『学校を出よう!』は、超能力者ばかりが集められた山奥の第三EMP学園を舞台にした学園怪異シリーズ。幽霊になった妹に付きまとわれる語り手や、記憶を失った神田健一郎、女子寮の失踪事件を追う茉衣子たちが、学園内で起こる不可解な出来事に向き合う。第三EMP学園の事件から、第一・第二EMP学園との関係や学園をまたぐ指令、吸血鬼化現象まで、同じ舞台の中で事件の種類と関係者が広がっていく。分身、拉致、仮死、消失のような事態が並び、第三EMP学園という閉じた場所で始まった話が、学園全体の仕組みへ広がっていく。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 時間移動や同一人物の鉢合わせを軸にした、ひねりのあるSF設定が強い。
- 学園を舞台にした超能力・怪事件・コメディが混ざり、軽さと不穏さが同居する。
- 章間の語りや伏線の配置が効いていて、後からつながりを考える楽しさがある。
- 2巻以降で面白さが増した、シリーズ全体で化けると感じる読み手が多い。
- キャラ同士の掛け合い、特に宮野や茉衣子まわりのやり取りが印象に残りやすい。
こんな人におすすめ
- タイムリープ、ループ、パラドックス系のSFが好きな人。
- 学園もののにぎやかな掛け合いと、少し切ない読後感を両方求める人。
- 伏線回収や構造の妙を味わいたい人。
- ハルヒ系の軽妙さや谷川流らしい空気感に惹かれる人。
- 1巻で判断せず、巻をまたいで評価が上がる作品を追いたい人。
人を選ぶポイント
- 設定や用語がやや難しく、展開を追うのに集中力が要る。
- 事件の見せ方が複雑で、途中で把握をあきらめたという反応もある。
- 1巻は地味、退屈、消化不良と受け取られやすい。
- 物語が途中で止まった印象や、未完結のまま長く続きが出ていない点が気になる。
- 謎をすべて明快に回収するタイプを期待すると、物足りなさが残る。
テンポ・読後感
- 序盤は説明や状況整理が多く、入り口は少し重め。
- 中盤以降に事件や時間軸のズレが増えて、混乱と面白さが同時に強まる。
- 掛け合いは軽快だが、全体の読後感はしんみり、切ない方向に寄る。
- 1冊単体では地味でも、巻をまたぐと構成の巧さが見えやすい。
- 伏線を追う読み方に向いていて、再読で味が出るタイプ。
キャラクターへの評価
- 宮野は最初の印象が薄い、変な人寄り。
- 茉衣子は掛け合いの相手として好評で、強さと脆さの両面が印象に残る。
- 神田は状況に振り回される立場として描かれ、主体性の薄さを気にする反応もある。
- 佳由季や真琴、若菜など周辺キャラの存在感が巻ごとに効いてくる。
- キャラの魅力はあるが、説明役の会話が回りくどいと感じる読み手もいる。
巻一覧
この巻のあらすじ
超能力者ばかりが押し込まれた山奥の学校――第三EMP学園。僕は超能力を持っているわけでもないのに、なぜかここにいる。もう六年も。理由は明確。僕のすぐ後ろで今もひらひら回っている女の子の幽霊のせいである。彼女の名は春奈。僕の妹で、六年前に事故で死に、死んだ翌日には幽霊になって僕に付きまとうようになった。幽霊の癖に外見はちゃんと成長していまも歳相応の姿をしているのだが、問題はその中身で……! 兄想いというか、兄離れができないというか、ブラザーコンプレックスというか……。さらに第三EMP学園の面々ときたらまったく、超能力者とはどうして揃いも揃って妙な奴ばかりなんだろう? ……こんな学校、早く出て行きたい!!
この巻のあらすじ
突然、雨の路上に立っている自分に気づいた神田健一郎。傘も持っておらず、なぜか右手には血にまみれた果物ナイフ。なにかよからぬことが起こったことは想像できるのだが、その何かがまるで思い出せない。とにかく自分の家まで逃げ帰った神田を待っていたのはもう一人の自分だった! いったいなにが自分(たち)に起こったのか? そして自分とはなんてむかつく奴なのか!? 神田Aと神田Bは、変なことに興味を持つ星名サナエの力を借りてなんとか謎を解こうとするのだが……!
この巻のあらすじ
密室で一人の少女が煙のように消えうせた。とはいってもそこは超能力者たちが押し込められ、不思議も秘密も盛りだくさんな第三EMP学園の女子寮でのこと。なにが起こってもおかしくないわけで、でもなにか起こった以上、やっぱり解決は必要で――。というわけでこの怪事件の謎を解くため、乗り出したるは我らが光明寺茉衣子! もちろん彼女がそこで見聞きすることが彼女にとってとんでもない悪夢であると、知る由もなく……。人気シリーズ第三弾、登場!
この巻のあらすじ
第三EMP学園の宮野と茉衣子のコンビに下された指令は、ある女子高生の拉致だった。訝しく思う2人だったが、同様の指令が兄弟校である第一EMP学園及び第二EMP学園にも出されていることを聞いて、重い腰をあげる。これは、3つのEMP学園のなかで最も新参者である第三EMP学園の名を、世に知らしめるまたとない機会! 果たして2人はこの指令を見事達成できるのか!?
この巻のあらすじ
以前、朝起きたらルームメイトが消えていた、という事件に巻き込まれた蒼ノ木類。事件も解決し、新しいルームメイトもでき、その相手ともようやく親しさを増し始めた彼女であったが、朝起きてみると“新”ルームメイトが二段ベッドの上から降りてこない。おっかなびっくり覗いてみれば、幸い消えてはいなかったが、どう見ても息をしていないようで……。というわけで第三EMP学園にまたも事件です。
この巻のあらすじ
第三EMP学園に蔓延していく“吸血鬼化現象”――。生徒会長・真琴から、調査を命じられた茉衣子と佳由季だが、第二EMPから招聘した「専門家」の力を借りても遅々として状況は改善されず、例によって宮野はやっぱり一人で暴走(迷走?)中で……でも、なんだか今回はいつもと違って核心に迫っているような気配も――。というわけで、今回はシリーズ全体の設定にも迫る大どんでん返し付き!
星評価・感想
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おっぺ 4 時間SF大好きな人におすすめ
「プラスマイナスゼロ」というところがなんとも楽しく感じられました。ただ、入り組んだタイムトラベルがあるので、図があればなあ…という感じです。少し解りにくいかと思います。主人公で同一人物の神田たちが名前にアルファベットをつけただけで区別されるので、余計に解りにくいのでしょう。また、記憶を失う必要性は解りますが、そのための論理はご都合的かも…でも、あの時間SFの傑作「マイナスゼロ」も記憶喪失がなければうまくは行っていないわけですし。
そして、この作品では、「黒幕」に悪意がないところに心地よさがありました。
星名サナエの正体は意外でした。そして、インターセプタの件はさらに意外でした。だからとてもミステリ風味もあると思います。
できれば、単独作品で存在してほしかったです。第1作を読まないでもわかる話なのだから、第1作のキャラクターがでてこない方がよかったと感じました。 -
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