佐渡と新潟を結ぶ巨大橋の中央にある人工島を舞台に、無法都市と化した区画で生きる人々と、そこへ足を踏み入れた少年少女や追跡者たちの動きを描くシリーズ。島には不法滞在者、犯罪者、自警団、組織の重役、探偵めいた人物、殺人鬼などが入り混じり、銃声や爆破事件、抗争が日常として続く。中心には、気弱な少年・狗木誠一と重要指名手配犯の戌井隼人をはじめとする複数の人物がいて、島の秩序と個々の関係が同時に揺れていく。物語は本編群に加えて短編集もあり、同じ島をめぐる別の視点や出来事を補う形で広がる。短編集では、島の日常や人物同士の関係を切り取る話がまとめられている。全体として、閉ざされた人工島の群像と事件を軸に展開するシリーズである。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 予想を裏切る展開が多く、読後に「やられた」と感じる仕掛けが強い。
- キャラクターの数が多いのに、それぞれの立ち位置や動きが見分けやすい。
- 島の無法地帯感や、群像劇としてのごちゃついた熱量が魅力になっている。
- 口絵やイラストの印象が強く、ビジュアル面でも記憶に残りやすい。
- 短編集や番外編でも本編の流れとつながっていて、読み進める楽しさがある。
こんな人におすすめ
- 濃いキャラ同士の掛け合いや群像劇が好きな人。
- どんでん返しや先の読めない展開を楽しみたい人。
- 成田良悟作品の空気感や、歪んだ人間関係の描写が好みの人。
- 本編後の補完や番外編まで追いたい人。
- ラブコメ寄りの軽さと、物騒な設定の同居を楽しめる人。
人を選ぶポイント
- 登場人物が多く、初見だと関係性をつかみにくい。
- 巻によっては話の進みがゆっくりで、キャラ紹介寄りに感じやすい。
- 文体や情報量がややごちゃっとしていて、読みづらさを覚えることがある。
- 暴力表現や殺伐とした空気があるため、明るい作品を求めると外れやすい。
- シリーズ順を外すと世界観の把握が難しくなりやすい。
テンポ・読後感
- 前半は人物紹介や状況整理が多く、後半で一気に動く巻が目立つ。
- 混戦、乱闘、怒濤の展開で押し切る勢いがある。
- シリアスな事件と、妙に平和なラブコメ感が同居している。
- 物騒なのに軽妙で、会話ややりとりは妙にかっこいい。
- 最終盤や巻末の引きが強く、次巻を読みたくなる作り。
キャラクターへの評価
- 葛原がシリーズの顔として強く印象に残り、主役以上に存在感がある。
- 八雲は頭の回転の速さや行動の意外性が評価されやすい。
- リーレイは可愛さと危うさの両方で人気が高い。
- ナズナ、探偵姉弟、シャーロットなど、脇役までキャラ立ちが濃い。
- 犬二匹や金島銀河のような強烈な存在が、物語の軸や引きとして機能している。
巻一覧
この巻のあらすじ
佐渡と新潟の間に架けられた世界で一番巨大な橋。その中央にそびえる名前がつけられる事のなかった人工島――不況によって放置されたそこは不法滞在者や犯罪者が棲む九龍城さながらの無法都市と化していた。 その島を二人の男が訪れる。 気弱で大人しい少年・狗木誠一は、幼馴染みの少女と冒険気分で。 重要指名手配犯・戌井隼人は惹きつけられるように。 そして彼らは、社会から隔絶された無法地帯で全く違う道を歩み始める。だがその姿は、鏡に映る己を吼える犬のようでもあった――。
この巻のあらすじ
『ヒーハハハ!! このハッピーに呪われたゴミクズだらけの島にようこそ! また会えたね! それともハジメマシテだったりするのかな? 今日はラジオの電波に乗せて、猫と鼠のドキュメンタリーをプレゼントだ! この島に捨てられて鼠になったガキと、自分から望んでこの島の猫になった小娘の追いかけっこ! 鼠はただ逃げようとしてるだけなんだけどさ! た・だ・し、この島の人間様達の心臓を食い破りながらね! さぁ、猫は果たして御主人様であるこの【島】を護れるのかな? ヒャーハハハ!』
この巻のあらすじ
『ヤア、諸君。コノイカレタ島ニマタ眼ヲ向ケテクレタ事、感謝スルヨ。今日ノ話ハ実ニ単純ナ話サ。男ト女。ボーイミーツガール! 物語ノ基本ダロウ? 殺人鬼デアル少年ト出会ッタノハ、自称名探偵ノ不思議ナ少女。ソンナ2人ノ滑稽ナダンス。ソレガ今回ノ物語サ。…… 彼ラハ一体、誰ノ掌ノ上デ踊ルンダロウネエ? 西ノ魔女カ? 東ノ暇人カ? 島ニ帰ッテキテシマッタ、2匹ノ犬カ? 自警団ノ番犬カ? 護衛部隊ノ雌猫カ? ソレトモ、コノ 【バネ足ジョップリン】カ…… アルイハ、君ノ掌ノ上カモ知レナイネエ。コノ島ニ来タ者ハ―― 誰ニデモ、他者ヲ踊ラセル権利ガアルノダカラネエ……』
この巻のあらすじ
『さてはて、厄介な事になったものだヨ。島を襲う連続爆破事件に、島を仕切る組織の重役達が次々と殺される状況デ、島に戻ってきた二匹の犬に、再び不気味な動きを見せる小鼠達と、翻弄されるうちの猫。東と西の関係も爆発寸前というこの状況、一体どうなんだろうネ? 島は終わりに向かっているのか、それとも――。……何、別に大したことじゃあないサ。例えこの島が燃え尽きようが粉みじんに砕けようが、住人が全て死のうが、大した事じゃあなイ。それが、この島というものだろウ? 殺人鬼と少女がお互いの顔すら見ずに踊っていル――今は島の行く末よりも、このダンスの結末を楽しむとしよウ。そうだろ? 諸君』
この巻のあらすじ
血塗れの鉄パイプを持った少女が、眠たげな瞳を揺らめかせ――ただ、語る。「島、今日も銃声が響いてる。いつもどおり。人、死ぬ。いつもどおり。犬と犬、戌井と狗木さん、殺し合う。いつもどおり。東区画のボス、変態。いつもどおり。昼寝仲間の殺人鬼、東区画の猫と刀使い、麗鳳兄さん、探偵の可愛くない弟、みんな、恋に不器用。いつもどおり。島、酷く混乱してる。……いつもどおり。 結局、いつもどおり。島、今日もいつもどおり。ただそれだけ。だから私、いつもどおり、可愛い子、たくさん抱きしめる。ギュウ。暖かい。ぽかぽか。……眠い。寝るぅ。むにゅ……Zzz……」 渾身の越佐大橋シリーズ短編集、登場!
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