『ごめんねツーちゃん』は、高校2年の夏に、主人公がツバサとイヴという二人の人物と出会い、1/14569の彼女と恋をしたと語る現代青春小説。イヴは、ツバサが永遠に無垢でいるために生まれた人格として示され、物語はその関係を軸に進む。舞台は気怠い夏の高校生活で、教室や放課後の延長にある会話と距離感が中心になる。タイトルにある比率表現も含めて、人物の関係と呼び方のズレが物語の手がかりになっている。主人公が誰に向き合い、どのように夏を過ごすかを一冊にまとめた構成で、ファンタジア大賞〈銀賞〉受賞作。

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    高校生の夏を舞台にした恋愛ものや、人格設定を含む現代青春の題材に関心がある人

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作品の魅力

  • ラノベの枠に収まりきらない、青春小説寄りの空気感がある。
  • 多重人格や解離性障害を軸にした切ない設定が印象に残る。
  • 断片的なエピソードや比喩に、読み解きがいのある要素がある。
  • 文章や構成に粗さはあるが、作者の書きたいものは強く伝わる。
  • 既存のラブコメとは違う、乾いた雰囲気や陰のある味わいがある。

こんな人におすすめ

  • ふつうのラノベ的な分かりやすさより、雰囲気やテーマ性を重視する人。
  • 青春小説、文芸寄りのラブストーリー、少し変わった作品を読みたい人。
  • 文章の粗さや不器用さも含めて、作家の伸びしろを楽しめる人。
  • 断片から意味を拾いながら読むのが苦にならない人。
  • しっとりした切なさや、陰のある物語が好みの人。

人を選ぶポイント

  • 構成が弱く、話がまとまりきらない印象を受けやすい。
  • 説明不足や飛び方の大きさで、置いてけぼり感が出やすい。
  • 文体や比喩の癖が強く、合わない人にはかなり読みづらい。
  • 期待したほど緻密で華やかな展開にはならない。
  • ラノベらしい軽快さや読みやすさを求めると外しやすい。

テンポ・読後感

  • 物語は静かで乾いた手触りが強い。
  • 序盤は雰囲気重視で進み、中盤以降に駆け足感が出やすい。
  • 断片的に語られるため、全体像をつかむのに少し時間がかかる。
  • しんみりした切なさと、どこか不安定な空気が残る。
  • すっきり終わるタイプではなく、余韻と引っかかりが残りやすい。

キャラクターへの評価

  • ツバサは印象に残るが、描写が地味で掘り下げ不足に感じる人もいる。
  • イヴは魅力を感じる声がある一方、描写の少なさが物足りなさにつながる。
  • ワダツミトーコは切なさや痛みを強く残す存在として受け止められている。
  • 先輩や周辺人物はテーマを支える役割はあるが、人物像が見えにくい。
  • 登場人物同士の関係性より、主人公側の視点や内面に重心がある。

巻一覧

ごめんねツーちゃん —1/14569—
2011年3月 ISBN 9784829136256
この巻のあらすじ

イヴ。それはツバサが永遠に無垢でいるために生まれた人格。――ツバサとイヴ。二人との出会いは、いつもの気怠い夏を、忘れられないものにしてくれた。それは、少しばかりややこしく、少しばかり悲しい気分にさせられるものではあったけれど――。高2の夏、まぎれもなく、オレは、1/14569の彼女と恋をした。ファンタジア大賞〈銀賞〉受賞の、新しい青春小説!

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