送り屋
- 著者
- 御堂彰彦
- イラスト
- —
- レーベル
- メディアワークス文庫
- 刊行年
- 2013-2014
- 巻数
- 2巻
- アニメ化
- —
- 読み放題状況
- Kindle Unlimited: 1巻まで
『送り屋』は、行定事故調査事務所を拠点に、死者の声を聞き取れる調査員たちが依頼を受けて事実確認を進める物語である。保険会社などから持ち込まれる案件は、事故か事件かの判定だけでなく、亡くなった人が何を残したまま去ったのかという点にも及ぶ。調査員は現場の状況を追う一方で、当人の言葉から事情を拾い、未練や願いを整理していく。中心にいる託実は、かつて送れなかった霊への悔いを抱え、仕事を通じて調査員としての在り方を学んでいく。各話では、自分の葬式へ行きたい少女や、恋人の言葉を支えに生きた女性など、個別の事情が扱われる。事務所の仕事、死者との対話、残された者への思いが重なり、案件ごとに役割の輪郭が積み上がる。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 霊が見える人たちの事故調査会社という設定が目を引く。
- 幽霊の未練を追うだけでなく、仕事の進め方や社会人としての振る舞いが物語の軸になっている。
- 主人公が不器用ながら少しずつ成長していく流れが読みどころになっている。
- 切ない題材でも文章が読みやすく、重すぎずに読める。
- 各話のタイトルや仕掛けにひねりがあり、読み終えてから印象が変わる構成がある。
こんな人におすすめ
- オカルト要素よりも人間関係や仕事ものとして楽しみたい人。
- 新人の成長物語や、未熟さを抱えた主人公を見守るタイプの読者。
- 切なさは欲しいが、ホラーの強さは控えめな作品を探している人。
- 連作短編でテンポよく読めるライトな物語が好きな人。
- 社会人の悩みや報連相の大切さに共感しやすい人。
人を選ぶポイント
- 霊的な事件を派手に解決するタイプではなく、地道な聞き取りと調査が中心。
- 主人公の未熟さや判断の甘さが目につき、もどかしく感じる場面がある。
- すれ違いの運び方や人物の言動が、やや作為的に見えることがある。
- イラストの雰囲気が内容と合わないと感じる読者もいる。
- 物語の区切りはつくが、続刊前提の余韻が残るため単巻完結感は弱め。
テンポ・読後感
- 連作短編で読みやすく、章ごとに短めの山場がある。
- 全体の空気は静かで、切なさと温かさが同居している。
- 事件の謎解きより、会話と心情の積み重ねで進。
- 重いテーマでも文章は平易で、すっと入ってくる。
- ラストに向けて伏線がつながり、じんわり余韻が残る。
キャラクターへの評価
- 主人公は人付き合いが苦手で、慎重すぎたり踏み込みを避けたりする面が強い。
- 不器用さが共感を呼ぶ一方、仕事ぶりの甘さに歯がゆさも残る。
- 先輩たちは頼もしさがあるが、主人公視点ではまだ距離感がある。
- 寺島先輩は印象が強く、物語の切なさを支える存在として受け止められている。
- 幽霊側も一様ではなく、それぞれの事情や未練の違いが印象に残る。
巻一覧
この巻のあらすじ
想いを残して不慮の死を遂げた人たち。調査員はその死の真実を探ろうとする。“死者”本人から聞き取ることによって。 行定事故調査事務所──保険会社などの依頼により、事件性や事故の有無を調査する。よそと違うのは、調査員に一つの才能があるということ。 死者と話せる彼らは、今は亡き人たちの願いを知り、叶え、送ろうとする。自分の葬式に行きたいという少女。君なしでは生きていけないという恋人の言葉を心頼みにする女性──。それは、謎めいたものあり、切実なものあり。 不器用で、そして優しい送り屋の物語。
この巻のあらすじ
死者の口から事実を聞き、事故の有無を探る調査員。彼らは亡き者の想いに耳を傾け、その願いを叶えていく。死者を優しく“向こう”へ送るために。 駆け出しの調査員、託実もその一人。かつて世話になった女性の霊を送ることができなかったのをいまだに悔やんでいる。 彼は“よき”調査員になるべく一歩一歩進んで行こうとする。残してしまった者への懺悔、逝かなければならない自分への哀惜。死者の秘められた願いをひとつひとつ受け止めながら。 不器用で、そして優しい送り屋の物語。
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