大学四年生の才宮かえでは、触れた相手の記憶を抜いてしまう力を持つ。人付き合いを避けながら就活に苦戦していた彼女は、駅で出会った疲弊したOLの記憶を抜いたことをきっかけに、六年ぶりに再会した幼馴染の神代蒼と関わることになる。蒼はかえでに関する記憶を失っており、彼女の能力を知ったうえで、人の記憶を抜く仕事を提案する。記憶と関係の断絶、再会、依頼を通じて、能力の扱い方と人間関係を軸に物語が進む。シリーズは現代社会を舞台に、記憶をめぐる個別の依頼と、かえでと蒼の関係の変化を中心に広がっていく。単巻構成で、外伝や続編の情報はない。」「short_comment」「記憶を抜く力を持つ大学生と、記憶を失った幼馴染が関わる現代ファンタジー。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 記憶を消す異能を軸にしつつ、トラウマの扱い方や向き合い方を掘り下げている。
- 就活や自己肯定感の低さから始まる主人公が、自分のやりたいことを見つけていく流れが読みやすい。
- ピアノにまつわるエピソードが印象に残り、人物同士の切磋琢磨や関係性が魅力になっている。
- キレイめで映像化を想像しやすい雰囲気があり、ライト文芸寄りの手触りがある。
- 記憶を扱う設定に対して、単純な解決ではなく根本原因を探る方向性が面白い。
こんな人におすすめ
- 異能や記憶ものの設定を、感情面の成長と一緒に楽しみたい人。
- 就活や将来への迷いなど、等身大の悩みから始まる物語が好きな人。
- 事件や依頼を通して主人公が少しずつ前に進む話を読みたい人。
- ピアノや幼なじみとの関係性など、人物ドラマを重視する人。
- 静かな空気感やキレイめのライト文芸を求める人。
人を選ぶポイント
- タイトルや設定から想像するほど、終始静かな雰囲気ではない。
- 記憶を消す能力そのものを使い切る展開を期待すると、少し肩透かしに感じる。
- 展開がバタついて見える場面があり、流れの唐突さが気になる。
- 一部の筋運びや都合のよさに引っかかる読み味がある。
- ビジネスライクな異能譚を期待すると、方向性の違いが大きい。
テンポ・読後感
- 序盤は就活や過去の記憶をめぐる話から入り、そこからファンタジー色が強まる。
- 全体としては軽快だが、落ち着いた静謐さよりも慌ただしさが前に出る。
- 依頼や出来事が次々起こり、主人公や周囲が振り回される感触がある。
- きれいにまとまった印象はあるが、細部はやや唐突に感じられる。
- 読後感は重すぎず、成長物語としてすっきり読める。
キャラクターへの評価
- かえでは能力に向き合いながら成長していく主人公として好感が持たれている。
- 蒼は幼なじみとして物語の軸になるが、行動や立ち位置に引っかかりも残る。
- ピアノに関わる人物は印象が強く、関係性の熱量が読みどころになっている。
- 周囲の人物は主人公を翻弄する役回りが多く、にぎやかな印象がある。
- ライバルとして認め合う関係や、相談を通じた人間関係の変化が評価されている。
巻一覧
この巻のあらすじ
《第5回富士見ノベル大賞受賞作!》 記憶を抜く手を持つ少女と忘れたい記憶を抱える人々の、泣ける感動ストーリー!
■あらすじ 大学四年生の才宮かえでの手には「触れた人の記憶を抜く力」がある。けれど、力を制御できないかえでは、人と関わることを避け、バイトも就活も失敗ばかりだった。 ある時、かえでは駅のホームで一人のOLと出会う。パワハラで心身を疲弊させていた彼女のため、自分の能力で記憶を抜いたかえで。しかし、その様子をかつての年上の幼馴染、神代蒼に見られていた。 六年ぶりに再会した蒼にはかえでの記憶がない。それはかえでが抜いてしまったから。けれど彼女の能力と現状を知った蒼は、人の記憶を抜く仕事を提案して……?
■登場人物 〇才宮かえで(さいみやかえで) 大学四年生。就活中。「触れると人の記憶を抜く」能力を持つ。人付き合いが苦手。
〇神代蒼(かみしろそう) 二十六歳、社会人。かえでの幼馴染だが、かえでに関する記憶を失っている。 ■目次
0.リセット 1.プロポーズ 2.ワン・ノート 3.霧の中 4.前世の恋人 5.忘れないで 6.オペラ、あるいはチョコレートケーキ
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