奈良時代から続く影の組織「御霊部」が、怨霊が神として祀られた御霊を管理し、各地で起こる怪異を鎮めていく伝奇シリーズ。中心人物は御霊部の少年・飛鳥井柊一で、安内市の神社や鎌倉、京都、箱根などを舞台に、祟りや結界の異変、召喚獣や神霊をめぐる事件に関わる。物語は、調査と鎮魂を軸に、御霊部と対立する勢力、桜田家や早紀子・萌・誠志郎ら周辺人物を交えながら広がる。各地の土地神や怨霊、古い因縁が事件ごとに結びつき、和風怪異譚として展開する。短編的な事件を積み重ねつつ、御霊部の役割や人物関係が少しずつ見えていく。続編・外伝・短編は、同じ御霊部の活動を別の事件や視点で描く構成になっている。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 御霊部とヤミブンの対立や共闘が軸になり、オカルト調査ものとして先が気になる。
- 怨霊、神社、墓地、霊園、地下霊廟など和風怪異の舞台が多く、雰囲気づくりが強い。
- シリアスな事件の中に、萌の妄想や掛け合いが入って読み味が軽くなる。
- 主要人物だけでなく、アリや美也、小城、桜田家など周辺キャラの存在感が濃い。
- ホラー一辺倒ではなく、アクションや人間関係の変化も楽しめる。
こんな人におすすめ
- オカルト、怪異、怨霊ものが好きで、和風の舞台設定に惹かれる。
- シリアスと軽口、緊張感と笑いの両方を読みたい。
- キャラ同士の因縁や関係性の変化を追うのが好き。
- 妄想強めの掛け合いや腐女子的ノリも含めて受け止められる。
- シリーズを通して読む前提で、登場人物の積み重ねを楽しめる。
人を選ぶポイント
- 萌のBL妄想がかなり前面に出るため、苦手だと本筋に集中しにくい。
- 作品全体のテンションが高めで、軽いノリが合わないと疲れやすい。
- 初読だと前シリーズの因縁や関係性が分かりにくい場面がある。
- 事件や人間関係がドロドロしていて、すっきりした読後感だけを求めると重い。
- 中盤以降はホラー色が薄まり、明るめの展開に寄る印象がある。
テンポ・読後感
- 調査、移動、遭遇、対立がテンポよく続き、読み進めやすい。
- 会話の勢いが強く、シリアス場面でも笑いが差し込まれる。
- 序盤は不穏さが強く、巻が進むほどアクションと群像劇の色が濃くなる。
- 短編や再読レビューでは、細かな小ネタや掛け合いを拾って楽しむ読み方が目立つ。
- 最終盤は一気に収束へ向かうジェットコースター感がある。
キャラクターへの評価
- 柊一は有能だが、年相応の高校生らしさや影の薄さを指摘されやすい。
- 誠志郎は人気が高く、主人公格としてもっと見たい。
- 早紀子は巻き込まれ役かつトラブルメーカーとして目立つ。
- 萌は妄想力と存在感が強烈で、好き嫌いが分かれやすい。
- 美也、小城、アリ、桜田家、山科、溝口など脇役の印象も濃く、関係性の変化が注目される。
巻一覧
この巻のあらすじ
非業の死を遂げた怨霊が神として祀られたもの、それを御霊という。その御霊を暴走しないように管理しているのが、この国に奈良時代から存在している影の組織「御霊部」だ。鎧武者の亡霊を鎮めた御霊部の少年・飛鳥井柊一は、長老・籠目の命を受けて安内市の五郎神社へと向かった。そこの御霊は、20年に1度祟りをなすという。神社に着いた柊一は、町全体にあやしげな気配を感じるが…?
この巻のあらすじ
高校生らしき男女が、夜の墓地に集まっていた。肝試しに来たのだろう。少年がひとり、墓地の中へ送り出される。彼は素早く目的を果たし、戻ろうとした。だが、彼の足もとを「奇妙な発光物体」が走り抜けて…! ――仕事で調査に来ていた飛鳥井柊一は、謎の発光物体の噂を耳にする。怨霊の類いを扱う御霊部に所属する彼は、その噂の調査を決めた。しかし、なぜか肝試しをすることになって…!?
この巻のあらすじ
聖霊の類を扱う御霊部に所属する飛鳥井柊一は、北山霊園に来ていた。サソリの化け物と遭遇したこの場所に、その後異変がないかを確認するためだ。とりあえず異常なしと結論づけた彼だったが、そこで不審な人影を見かける!? 一方、御霊部とは商売敵になるヤミブンに所属する楠木誠志郎は、「入らずの森」にある地下霊廟(カタコンベ)を覗きに来ていた。だが、そこで彼はある異変に気づいて…!?
この巻のあらすじ
安内市で起きた奇怪な事件。飛鳥井柊一は、怨霊の類いを扱う御霊部の一員とはいえ、その異常さに頭を抱えていた。しかも、調査のため滞在している五郎神社は火事で焼け、境内は惨憺たるありさま。火事の原因は商売敵(ヤミブン)にあったが、それ以外の被害も酷い。そして、街の結界が崩れた今、柊一はまだ何かが起こると考えていた。その彼に早紀子と萌が「入らずの森」に天使が出たと知らせに来て…!?
