楳図かずおの短編・中編ホラーを集めたシリーズで、洋館、学校、神社、戦国時代、宇宙計画など、日常から離れた場面に潜む怪異や執着を描く。中心にいるのは、怪異に巻き込まれる少女や家族、記者のエミ子のように事件へ近づく人物たちで、恐怖は復讐、嫉妬、愛情、執念と結びついて展開する。各巻は独立した物語を束ねる構成で、シリーズ全体としては人間の感情が怪異を呼び込む形の物語が広がる。収録作ごとに題材は変わるが、いずれもオムニバス形式で読める。外伝や続編のまとまりはなく、短編群として構成されている。短編集。オムニバス。怪異譚。人間の執着。少女ホラー。家族ホラー。和風怪談。記者もの。戦国時代。宇宙SF要素。オムニバス短編集。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 楳図かずおらしい強烈な絵と、細部まで描き込まれた画面の迫力が印象に残る。
- 恐怖だけでなく、悲しさや切なさ、人間の醜さまでえぐる短編が多い。
- 「赤んぼ少女」「影姫」「ねがい」など、代表作級の収録作が目当てで手に取る人が多い。
- ホラー、怪談、サイコ、SF、不条理など、1冊の中で作風の振れ幅が大きく飽きにくい。
- ギャグやユーモアが差し込まれる巻もあり、重すぎない読み味もある。
こんな人におすすめ
- 楳図かずお作品を初めて読む人、または代表的な短編をまとめて味わいたい人。
- 怖さだけでなく、ドラマ性や人間関係のねじれも楽しみたい人。
- 昔読んだ作品を再読して、当時の衝撃や懐かしさを確かめたい人。
- 1話完結型で、いろいろなタイプの怪異や恐怖を少しずつ読みたい人。
- クセの強い絵柄や濃い表現を含めて作品世界を楽しめる人。
人を選ぶポイント
- 残酷表現やショッキングな描写がかなり強く、今の感覚ではきつい場面がある。
- 文字や線が細かく、文庫サイズだと読みにくさを感じることがある。
- 収録作によってはホラー色が薄く、心理劇や時代劇寄りに感じる巻もある。
- 1冊の中で当たり外れや好みの差が出やすく、短編の相性が分かれる。
- 人間関係の嫌な部分や理不尽さが前面に出るため、気分が重くなることがある。
テンポ・読後感
- 1話ごとに雰囲気が切り替わり、テンポよく読み進めやすい。
- じわじわ来る心理的な怖さと、見開きの強い絵のインパクトが同居する。
- 物語の後味は、恐怖だけでなく哀しさややるせなさが残りやすい。
- 巻によってはバラエティ豊かで軽快、別の巻では濃密で重たい読後感になる。
- 予想外の展開や強いラストで印象を持っていかれる構成が目立つ。
キャラクターへの評価
- タマミは怖さの象徴でありつつ、悲哀や歪んだ感情も背負った存在として見られている。
- 影として連れてこられる少女や、新聞部のエミ子のような主人公は、追い詰められながら変化していく姿が印象的。
- ヒロイン側のけなげさや純粋さが、かえって悲劇を強めると受け止められている。
- 男性キャラは冷酷、鈍感、残酷といった見方が目立ち、人間関係の怖さを担うことが多い。
- 脇役や家族にも不穏さがあり、善悪だけでは割り切れない人物像として読まれている。
巻一覧
この巻のあらすじ
ある夫妻が暮らす洋館の屋根裏に幽閉され、隠された存在であったタマミ。そんな中、施設から引き取られた実の娘がやってきた。幸せそうで無邪気な美少女に、タマミは容赦なく襲いかかるーー復讐と嫉妬に駆られたタマミが哀切な表題作。戦国時代、視力を失った残虐な姫の替え玉として生きることになった村娘、奈津。その壮絶な半生を描く「影姫」の2篇。愛を求めつつも、心に棲む魔物が牙を剥く。恐怖が連鎖するストーリー。
目 次 赤んぼ少女 影 姫 UMEZZ写真館1&UMEZZアートギャラリー 解 題 中野晴行
この巻のあらすじ
山へ行ったきり帰ってこない夫を待ち続ける妻。お互いを信じ仲睦まじい2人の想いが時を経て運命の奇跡を呼ぶ「愛の奇蹟」。NASAの海王星ミッションに参加する息子は母にくわしいことを言えずに家を出た。そして訓練を経て10年後いよいよ宇宙へと旅立つのだが……究極の愛の形を描いた傑作と誉れ高き「霧の中へ」。恐怖と笑いの境界を描いたKAZZシリーズなど、親子や家族の愛の苦悩、執着、喜びを描く全13篇。「イアラ短編シリーズ」「妄想の花園」シリーズを中心にセレクトした本書。楳図かずお氏の若き頃の初公開写真や「蝶の墓」の美しい扉絵を収録。 目 次 愛の奇跡 女は待つ 蟲たちの家 霧の中へ DEATH MAKE プレゼント もしも 第1話 万華鏡/第2話 妄想の花園 黒い瞳 わたしは誰? 背猛霊 800回目のお彼岸 鎌 KAZZ写真館&扉絵ギャラリー
この巻のあらすじ
みやこ高校2年生のエミ子は学校新聞部の記者。好奇心旺盛で、いつも奇妙な事件に巻き込まれるーー。降霊術をきっかけに女性の執念が甦る「800年のミイラ」。神社に奉納された鬼の面が悲劇を起こす「吸血面」。少女に移植された天才ピアニストの腕が暴走する「白い右手」など。少年の無垢な祈りが奇跡を起こす、楳図マンガの代表作「ねがい」も収録。日常に潜む歪んだ思いが引き起こす、鮮烈でグロテスクな恐怖のかたちに戦慄する。 【目次】 800年目のミイラ 悪魔の24時間 雪女 吸血面 コンドラの童話 孤独なヨット 恐怖の館 イヌ神 白い右手 魔性の目 枯れ木 ねがい
楳図かずおのゾクーっとする部屋
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