京都岡崎の月白邸を中心に、父を亡くした姉妹の茜とすみれが、親戚の家で暮らしながら日常を組み立てていく現代京都の連作。屋敷の主である日本画家・青藍、絵具商の陽時、近所の職人や店の人々が加わり、日本画、扇子、陶芸、喫茶店の仕事が暮らしの背景になる。物語は、遺された品や季節の行事、依頼仕事を手がかりに、人が何を受け継ぎ、どこへ進むのかを少しずつ追っていく。茜の進学や就職、すみれの成長、青藍の仕事や家族の事情など、月白邸に集う人々の立場は変わり続けるが、その変化がそれぞれの関係を組み替えていく。暮らしの場としての屋敷と、各人の行く先が並行して描かれる。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 血縁に縛られない同居家族の距離感が温かい。
- 互いに傷や喪失を抱えた人たちが、少しずつ支え合っていく流れが沁みる。
- 京都や季節、料理や風景の描写が細やかで、空気感を味わえる。
- 青藍の不器用な優しさや、陽時の存在感が物語に柔らかさを足している。
- 章ごとの小さな出来事を積み重ねて、関係が変化していく手触りがある。
こんな人におすすめ
- 家族もの、疑似家族ものが好きな人。
- ゆっくり進む日常系のライトノベルを読みたい人。
- 京都を舞台にした静かな物語や和の雰囲気が好みの人。
- 傷ついた人物が寄り添いながら回復していく話に惹かれる人。
- 料理や季節感のある描写を楽しみたい人。
人を選ぶポイント
- 展開はかなり穏やかで、派手な事件や急展開は少ない。
- 関係性の変化がゆっくりなので、テンポ重視だと物足りない。
- 茜の年齢に対して落ち着きすぎ、出来すぎに感じる場面がある。
- 家族や親族の事情、喪失感が強く出るため、重さを感じやすい。
- シリーズ途中から読むと人物関係をつかみにくい。
テンポ・読後感
- 季節の移ろいに沿って進む、静かでしみじみした空気。
- ひたひたと寂しさがある一方で、暮らしの温かさが残る。
- 牛歩でも関係が前に進む感覚があり、余韻が長い。
- 日常の会話や食卓の場面に安心感がある。
- しっとりした読後感で、泣きそうになる場面もある。
キャラクターへの評価
- 青藍は偏屈で不器用だが、面倒見のよさと人間味が印象に残る。
- 茜はしっかり者で落ち着いて見えるが、内面には迷いや寂しさもある。
- すみれは場を和らげる存在で、家族のつながりを強く見せる。
- 陽時は明るさと距離感の近さで、同居の空気をやわらげる。
- 新しく出てくる人物たちも、過去や事情を背負った存在として気になる。
巻一覧
この巻のあらすじ
優しかった父が死んで、身よりを失った女子高生の茜と妹のすみれは、親戚筋の久我家に住まわせてもらうこととなった。 久我家は京都東山の麓、岡崎の広い敷地に「月白邸」と呼ばれる大きな日本家屋を構えており、二人はそこで、家主で若き日本画家の精鋭・青藍と、彼の友人で陽だまりのように明るい絵具商の青年・陽時に出会う。 人間嫌いで変人という噂の青藍は、酒浸りの破綻した生活を送っており、茜たちに対する態度も剣呑としたものだった。 戸惑いつつも茜は、上七軒で父が営んでいた喫茶店で出していた食事を、青藍と陽時に振る舞うようになり・・・。 そして、亡き父の遺した掛け軸を見つめる青藍のまなざしの優しさに気づいた茜は・・・? 月白邸に集う人々の、じんわり優しい心の再生物語。
この巻のあらすじ
どんな時もあたたかい。月白邸に、いつでも帰っておいで・・・! 「いろいろ家族」のほっこりじんわり京都物語・・・! 身よりをなくした茜とすみれの姉妹が京都岡崎の「月白邸」に暮らすようになって早や2ヶ月。 屋敷の主で人嫌いと噂される若き天才日本画家・青藍はいつのまにか、すみれに叩き起こされ、茜の作る朝ご飯で一日を始める毎日を送るようになっていた。 初雪が舞い散る年末のある日、大掃除中に茜は美しい清水焼きの酒器を見つける。 屋敷の元主、月白さんが雪の降る日に愛用していたというこの酒器を修理するため、茜と青藍たちは清水に住む「遊雪」という名の陶芸家のもとを訪ねるのだが……? その他、「花なき里」という名の舞扇の物語、亡き父母の思い出の詰まった喫茶店の物語など、京都の美しい季節と人の〈色〉と〈色〉が織りなす、優しい3つの再生物語……!
