明治の東京・浅草を舞台に、芝居小屋「大北座」の跡取り息子・由之助、物に宿った記憶や人の心を読む力“浄天眼”を持つ戯作者・魚目亭燕石、深川署の相良警部補が、呪いや殺人、連続強盗殺人、怪しい祈祷師の出現などに向き合う異聞録シリーズ。由之助は燕石の世話役として動き、芝居小屋の舞台裏、裏浅草、警察の捜査線がつながっていく。男装の女優や、双子のような顔をした人物も事件に関わり、証言や記憶を手がかりに真相へ近づく。上下巻の本編に加え、同じ世界の短編的な謎解きが置かれている。人の内面と場所の記憶が事件の糸口になる構成で、明治の都市生活と芸能、怪異が重なる。

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  • AI分析(あらすじ)

    明治時代の浅草、芝居小屋、伝奇要素のある推理、超常能力を使う謎解きに関心がある人。

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作品の魅力

  • 明治の浅草や芝居小屋、料亭まわりの空気感が細かく、街並みや言葉づかいまで含めてレトロな雰囲気を楽しめる。
  • 触れたものや人から記憶や思いを読む異能設定が目を引き、事件よりも人間関係の秘密に惹かれて読み進めやすい。
  • 家族の出自、過去の因縁、立場の違いが少しずつつながっていく構成に引き込まれる。
  • 連作短編としてテンポよく読めるうえ、軽さと重さが同居する独特の読後感がある。
  • 燕石と千代、由之助、相良、翠子など登場人物の掛け合いや関係性の変化が見どころになっている。

こんな人におすすめ

  • 明治・大正前後の和風レトロな舞台や、街の描写を味わいたい人。
  • 事件の謎解きだけでなく、家族の秘密や過去の事情をじっくり追いたい人。
  • サイコメトリー系の異能や、少し不思議な連作短編が好きな人。
  • キャラクター同士の距離感や、じれったい関係の変化を楽しみたい人。
  • 1冊を短時間で読み進めたいけれど、続きが気になる作品を探している人。

人を選ぶポイント

  • いわゆる本格推理の手応えを期待すると、謎解きより人物の過去や関係整理が中心に感じやすい。
  • 表紙や題名の印象よりも、内容は重めで湿度が高く、暗い気分になる場面がある。
  • 上下巻や続編前提の流れがあり、途中で強く引きがかかるため単巻完結感は薄い。
  • 主要人物の立ち位置がはっきりしない、主人公像がぼやけると受け取られることがある。
  • 続編では事件性より後日談寄りに感じる巻もあり、盛り上がりの強さには波がある。

テンポ・読後感

  • 連作短編で読みやすく、全体の進みは軽快。
  • 事件の解決そのものより、背景説明や秘密の開示でじわじわ盛り上がる。
  • 明るい空気の場面と、家族の事情や愛憎がにじむ重い場面が交互に来る。
  • ほのぼのしたやり取りの裏に、しんみりした余韻が残る。
  • 巻の終わりで大きく引っ張る構成が多く、続きが気になる止め方をする。

キャラクターへの評価

  • 燕石は気だるさや引きこもり気質がありつつ、知りたくないものまで見えてしまう負荷を背負った人物として印象に残る。
  • 千代は存在感が強く、燕石との関係の進み方を気にする声が多い。
  • 由之助は世話役として巻き込まれながら動く立場で、家の事情に深く関わる役回りとして見られている。
  • 相良は事件を持ち込む役や、幸せになってほしい相手として親しまれている。
  • 翠子や栄吉など脇の女性・周辺人物がキャラ立ちしていて、主役級以上に印象を持っていかれる場面がある。

巻一覧

浄天眼謎とき異聞録 上 〜明治つれづれ推理〜
2016年12月 ISBN 9784839961442
この巻のあらすじ

時は明治。人気芝居小屋「大北座」の跡取り息子・由之助は、物に宿った記憶や人の心を読む力ー“浄天眼”を持つ劇作家・魚目亭燕石の世話役になる。その能力ゆえに引きこもり、女中・千代と共に静かに暮らしているという燕石だが、時に巷で起きる呪いや殺人事件に巻き込まれていることを知った由之助は…。読めば絶対ファンになる、レトロな時代感に彩られた推理、「第2回お仕事小説コン」グランプリ受賞作!

浄天眼謎とき異聞録 下 〜明治つれづれ推理〜
2017年1月 ISBN 9784839961459
この巻のあらすじ

明治時代、東京・浅草に住む摩訶不思議な“浄天眼”の力を持つ、戯作家・魚目亭燕石は隠居生活を送りたいのに、その世話役である由之助とともに事件に巻き込まれてばかり。今回も連続強盗殺人『辻の桐生』事件の解決のため、ある作戦を決行しようと家から引っ張り出されてしまった。そしてついに事件は最終局面を迎え…。紐解かれる過去に思わず涙が伝う「第2回お仕事小説コン」グランプリ受賞作、完結編!

浄天眼謎とき異聞録 〜双子真珠と麗人の髪飾り〜
2018年1月 ISBN 9784839965082
この巻のあらすじ

時は明治。 浅草の人気芝居小屋「大北座」では 男装の女優・橋本玉緒の舞台が大当たり。 一方、裏浅草界隈には生神を自称する怪しい祈祷師が現れる。 祈祷師の顔は、玉緒に瓜二つで……!?

「大北座」の跡取り息子・由之助と、 「浄天眼」という摩訶不思議な力をもつ戯作者・魚目亭燕石、 その友人で二人を引き合わせた深川署の相良警部補が、 怪しくも美しい謎ときに挑む、 百花繚乱のレトロ浪漫ミステリー。 初耳と周知の事実 黒マントの中 虎と蛇と待宵草 麗人の髪飾り びるばくしゃの筆 あとがき

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