このシリーズは、采岐島の「神隠しの入り江」を起点に、秘密を抱えた少年少女や青年たちが、過去と未来をまたぐ出会いに向き合う物語。離島の閉じた人間関係、海で起こる時間移動、未来から来た人物との接触が重なり、各巻で異なる時代の人物が同じ場所に関わっていく。島の高校生、仙台の大学生、中学生の視点がつながり、家族事情や孤立、忘れられない相手との距離がシリーズ全体の軸になる。現代の島と2070年代の未来が同じ系列で描かれ、前日譚と短編を収めた巻がシリーズの別側面を補う。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 離島の風景と神隠しの入り江が、夏らしい透明感と少し不穏な空気を両立している。
- ボーイ・ミーツ・ガールを軸に、青春、家族の傷、友情、ミステリー、SF的な仕掛けが重なっている。
- 伏線の張り方と回収が巧みで、終盤に向けて「つながる」快感が強い。
- 会話のテンポが軽く、重い題材でも読み進めやすい。
- ひと夏の出会いが、前を向くきっかけになる余韻のある読後感が残る。
こんな人におすすめ
- 切ない青春小説や、時間を扱う物語が好きな人。
- ただ甘い恋愛だけでなく、家族の事情や心の傷も読みたい人。
- 伏線回収や構成のうまさを楽しみたい人。
- 離島や夏の情景、少し神秘的な舞台が好みの人。
- 友情や周囲の大人の支えまで含めて物語を味わいたい人。
人を選ぶポイント
- 恋愛要素だけを期待すると、友情や主人公側の内面描写の比重が大きく感じられる。
- 重い過去や生々しい事情が出てくるため、軽い学園ものを求めると落差がある。
- 終盤は一気に収束するため、途中の細部をもっと丁寧に読みたい人には急ぎ足に映る。
- 男同士の距離感や描写に強い反応が出やすく、好みが分かれやすい。
- 続編・前日譚を先に読むと、展開の驚きが薄れる。
テンポ・読後感
- 序盤は静かで、島の日常や人物紹介を積み上げながらじわじわ引き込。
- 中盤から謎が増え、後半は伏線回収に向けて加速する。
- 文章は読みやすく、会話は軽快だが、テーマはかなり重い。
- しんみり、切ない、でも最後は温かさや希望が残る。
- 夏の光や海の景色が似合う、透明感のある読後感。
キャラクターへの評価
- 和希は、諦めや孤独を抱えたところから少しずつ変わっていく主人公として印象が強い。
- 七緒は、謎めいた存在感と行動力があり、物語を動かす中心になっている。
- 高津は粗野でも面倒見がよく、読者の記憶に残りやすい。
- 仁科先生は、若者に向き合う大人として好意的に受け止められている。
- 友人たちはにぎやかで、群像的な広がりと温かさを作っている。
巻一覧
この巻のあらすじ
秘密を抱えた月ヶ瀬和希は、知り合いのいない環境を求め離島の高校に進学。初夏、采岐島の「神隠しの入り江」と呼ばれる場所で、和希は少女が倒れているのを見つける。感動のボーイ・ミーツ・ガール!
この巻のあらすじ
仙台の大学に通う青年・支倉爽太は、人には秘密にしている過去があった。 失意の底にいた小学校三年生の頃、幽霊が出ると噂のある海で溺れたことをきっかけに、遠い未来ーー2070年ーーへと時間を超えたことがあったのだ。 そして現代に戻れたあとも、未来で出会った年上の女性を忘れられずにいた。再会する方法など分かるはずもなく、気持ちを押し殺して大学とアルバイトに明け暮れていた爽太。 しかし、大学の室内楽サークルに入っている友人達の揉め事に関わる中で親しくなった八宮和希という青年に「おれは、過去から来た人に会ったことがある」と告げられて……?
大好評を博した『どこよりも遠い場所にいる君へ』に続く、様々な「出会い」の物語!
この巻のあらすじ
2001年。中学二年生の高津は鬱屈した毎日を送っていた。離島の由緒ある家に生まれたが、父は女性問題が多く、母は何年も前に家を出て行った。家政婦の女性に大切に育てられたが、その彼女自身が父の不倫相手。しかも狭い島では住人たちに事情は筒抜けだ。そんな彼はひと目を避け、「神隠しの入り江」と呼ばれる立ち入り禁止の海岸に入り浸っていたが、ある日、入り江で倒れている若い女性を発見する。診療所に運ばれた彼女は意識を取り戻すと、野津みかげと名乗り、自分は2079年にいたと語る。19歳だという彼女と交流をしていくうち、未来からきたというみかげの言葉を裏付けるような事件が起こり……? 名作『どこよりも遠い場所にいる君へ』の前日譚を描いた表題作に加え、シリーズからのスピンオフ短編4作を収録!
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