平安京を舞台に、和歌にしか興味が持てない歌人の家の貴公子・希家と、怪異譚を集める宮仕えの少女・陽羽が、変死や亡霊、都を揺るがす呪いの正体を追う和風伝奇シリーズ。武士が台頭する動乱の世で、宮廷や都大路で起こる不穏な出来事を手掛かりに、詩歌の言葉と事件の背景をたどっていく。希家は和歌の感覚から、陽羽は怪異譚の収集と調査から、同じ事件を別の角度で見ていく。御所、都大路、客人の警護など、宮廷社会の動きの中に怪異が入り込み、都に伝わる話が事件の輪郭を形づくる。各話は現場の確認や聞き取りを重ねながら真相へ近づき、怪異そのものだけでなく、人々の噂や記憶が事件にどう結びつくかを追う。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 鎌倉初期の京都を舞台に、和歌と怪異が結びつく雅な事件譚として読める。
- 希家の歌バカぶりと、陽羽の元気さが対照的で、凸凹コンビの掛け合いが楽しい。
- 実在の人物や古典ネタが散りばめられ、背景を知るほど味わいが増す。
- 怪異の正体や因縁に切なさがあり、単なるお化け退治で終わらない。
- 物語が進むほど寂漣や桂木など周辺人物の事情が見えてきて引き込まれる。
こんな人におすすめ
- 平安・鎌倉期の宮中ものや歴史ファンタジーが好きな人。
- 和歌や古典、史実モチーフを拾いながら読むのが楽しい人。
- 事件解決よりも人物関係や空気感を重視したい人。
- 明るい少女とマイペースな貴公子の組み合わせが好みの人。
- しんみりした怪異や切ない余韻のある話を読みたい人。
人を選ぶポイント
- 本格ミステリーのような推理重視ではなく、偶然や流れで真相に近づく場面が多い。
- 1冊ごとの区切りがやや弱く、続き前提の終わり方に感じやすい。
- 古典や歴史背景の知識があるほど楽しみやすく、下調べしたくなる作り。
- 陽羽の勢いが強く、主人公の希家が影薄く見える巻がある。
- 作品の終盤や完結のまとめ方に、駆け足感や物足りなさを覚える読者もいる。
テンポ・読後感
- 文章は口語寄りで読みやすく、全体のテンポは軽快。
- 怪異や事件は重くなりすぎず、会話と勢いで進。
- アクション寄りに感じる巻があり、陽羽の活躍が目立つ。
- 事件の裏に切なさや不穏さが残り、後味は明るさ一辺倒ではない。
- 宮中の雅さと、破天荒な登場人物のにぎやかさが同居している。
キャラクターへの評価
- 希家は和歌一筋の変人だが、意外と常識的で落ち着いた面もある。
- 陽羽は元気で粗忽、食いつきがよく、場を動かす中心になりやすい。
- 寂漣は弟思いの一方で行動が読みにくく、危うさが気になる。
- 式子内親王や桂木など、脇の人物にも印象的な存在感がある。
- 主要人物それぞれの関係が少しずつ見えてくる過程が面白い。
巻一覧
この巻のあらすじ
歌人の家に生まれ、和歌のことにしか興味が持てない貴公子・希家は、武士が台頭してきた動乱の世でもお構いなし。詩作のためなら、と物騒な平安京でも怯まず吟行していた夜、花に囲まれた月下の死美女を発見する。そして連続する不可解な事件ーー。御所での変死、京の都を揺るがす「ぬえ」の呪。怪異譚を探し集める宮仕えの少女・陽羽と出会った希家は、凸凹コンビで幽玄な謎を解く。 一 白妙の衣 二 夜をこめて 三 時鳥、鳴く 四 ひとに知られで 五 弓張月の射るにまかせて
この巻のあらすじ
ある夏の夜、天才として誉れ高い歌人の希家は、都大路で馬に乗った首なし武者と遭遇し震え上がる。背筋の凍る体験を聞いた怪異譚好きの少女・陽羽は、目を輝かせて死霊の正体を探ろうと密かに調査に動き出す。亡霊に怖気づく希家は、鎌倉からの客人の警護に陽羽を同行させるが、その夜道でまたもや首なし武者に襲われ……。亡魂の真相とは? そして死霊退治は成功するのか!?
この巻のあらすじ
歌人の家に生まれ、和歌のことにしか興味が持てない貴公子・希家は、武士が台頭してきた動乱の世でもお構いなし。怪異譚を探し集める宮仕えの少女・陽羽と出会った希家は、凸凹コンビで幽玄な謎を解く。
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