黄桜男爵家の令嬢ありすは、人ならぬものが見える体質を持つ大正期の女性です。結婚後の披露の場で夫の身辺にいる女の霊を指摘したことで離縁され、そこから物語が動き出します。ありすのもとには、かつて助けた空泉伯爵家当主・一臣が通い、彼女を取り巻くあやかしの猫や鬼祓い、印刷所の娘をめぐる出来事が重なっていきます。人と霊、上流階級の婚姻、あやかしの気配が交差する中で、ありすが自分の居場所と関係を組み直していく大正浪漫恋物語です。単巻構成で、続編や外伝の情報はありません。人外が見える令嬢と伯爵家当主の関係を軸に、怪異と婚姻を結びつけた物語として展開します。人とあやかしが同じ社会に重なっている前提で、霊視や鬼祓いが日常の延長として扱われます。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 破綻した最初の結婚から始まる再婚ものとして、出だしの設定が目を引く。
- ありすの「人ならぬものが見える」力と、相手役の一臣の組み合わせが気になる。
- 元夫のあまりのひどさが強く印象に残り、再婚相手の魅力が際立つ。
- 和風寄りの雰囲気の中で、幽霊やばけものの要素が物語の個性になっている。
こんな人におすすめ
- 婚約破棄や離縁から始まる恋愛ものが好きな人。
- ちょっと変わった再婚・夫婦関係の話を読みたい人。
- 妖や幽霊が見えるヒロインの設定に惹かれる人。
- ひどい元夫との対比で、次の相手との関係を楽しみたい人。
人を選ぶポイント
- 元夫の言動がかなり不快で、序盤から強いストレスがある。
- 恋愛の進展よりも、まず前の結婚の後始末が印象に残りやすい。
- 登場人物の背景はまだ見えにくく、関係性の全体像はこれから追う形になる。
- しっとりした空気より、理不尽さや毒の強さが先に立つ。
テンポ・読後感
- 冒頭から離縁の事情が提示され、テンポは早め。
- 重さはあるが、元夫のひどさが強烈で読み味はかなり引き締まる。
- 妖や幽霊の気配があり、和風怪異ものの空気が混じる。
- 恋愛の甘さは控えめで、まずは状況整理と相手の見極めが中心。
キャラクターへの評価
- ありすは、見えないものが見える特性を持つ受け身寄りのヒロインとして映る。
- 一臣は、美貌や生活力が印象に残る、安心感のある相手として受け止められている。
- 元夫は、ひどい・下衆・手放されてよかったと評されるほど評価が低い。
- 姉の琴子は、直接の出番が少なくても、ありすとの関係性に温かさが感じられる。
巻一覧
この巻のあらすじ
黄桜男爵家は特殊な家で、令嬢ありすも人ならぬものが見える。 そんなありすも結婚し、上流階級の人々を集めたお披露目会で幸せな若妻として一歩を踏み出そうとしていた。 けれど善意から夫に取り憑く女の霊を指摘して、衆人環視の中、夫に突き飛ばされ罵られ、ついには離縁状を叩きつけられる。 そんなありすの元に縁あって助けた空泉伯爵家当主・一臣が足繁く訪れる。柔和で実力と美貌を兼ね備える一臣だが、ありすを保護するあやかしの猫はひどく警戒し…… ばけもの姫の行く末は鬼が出るか蛇が出るか、大正浪漫恋物語。 第一章 幸せな破婚
第二章 アンティーク伯爵の求婚
第三章 鬼祓い
第四章 印刷所の娘
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