りの夕方、裏路地の『黒手毬珈琲館』を通りかかったとき、中に家具屋のスツールがあるのを見つける。と、ドアが開き、全身黒ずくめの店員が出てくるが、それは昼間来た客で……。
多彩なアレンジ珈琲の裏には誰かの温かな想いがあるーー。 心が疲れたときに効く、優しい一杯をあなたへ。
星評価・感想
構造レビューと同じ星評価・感想欄に保存されます。平均・中央値は上の「構造レビュー」欄に表示されます。 構造レビューを書く
感想を投稿するにはログインしてください。
まだ感想はありません。
