新宿の片隅にある立ち飲み屋「二宮」を舞台に、元刑事の店主・二宮と、そこへ集まる常連客や事情を抱えた人々の関係を描く連作シリーズ。店では酒に加えて卵料理が出され、日常の会話の裏で、過去の事件や人間関係に結びつく相談事が持ち込まれる。中心にいるのは、無愛想だが周囲の面倒事を引き受けがちな二宮と、同居する高校生のちひろ。立ち飲み屋の営業を軸に、事件の断片、家族や同僚との距離、過去の経緯が少しずつつながっていく。全4巻で、店を取り巻く人々の事情と、二宮自身の過去が整理されていく構成。完結巻では、これまで示されてきた出来事の背景がまとまる。新宿の店に集まる人々の会話と、過去の事件が交差する群像連作。元刑事の店主と高校生の同居を軸に、日常の営業と相談事が並行して進む。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 警察を辞めた元刑事が、卵料理だけの立ち飲み屋を営む設定が強い。
- 無愛想なのに面倒見がよく、困っている人を放っておけない主人公像が魅力。
- 常連客や元同僚、少女との関係が少しずつ広がり、人物同士のつながりが気になる。
- 1巻ごとに謎や伏線が積み上がり、先へ進むほど背景が見えてくる構成が楽しい。
- 事件ものと人情ものの両方の味があり、店が居場所になっていく流れが印象に残る。
こんな人におすすめ
- 元刑事の過去や退職理由を追う、謎解き寄りの物語が好きな人。
- ぶっきらぼうでも情の深い主人公に惹かれる人。
- 立ち飲み屋、常連客、下町感のある人間関係を楽しみたい人。
- 連作形式で少しずつ真相が明かされる展開を追いたい人。
- 事件だけでなく、再生や居場所づくりの空気感も読みたい人。
人を選ぶポイント
- 物語の核になる過去や関係性が長く伏せられるため、序盤はもどかしい。
- ちひろの詮索の強さや距離感の近さが気になる人もいる。
- 卵料理中心の店の設定は好みが分かれやすい。
- 事件の全体像は一気に明かされず、巻をまたいで追う前提になる。
- 会話や人間関係の機微を楽しむ比重が高く、派手な展開を期待すると落差がある。
テンポ・読後感
- 立ち飲み屋の日常を軸に、事件と過去の謎がじわじわ進むテンポ。
- 1巻ごとに「まだ謎が残る」で終わる引きが強く、続きが気になる作り。
- しんみりする場面と、常連たちの軽妙さやユーモアが交互に入る。
- 全体は落ち着いた空気だが、関係が動く場面では感情の揺れが大きい。
- 完結に向かうほど伏線がつながり、読後感はじんわり温かい。
キャラクターへの評価
- 二宮は無愛想で口数が少ないが、放っておけない人を抱え込む優しさがある。
- 警察時代の部下や上司からも慕われる、仕事のできる人物として見られている。
- ちひろは好奇心が強く、遠慮のなさが目立つ一方で、孤独さもにじ。
- 小野塚や中岡、常連客たちは、それぞれ事情を抱えた存在として印象に残る。
- 店に集まる人たちの関係が少しずつ変わり、二宮自身も人間味を増していく。
巻一覧
この巻のあらすじ
新宿の片隅にある立ち飲み屋「二宮」。昭和の家屋を改築した店舗で酒以外に注文できるのはなぜか卵料理のみ。店主は無愛想でも居心地がいいらしいその店に、今日も早い時間から近所のオヤジたちが集いはじめるが、中には厄介事を抱え込んでくるお客もいるようで…?団地住まいの大金持ち、未だ二宮を上司と慕う後輩、そして謎の家出少女…深い事情がありすぎる人々の陳情に、本日は無事開店となるや否や!?
この巻のあらすじ
俺はただの飲み屋の親父だ。
元刑事の立ち飲み屋の主人と、謎の家出少女、多彩な登場人物が織り成すハードボイルドコメディ ☆新・卵メニュー有☆
転がり込んできたちひろとの同居が始まるも、朝倉の妻・遙香に高校入学準備を整えてもらうほど保護者役はイマイチな二宮。 そんなぎこちない暮らしにも形のようなものができ始めた矢先、常連客である「教授」の周辺に不穏な影が…。 一方、二宮が元捜査一課の刑事だということが客にばれ、今度は強盗殺人事件の捜査に関わることに!? 新宿の片隅に佇む立ち飲み屋「二宮」は今宵も主の本意と違う方向に営業中ーー…。
◆ 著者について 谷崎泉 Izumi Tanizaki たにざきいずみ 1月9日愛知県在住。犬猫好き。 「月影骨董鑑定帖」「鎌倉おやつ処の死に神」シリーズ(KADOKAWA)「逆境ハイライト」(中央公論新社)など。
一 君に花咲け 5 二 涙雨、降りし 73 三 夏の尾 96 四 主任の主任 161 五 それぞれの真実 181
この巻のあらすじ
あの子はニノちゃんが「大事に」思ってる相手の娘なんだろう?
たった一日の臨時休業日。毎年、二宮が礼服で向かう先はーー。
辞職のきっかけになった事件から三年。 立ち飲み屋を営む二宮は高校生となったちひろと同居を続けているが、何にでも首を突っ込みたがるちひろを厳しくはねつけて以来、気まずい空気が漂っている。 それでもいつもの面倒事に巻き込まれているうち季節は過ぎ、年にたった一日の臨時休業日を迎えた二宮。 「お前はどっちに似たんだろうなあ…」好奇心を自制するちひろの眼前で思わず零した一言は自らに課した禁句で…。
◆ 著者について 谷崎泉(たにざきいずみ) 1月9日愛知県在住。犬猫好き。 「月影骨董鑑定帖」「鎌倉おやつ処の死に神」シリーズ(KADOKAWA) 「逆境ハイライト」(中央公論新社)など。
一 事件2 …… 7 二 君の横顔 …… 95 三 詐欺師と老人 …… 125 四 年に一度の休日 …… 187 五 ともだち …… 206
この巻のあらすじ
これまでの長い年月を取り戻すことはできないけれど、いつかよかったと思える日が来るーー すべての真相が明らかに。
中岡仮出所の知らせを受け、行き先を探す二宮。 小野塚の助力を得て向かった先で十四年ぶりの再会を果たした、かつての同僚で教場の親友だった男ーー中岡はなぜ、冤罪を受け入れ、なぜ頑なに面会を拒否し続けたのか。 過去の事件を繙くうちに「もう一つの事件」の存在が浮かび上がり…。 立ち飲み「二宮」とそれを取り巻く人々が織り成す、事件とそれぞれの思いと人間模様、すべてが明かされるシリーズ完結巻!
◆ 著者について 谷崎泉 1月9日愛知県在住。犬猫好き。 「月影骨董鑑定帖」「鎌倉おやつ処の死に神」シリーズ(KADOKAWA) 「逆境ハイライト」(中央公論新社)など。
一 事件1 …… 5 二 再会 …… 71 三 告白 …… 132 四 未来 …… 200
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