この巻のあらすじ
怨霊の類いを扱う御霊部の監視下に置かれ、20年ごとに注意が必要だという五郎神社。何の因果か、その年の調査を任された飛鳥井柊一は、奇怪な事件に巻き込まれていた。そして、その結果五郎神社のある安内市に張ってあった結界が消失する。結界を失い不安定になったためか、突如凄まじい揺れが街を襲った。そこで柊一は、ヤミブンの楠木誠志郎と結界の礎があった『入らずの森』へ向かうが!?
この巻のあらすじ
代々『入らずの森』を管理してきた桜田家。その次期当主・宗一郎に早紀子は、萌とともに捕らえられていた。彼女の現状を知らない御霊部の飛鳥井柊一は、ダウジングで早紀子が桜田家にいるらしいと知る。早速、柊一は宗一郎を訪ねるが、出迎えたのは弟の裕樹だった。仕方なく彼に確認を取るが、話すうちに喧嘩になる。そして、不覚にも召喚獣(ムシュフシュ)の毒を受けた柊一は、昏倒してしまい…!?
この巻のあらすじ
安内市を騒がせた怪奇現象も、異界の入り口を閉じたことで解決する。御霊部(柊一)やヤミブン(誠志郎)も去り、漫研に所属する早紀子と萌は部誌の発行のため原稿に取り組んでいた。そんな萌の描く作品は、安内市の城主の息子・じゅあんを主人公にしたものだ。だが、話を作ったことで闇に潜む「なにか」の気配が濃くなって…!? 安内市のその後を描く『死の影の谷』に加え、短編『胡蝶の城』、『水底からの声』を収録。
この巻のあらすじ
京都へ向かう新幹線の中で、早紀子と萌に出会った柊一。再会を喜ぶ早紀子たちに、彼は京都を案内すると約束した。一方、仕事で京都にいた誠志郎は、柊一たちとは出会うことなく奈良へ向かう。だが、安内市の事件に関わったメンバーが今、偶然にも集おうとしていた。翌日、柊一と早紀子は骨董市で百人一首の札を手に入れる。それが、厄介な恋騒動に巻き込まれる原因になるとは知らずに!?
この巻のあらすじ
御霊部に挨拶しに行く裕樹に便乗して、早紀子と萌は東京に行くことにした。転校した美也に会うのはもちろんだが、柊一やヤミブンの誠志郎にも会えたらいいと思ったのだ。一方、鳴動したという御霊神社の調査のため、柊一は同僚の雅行とともに鎌倉へ出張していたが、特に収穫もなく事務所に戻ることになる。事務所に戻った彼らは、早紀子たちと再会し、鎌倉観光に付き合うことになるが…!?
この巻のあらすじ
鎌倉で柊一たちを見つけた誠志郎は、耕作に怪我を負わせた裕樹と、御霊部の動向を探るべく彼らと合流した。だが、召喚獣(ムシュフシュ)をオサキに倒された裕樹の傷は深い。彼は誠志郎(ヤミブン)を拒否し、美也と帰ってしまう。その後、彼らが召喚できなくなったと知った誠志郎は、複雑な思いでそれを報告する。そんなとき、新たに仕事が舞い込んできた。行き先は箱根の美術館。誠志郎はそこで「不穏な視線」を感じて…。
すべての巻を見る(全15巻)
この巻のあらすじ
御霊部存続の危機に柊一は焦っていた。だが、阻止する手立てもないまま、彼は仕事で鎌倉へ行くことに。そんな折、早紀子からメールが届いた。電車が不通のため、まだ横浜にいるというのだ。そこで早紀子と会うことになった柊一は、彼女から夢の話を聞かされる。百人一首の札が血に染まる夢だ。柊一は不安げな彼女に大丈夫だと言うが、彼と別れたあと早紀子は道に迷い、怪異に巻き込まれて!?
この巻のあらすじ
鎌倉を訪れて以来、立て続けに怪異と遭遇し、鎧武者の亡霊にまで追いかけられた早紀子。柊一や美也によって助けられはしたが、彼女自身は源実朝の霊にとり憑かれていた。それは早紀子が「時代モノのマンガを描きたい」と何気なく言ったことが原因だった。そこで彼女は、実朝を主人公にマンガを描くことになる。呪具を使わず鎮魂を行うため、早紀子たちはかつてない修羅場へと立ち向かうが!?
この巻のあらすじ
かつて御霊部存続の危機が迫った際、邪な企みをいだき御霊部を追われることになった山科時重。柊一は祖父たちの話から、時重を危険人物と感じながらも、その息子・時経までもが危険だとは考えられなかった。だが、あるトンネルで起きた大事故で、美也の母が目撃したという怪異が柊一に疑いをいだかせる。それは時経がみせた能力に似すぎていて…!? 霊的バランスを失い、古の都が崩れ始める!
この巻のあらすじ
鎌倉で相次ぐ怪異を調査し鎮めるため、御霊部は多忙を極めていた。そんな中、柊一は突如動き出した鎧兜に襲われ、桜田裕樹の召喚した神霊によって助けられる。だが、柊一には力を使う裕樹の姿がまるで操られているように見えて…!? 一方、御霊部に恨みを持つ山科時重は、鎌倉に因縁深い怨霊が目覚めていると知り、悦びに震える。それは時重の望む、さらなる混乱と崩壊をもたらすもので!?
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