鈴宮一貴は高校教師として穏やかな日々を送っていたが、教え子の如月零は、眼鏡を外すことで霊に関わる記憶を読み取れるという性質を持っていた。教室での会話から始まった違和感は、零の中学時代の友人の死、告別式での失神、同級生の誘いで向かった山での捜索へとつながっていく。水嶋遙やワンダーフォーゲル部顧問の相良志帆も加わり、学校の人間関係と山中で起きた出来事が同じ線上に置かれる。零が受け取る断片的な記憶を手掛かりに、日常の外側にある事情が少しずつ輪郭を持っていくシリーズ。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 他人の記憶が見えるという設定がミステリーの軸になっていて、普通の霊視ものとは違う切り口が新鮮。
- 事件の手がかりが記憶の断片として出てくるため、真相を追う過程に引き込まれやすい。
- 零と一貴の距離が少しずつ縮まる関係性が見どころで、じれったさや照れくささも含めて楽しめる。
- 事件の重さの中に、前向きさや救いを感じる読後感が残る。
- キャラクターが立っていて、続きが気になる構成になっている。
こんな人におすすめ
- 記憶・霊・心理描写を組み合わせたライトミステリーが好きな人。
- 事件解決だけでなく、登場人物同士の関係の変化も重視したい人。
- じれじれした相棒関係や、ツン気味の主人公と過保護な教師の組み合わせが好みの人。
- 重めの題材でも、どこかに救いや温度感がある作品を読みたい人。
- 続編前提の空気感を楽しめる人。
人を選ぶポイント
- 文章が読みにくい、会話が年齢に合わないと感じる人がいる。
- 設定やエピソードを盛り込みすぎて、印象が散ると受け取られやすい。
- 零の言動や口調に慣れにくく、魅力を感じにくい場合がある。
- 事件や人間関係の重さが強く、読後にモヤモヤやつらさが残りやすい。
- ミステリーの難度は高すぎず、意外性より雰囲気重視に寄る。
テンポ・読後感
- 交互視点で進み、会話と独白を挟みながらじわじわ関係が深まる。
- 展開は派手すぎず、事件の不穏さと人物同士の距離感が並走する。
- テンポは読みやすいと感じる人と、文章の癖で止まりやすい人に分かれる。
- 全体の空気は切なめで、ところどころに甘さや照れが混ざる。
- 読後は悲しさと余韻が残り、続きへの期待につながりやすい。
キャラクターへの評価
- 零は危なっかしいが、巻を追うごとにかわいげや素直さが見えてくる。
- 一貴は無愛想で人に興味が薄い一方、零には過保護で人間味が出てくる。
- ふたりとも臆病さを抱えつつ、踏み出す場面では引かないところが印象的。
- 脇役は明るさや不穏さが対照的に描かれ、事件の切なさを強めている。
- 犯人側は最初から怪しまれやすく、嫌悪感を持たれやすい描かれ方。
巻一覧
この巻のあらすじ
高校教師としてそつなく日々を過ごす鈴宮一貴のクラスには、如月零という奇妙な生徒がいる。個性的な風貌で浮いた存在の彼女に一貴も当たり障りなく接していたが、ある日慌てた様子の零にぶつかった時に「この変態!」と罵られる。更に他人には知りえないはずの一貴の元カノのことを言い当てて零は逃げ去ってしまった。その後、零が取り乱していたのは彼女の中学時代の友人が亡くなったからだと知った一貴は零を告別式に連れて行くが、式場で何かを「見た」零はその場で倒れてしまい――。
この巻のあらすじ
如月零は眼鏡を外すと霊の記憶が見える女子高生だ。二年に進級しても相変わらずクラスで浮いたままだが、同級生の水嶋遙には懐かれていた。ある日、遙にワンダーフォーゲル部に誘われた零は担任教師の鈴宮一貴に後押しされ、ナイトハイクに参加する。その翌日、山で合流予定だった遥の弟の陵が行方不明になっていることを聞き、零は遙遥と一貴、そしてワンゲル部顧問の相良志帆と共に山に探しに行くこととなった。陵を探すために眼鏡を外した零が見たのは異様な記憶だった。更にその山で相良の友人の変死体が見つかりー。
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