『濁る瞳で何を願う』は、心筋梗塞で死んだ元会社員の高倉頼蔵が、異世界の小国ハイセルク帝国で兵卒ウォルムとして生き直す戦記ファンタジー。大国に囲まれた前線で、魔法を操る冒険者や転移者、魔物との戦闘に巻き込まれ、戦友と死地をくぐり抜けながら戦士としての才を開いていく。帝国の滅亡後は傭兵として各地の争いへ身を投じ、魔眼の拒絶反応で失われつつある視界を抱えたまま、少年兵たちとの同行や迷宮都市での探索に向かう。戦争、兵士の生存、傭兵稼業、迷宮攻略が一本の流れでつながり、異世界の軍事と探索が重なる世界で主人公の立場と戦う理由が少しずつ変わっていく。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 泥臭く血生臭い戦場描写が強く、華やかさより生存の重さが前に出る。
- 一兵士の視点に寄せた戦記で、上層の戦略より現場の手触りが濃い。
- チート頼みではない戦い方と、劣勢をひっくり返す場面の熱さがある。
- 露悪的でハードな空気の中でも、展開の勢いと読み進めやすさがある。
- タイトル回収や巻ごとの局面変化で、先の流れが気になりやすい。
こんな人におすすめ
- きれいな異世界ファンタジーより、重くて骨太な戦記を読みたい。
- 主人公の無双より、ギリギリで生き残る緊張感を楽しみたい。
- 小隊規模の戦闘や戦場の泥臭さをじっくり味わいたい。
- 露悪的な描写や容赦のない展開に耐性がある。
- 次巻が気になる引きの強いシリーズを追いたい。
人を選ぶポイント
- 戦闘の凄惨さが強く、気軽な冒険譚の感覚では読みにくい。
- 恋愛やラブコメ要素はかなり薄い。
- 主人公視点が中心で、戦術や大局の説明は控えめ。
- 主要人物でもあっさり退場するため、安心して読める作風ではない。
- 巻末の引きが強く、区切りの良さを求めると落ち着かない。
テンポ・読後感
- 展開はテンポがよく、重い内容でも読み進めやすい。
- 戦場の空気は終始どんよりしていて、明るさは少ない。
- 章ごとの温度差が大きく、日常めいた導入から急に戦場へ切り替わる。
- 小隊単位の戦闘が続き、局地戦の密度が高い。
- ハードだが、流れ自体はわかりやすく勢いがある。
キャラクターへの評価
- ウォルムは流されやすいが、追い詰められた場面で粘る印象が強い。
- 生き延びることが最優先で、英雄らしい華やかさは薄い。
- 周囲の仲間や新兵は印象に残りやすいが、別れも早い。
- ギルド職員や同行者など、短い出番でも気になる人物が出てくる。
- 敵味方ともに消耗が激しく、人物関係は常に不安定。
巻一覧
この巻のあらすじ
平凡な会社員だった高倉頼蔵(たかくら らいぞう)は、ある日、心筋梗塞によりその生涯を閉じた。 しかし、彼は異世界で第二の生を得る。
強力なスキルを与えられた転生者――ではなく、周囲を大国に囲まれた小国・ハイセルク帝国の一兵卒として。
ウォルムという新しい名で戦争の最前線に投入された彼は、 拭え切れぬ血と死臭に塗れながらも、戦友たちと死線を掻い潜っていく。
強力な魔法を操る冒険者パーティ、圧倒的な力ですべてを焼き尽くす「勇者」と持て囃される転移者たち。 彼らとの死闘の中、ウォルムは平時では目覚めることの無かった戦士としての才能を徐々に開花させていく。
その瞳を暗く濁らせながら――。
「小説家になろう」が誇る異色の戦記譚、堂々開幕。
【「書き下ろし短編 初陣」収録】
※電子書籍には特典として、トルトネン先生書き下ろしSS「渡河」を収録!
この巻のあらすじ
帝国滅亡――。
サラエボ要塞での四カ国同盟との決戦のさなか、転移者の猛攻により、 壊滅的な打撃を受けたハイセルク帝国リグリア大隊。
転生者である帝国兵ウォルムは、敵軍の総攻撃により意識を失い、 苦楽を共にした分隊員の亡骸ごと、墓標と化した曲輪に埋没していた。
散った仲間への手向け、祖国への忠誠、仇敵への憎悪。 灯る激情は名実ともにウォルムの瞳を濁らせ、冥府の誘い火が内部より敵陣を蝕む。
攻勢前夜に《鬼火》によって多数の人員と物資を喪失した四カ国同盟は、 禁忌とされる魔領を焼き払い、人為的に魔物たちの大暴走を引き起こす。
繰り返される死守命令。混沌の坩堝と化した最前線に迫る魔物の大波。 そして長き眠りから目覚める”意思を持つ天災”――。
ハイセルク帝国の存亡を賭けた「防衛戦」が始まる。 「小説になろう」が誇る戦記譚、第2集。
この巻のあらすじ
焼き払え、弱き者のためにーー。
地獄の戦記譚は新たなステージへ!
ハイセルク帝国の滅亡ーー。 戦友も、故郷も、祖国である帝国すらも失った転生者・ウォルムは失意に沈んでいた。 夜となく昼となく酒場に入り浸り、ただただ酒気と紫煙に溺れる日々。
無為な時を過ごす一方で、大鬼王(オーガロード)の魔眼を移植した拒否反応により ウォルムの身体は着実に蝕まれていた。闘争の末に濁った瞳は遠くない未来に光を失う。
当座の治療費を獲得するためウォルムは、忌み嫌う戦争に傭兵として参加することを決意する。 そこで隣国の争いに再起を図る帝国の残滓も参戦するという噂を掴む。
ウォルムは出陣前の軍事演習を経て、ふたりの少年兵と行動を共にしていく。 彼らにかつての分隊員の影を重ね、時に振り回されながら感情を取り戻す。 どうしようもない郷愁と後悔を抱えながら。
そして、訪れる開戦の時ーー。 若き戦友たちと故国の同胞の危機を前に、 ウォルムは焼け付く眼の痛みに耐えながら、 封印していた《鬼火》の力を解放する。
亡国の転生者の物語、いま新たな展開へーー。 「小説になろう」が誇る戦記譚、第3集。
この巻のあらすじ
闇のさらに奥。 地獄の迷宮踏破がはじまるーー。
迷宮都市ベルガナーー。 祖国であるハイセルク帝国を失った転生者・ウォルムは迷宮(ダンジョン)に潜るために当地を訪れていた。
大鬼王(オーガロード)の魔瞳を移植したことで徐々に光を失っていくウォルムの視界。 それを唯一治癒できるという「癒やしの三秘宝」を入手するため、 彼は迷宮の最深部へと潜ることに。
陽光ひとつ差さず、手強い魔物が跋扈する異界の摂理に戸惑いつつも、 ウォルムは単独(ソロ)で迷宮の奥深くまで踏破していく。
一匹狼の傭兵の快進撃はたちまち冒険者たちの噂の的に。 さらに迷宮の三十層、 ウォルムを狙う人狩り(マンハント)のパーティも現れてーー。
「小説家になろう」が誇る戦記ファンタジー、 新章突入の第4集。
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