ジャンル
芸大に通う杉野誠一は、人の感情や嘘が“声の色”として見えてしまうため、他人との距離を保って暮らしている。ある日、キャンパスで声を失った少女・川澄真冬と出会い、彼女はメモ帳に名前を書いて自己紹介し、誠一の映像制作を手伝いたいと申し出る。さらに、古ぼけたカセットに録音された姉の歌を作品に入れてほしいという条件が示される。映像をつくる作業と会話を重ねる中で、誠一は色としてしか捉えられなかった相手の内面に向き合い、真冬の沈黙の理由と姉の歌に結びつく事情へ近づいていく。現代の芸大キャンパスを舞台に、感覚のずれと共同制作が二人の関係を進める。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 声の色で感情や本音が見える設定が、恋愛とミステリーの両方を支えている。
- 声を失ったヒロインとの交流が、切なさと温かさの両方を生。
- 映像制作を軸にした大学生たちのやり取りが、青春ものとして読みやすい。
- 伏線の配置と回収が印象に残り、途中からの展開の切り替わりが強い引きになる。
- 重さのある題材でも、最後は前向きで爽やかな読後感にまとまる。
こんな人におすすめ
- 共感覚や特殊設定のある青春ミステリーが好きな人。
- 恋愛だけでなく、謎解きや伏線回収も楽しみたい人。
- しんみりした空気と、最後の明るさの両方を求める人。
- 大学生活や映像制作の雰囲気を味わいたい人。
- 読みやすさ重視で、一気読みできる作品を探している人。
人を選ぶポイント
- 序盤は先輩の言動や人間関係が引っかかりやすい。
- 物語の前半はほのぼの寄りで、途中からシリアスさが増す。
- 恋愛色よりも、謎や秘密の要素が前に出る構成。
- 主人公の自己評価の低さや卑屈さが気になる場合がある。
- どんでん返しの強さを最優先すると、やや素直に感じる可能性がある。
テンポ・読後感
- 文章が読みやすく、テンポよく進むので止まりにくい。
- 前半は柔らかく親しみやすい空気で、後半から緊張感が増す。
- コミカルさと切なさが同居していて、重すぎない。
- 伏線が見え始めると一気に引き込まれる流れ。
- ラストは明るく、余韻がやさしい。
キャラクターへの評価
- 誠一は能力ゆえのしんどさを抱えつつ、真冬との出会いで変わっていく人物として受け止められている。
- 真冬は秘密を抱えた存在として印象に残り、表情や振る舞いの描写が好評。
- 我妻先輩は場を和ませる存在として目立ち、好感を持たれている。
- 誠一の卑屈さや扱いにくさは、好みが分かれるポイントになっている。
- ふたりの距離が縮まる過程に、微笑ましさや幸福感を覚える反応が多い。
巻一覧
君の色に耳をすまして
この巻のあらすじ
芸大に通う杉野誠一は“声の色”で見たくもない人の感情や嘘が見えてしまうことに悩まされていた。そんな彼がキャンパスで出会ったのは声を失った透明な女の子。『川澄真冬』と書かれたメモ帳で自己紹介をした彼女は、誠一の映像制作を手伝いたいと申し出た。不審がる誠一の前に、古ぼけたカセットが置かれる。そして、彼女は手伝う条件として、テープに録音された姉の歌を映像に入れて欲しいという。 声の色を気にせず話せる彼女に惹かれ、生まれて初めて心の色を知りたいと願う誠一。だけど、彼女の透明な色には秘密があって――。
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