本作は、陰陽師の家に生まれた少女・桜子と、飼い猫であり猫又でもあるタマを中心に描く和風伝奇シリーズ。舞台は、妖怪や封印術が現実に作用する現代の日本で、春子の死後に残された家と因縁が物語の起点になる。桜子は祖母の跡を継いで陰陽師の道へ進み、タマは人語を解する相棒として彼女を支える。物語は、怪異の依頼や封印に関わる出来事を通じて、家族の遺した術と役目、妖怪との関係、継承される力を軸に進む。シリーズ全体では、桜子の成長と、タマが見守る藤里の家の事情が広がっていく。2巻では、桜子が受ける依頼と新たな怪異が扱われる。続編・外伝の情報は現状では確認できない。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 猫又陰陽師タマの存在感が強く、ツッコミ役としても活躍するキャラの面白さが際立つ。
- 陰陽道や五行、符や結界などの設定が細かく、知識や準備の過程まで楽しめる。
- ギャグとシリアスの切り替えが効いていて、軽さと重さの両方を味わえる。
- 家族愛、友情、守りたい相手への情が物語の芯になっていて、感情面で引き込まれる。
- バトルは派手さだけでなく、技や理屈で戦う感じが読みどころになっている。
こんな人におすすめ
- 猫キャラ、妖怪、陰陽師ものが好きな人。
- 軽妙な掛け合いと伝奇要素の両方を求める人。
- ちょっとオタク寄りのギャグや腐女子ネタも受け入れられる人。
- 連作やシリーズものの積み上げを楽しみたい人。
- うしおととら系の熱さや王道感が好きな人。
人を選ぶポイント
- 設定説明がやや多く、世界観に慣れるまで読みにくい。
- 桜子の出番や主体性が薄く感じられる巻がある。
- ギャグのノリや腐女子ネタが合わないと乗り切りにくい。
- 展開や構成に粗さ、冗長さを感じる箇所がある。
- シリアス寄りの重さが強く、軽いノリだけを期待すると印象が違う。
テンポ・読後感
- 前半は日常寄りの掛け合いと説明、後半で事件やバトルに寄せる構成が目立つ。
- ギャグとシリアスの落差が大きく、緩急で読ませるタイプ。
- 全体のテンポは軽快だが、設定や因縁の説明で少し足が止まる場面もある。
- しんみりする場面と熱い決着が同居していて、読後感は意外と重みが残る。
- 2本立てや連作の形で、巻ごとのまとまりを楽しめる。
キャラクターへの評価
- タマは酒と煙草とツッコミが似合う、達観した猫又として強い支持がある。
- 命はギャグ担当として目立ち、腐女子ネタや掛け合いで場を動かす。
- 桜子は素質は大きいが受け身に見えやすく、巻によって影が薄いと感じられる。
- 新キャラや敵役も印象が強く、脇役までキャラ立ちしている。
- 家族や過去を背負う人物の描写が効いていて、関係性の温度が高い。
巻一覧
この巻のあらすじ
吾輩は猫又である。化け猫と一緒にするな!
凄腕陰陽師として名を馳せた春子が寿命で亡くなり、唯一の肉親を失った孫・桜子。悲しみにうちひしがれる彼女を見守る者がいた。飼い猫・タマ。タマは妖怪・猫又であると同時に陰陽師として春子の相棒だった。人語を解するタマは「まだ家族はいるぞ」と伝えたい。だがそれは出来ない。生前から春子は「桜子には陰陽師について何も知らないまま生きて欲しい」と願っていたからだ。しばらくして桜子の親友である命が声なき声に操られ、春子によって施されていた封印を解いてしまう。それはかつて桜子を喰らわんと襲ってきた妖怪。伝説の妖狐九尾にせまる八尾だった。 だが自分の死で封印が弱まる事を考えていた春子はタマと共に備えていた。桜子を守るため、タマは八尾の封印を破ってしまった命に協力を要請する。春子亡き今、代わりに人手がいる。 初めはタマが話すことに驚く命であったが、徐々にタマの想いを理解する。 『桜子を助けたい』 それが1人と1匹に共通する願いであった。そして八尾襲来。タマが八尾の圧倒的強さで絶対絶命になるが、なんとか囮になり目的地へ誘導。タイミングを合わせ命が、春子とタマの全てを込めた、陰陽道の真髄「蒼龍」を解き放つ。
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
この巻のあらすじ
吾輩は猫又である。化け猫と一緒にするな!
吾輩は猫又である。現在無職である。
かの有名な歌にもあるように、吾輩のような妖異にゃ学校も試験もなんにもないのは昔から知っていた。だが無職になって初めて職業紹介の場もないことに気がつき落胆しているのだ。 そんな吾輩の心中を知ってか知らずか「私、おばあちゃんと同じ、陰陽師になるよ!」と宣言した桜子は、自分の修行になりそうな怪異スポットを探しておる。 ある日、桜子がいわくつきの廃屋から帰ると国東茉莉という1人の少女を連れていた。
「お願いします! 祓って欲しい鬼がいるんです……鬼を、祓ってください!」
桜子との会話から察するに、この少女は廃屋に1人でおり何をしていたかは話してくれていないようである。そして鬼の姿、形ですら答えられないという。 茉莉自身も何か事情があって答えられないようにも思えるが、これっぽっちの情報では……と吾輩が困っていると、桜子は「困ってるなら力になるよ。大船に乗った気でいなよ」といった。
いやはや――桜子、困っているならどんな依頼人でも助けたいと思えるおまえはやっぱり藤里の人間だよ。現当主である桜子が受けた依頼だ。吾輩はその意思に沿う働きをしようではないか。
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
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