『秘神黙示ネクロノーム』は、古のもの(Old Ones)が遺した五機の最終兵器ネクロノームをめぐる、朝松健によるクトゥルー神話系巨大ロボット・アクションシリーズ。深海で眠っていた兵器が目覚め、人類側ではコスモ・マトリックスやファウルス、在日米軍、宗派組織がそれぞれの思惑で動く。中心には、高校生の脇屋光頼と、ネクロノームに選ばれた若者たちがいて、彼らは兵器の主導権争いに巻き込まれながら、母機〈N〉の覚醒がもたらす地球規模の危機へ向き合う。五機の起動と主の選定が同時に進み、個人の選択と組織の利害が重なっていく構成で、神話由来の存在、巨大兵器、国際的な対立が同じ世界で連動する。シリーズ全体では、誰がそれを持ち、何に使うのかが物語の軸になっている。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- クトゥルー神話を下敷きにした巨大ロボットものとしての発想が目を引く。
- 電撃文庫らしい読みやすさで、クトゥルー未読でも入りやすい導入がある。
- 米軍、カルト、巨大兵器など、荒唐無稽な要素を勢いで押し切る作りが楽しい。
- オカルト知識の厚みやモチーフの使い方に、設定面の面白さがある。
- ラノベと怪奇趣味の“混ぜ方”に新鮮さを感じる読み方ができる。
こんな人におすすめ
- クトゥルー神話やオカルト設定が好きな人。
- 巨大ロボットやバトル要素を優先して楽しみたい人。
- 多少強引でも勢いのあるラノベ展開を受け入れられる人。
- 神話モチーフの入門編として軽く触れたい人。
- 設定の面白さを重視し、雰囲気重視で読む人。
人を選ぶポイント
- クトゥルーらしい不気味さや異質感は薄め。
- キャラクターの掘り下げが物足りなく感じやすい。
- 物語の広げ方に対して、まとまりや着地の弱さが気になる。
- 途中で盛り上がっても、最後まで回収しきれない印象を持たれやすい。
- 小説としての完成度より、企画性やネタ性が前に出る。
テンポ・読後感
- 冒頭から設定説明と事件の連鎖で一気に引き込。
- 日常が崩れていくスピード感が強い。
- 破壊や戦闘の場面に向けて勢いよく進。
- 途中から盛り上がるが、終盤は駆け足に感じやすい。
- 全体としては軽快だが、読後感はやや置いていかれる。
キャラクターへの評価
- 主人公は行動で引っ張るタイプだが、人物像の輪郭はやや薄い。
- ヒロインや周辺人物は設定の役割が先に立ちやすい。
- 人間同士の距離感が近く、神話的な異物感は弱まっている。
- バックボーンの説明不足で、感情移入しにくい場面がある。
- キャラ重視のラノベらしさはあるが、古さを感じる部分もある。
巻一覧
この巻のあらすじ
遙か太古の地球に君臨していた知的生命体=「古のもの(Old Ones)」が残した五機の最終兵器ネクロノーム。その巨大兵器の五機目が深海で長い眠りから目覚め、高校生の脇屋光頼を新たな主として迎えるために活動を開始した。一方、すでに覚醒した三機のネクロノームを巡り、軍事力により世界の覇権を目指すコスモ・マトリックスと、その野望を阻止しようとするファウルスの争奪戦は、ますます激しさを増していく。だが、そんな人類の愚かな戦いを嘲笑うかのように、五機のネクロノームを束ねる母機〈N〉が、静かに目を覚ましつつあった……。 クトゥルー神話と巨大ロボット・アクションを融合させた「新クトゥルー神話」、第2弾。
●朝松健(あさまつ・けん) 1956年札幌生まれ。東洋大学卒。出版社勤務を経て、1986年『魔教の幻影』でデビュー。ホラー、伝奇など、幅広い執筆活動を続けている。2006年『東山殿御庭』が第58回推理作家協会賞短編部門の候補となる。近年は室町時代に材をとった幻想怪奇小説〈室町ゴシック〉、一休宗純を主人公とした〈一休シリーズ〉、かつて誰も書かなかった〈異形の戦場〉と化した京都を描いた『血と炎の京』で高い評価を得ている。
この巻のあらすじ
覚醒した五基のネクロノームを我が物とするため、コスモ・マトリックス、ファルウス、在日米軍、隠言宗涅懼髏之夢派の四者が、激しい争奪戦を続けていた。そして各派の思惑に運命を翻弄されるネクロノームに選ばれし五人の若者……。そんな人間たちの愚かな闘いを嘲笑うかのように、母機〈N〉がついに目覚めの時を迎える。突然、人類を襲う天変地異。地球の危機を感じた脇屋光頼、神足えりたち五人は、お互いの反目を乗り越え、人類を救うためにネクロノームと共に〈N〉に立ち向かっていく……。 クトゥルー神話と巨大ロボット・アクションを融合させた「新クトゥルー神話」、第3弾。完結篇。巻末にネクロノームのイラスト設定資料集を収録。
●朝松健(あさまつ・けん) 1956年札幌生まれ。東洋大学卒。出版社勤務を経て、1986年『魔教の幻影』でデビュー。ホラー、伝奇など、幅広い執筆活動を続けている。2006年『東山殿御庭』が第58回推理作家協会賞短編部門の候補となる。近年は室町時代に材をとった幻想怪奇小説〈室町ゴシック〉、一休宗純を主人公とした〈一休シリーズ〉、かつて誰も書かなかった〈異形の戦場〉と化した京都を描いた『血と炎の京』で高い評価を得ている。
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