この巻のあらすじ
【春の訪れ。みんなで桜を観にいこう、という約束は・・・・・!】 京都岡崎。月白邸。 庭の桜がほんの少しほころび始めた。 茜とすみれの父が亡くなって一年、そして、姉妹が月白邸に住むようになって半年がたとうとしていた。 月白邸の主で若き天才日本画家の名をほしいままにしつつも人嫌いの久我青藍と、出入りの絵の具屋で太陽のようにあたたかな人柄の紀伊陽時とともに、家族のような絆を感じながら、茜とすみれは日々を暮らしていた。 そんなある日、月白邸とかつて取引のあった扇骨屋、海里の依頼で青藍は、岡崎の古い洋館、通称『鳳凰館』に障壁画を納める。 鳳凰館のかつての持ち主の知り合いである少年・結紀人に「その絵はニセモノだ」と言われた青藍を手伝い、茜は共に鳳凰館の「本当の姿」をさがすのだが・・・!?(「鳳凰館の夕暮れ」) そして、月白邸のみんなでお弁当をもってお花見に行こうとしていた矢先、茜が倒れて・・・?(「すみれのさくら」) 青藍と珠貴、相容れないままの兄弟が、父・宗介が人知れず描いていた絵を見つけて・・・?(「春嵐と蒼翠」) 〈色々〉家族の、はんなりほっこり物語、春の章!
この巻のあらすじ
ますます好きになって、ますます家族になる…! 京都岡崎。 陽光に青紅葉が美しく映える初夏のある日、茜は学校の課題のため、青藍の仕事部屋の縁側から見える月白邸の庭を写生していた。青藍とすみれと陽時、大好きな人たちに囲まれて大切な場所の絵を描く時間の幸福に茜が満たされているその傍らで、陽時が青藍の古いスケッチブックを見つけ出す。そのなかにあった、1枚の不思議な絵について問われると「なんでもない」と言って青藍はスケッチブックを閉じて。 高校時代の青藍の姿が明らかになる『約束の青紅葉』ほか、蛍飛び交う思い出の景色を天才ピアニスト少女が探し求める『蛍の音』、青藍と陽時に決断の時が迫る『おひさんの色』の3作品を収録。じんわり優しい京都の家族物語、初夏の章…!
この巻のあらすじ
花の咲かない桜は、私のことだったのかもしれない・・・! 迷える茜の選択は? 季節巡る京都岡崎、青春物語!
大学進学か就職か。夏休みに入り、茜は進路に悩み始めていた。 いつでも「他人が優先」の茜は、妹のすみれと自立して暮らすためには 就職するべきと思いつつ、どこかで踏み切れない自分もいた。 そんな折り、近所の児童館で地蔵盆の手伝いをすることになった茜たちは、 奇妙な足跡を児童館のあちこちで見つけて・・・!? 変わらないもの、変わっていくもの、見えるもの、見えないもの。 晩夏の地蔵盆で、秋の文化祭で、正月訪れる父の実家の笹庵で、 それぞれの人が持つ「誰かを想う気持ち」に触れつつ、 自らのやりたいこと、役割に気づきはじめた茜は・・・? 訳あり家族の京都四季折々の庭にさす、新しい朝の光!
この巻のあらすじ
「茜、そこにいてくれ。そこにいるだけでいいーー」 青藍と茜、それぞれの決心と、夢の始まりーー!
師匠である月白さんの死を長らく受け入れられなかった青藍がついに、 遺品の入った長持を開ける時が来た。そこに入っていた1枚の写真をきっかけに、 青藍はある思い出の「場所」を探す決心をするのだが……。 一方、大学進学を決めた茜は、その準備に追われる日々を送るようになっていた。 その様子に、妹のすみれは不満を感じているようで…?
もう戻らないものへの消えない想い。果たされなかった約束。 次々に周囲で起こる出来事の謎を解明し、障壁を乗り越えるうちに青藍の心も次第に固まって。 そして茜も、夢のため最初の一歩を踏み出す……!?
「『ここ』があるから。『ここ』にみんながいるから次にいける…!」 京都岡崎・月白邸の人々に訪れる、優しく美しい季節ーー!
この巻のあらすじ
「辛いときも楽しいときもどんなときも、私はあなたのそばにいます…!」 大人になった茜と青藍。月白邸の物語、新章スタート!
時は流れ茜は大学4年に、1年間のイギリス留学から帰ってきていた。 中学1年生になった妹のすみれは、茜のかわりに朝食をつくるようになっていたし、(青藍と陽時には内緒ねといいながら)彼氏ができていた。 みんなの成長と変化に茜が少しだけ寂しさを感じていた一方で、青藍も同様に、世界の広がった茜に対して眩しさのようなものと距離のようなものを感じていた。 そんなある日、一条寺にある馴染みの喫茶店に呼ばれた青藍と茜は、常連客の村雨静に「ある女を笑わせてほしい」と言われ、雨の中に立つ女の錦絵を見せられて。 また日本画の仕事の傍ら扇子家を始めていた青藍は、東院家に季節の扇子を届けにいくなかで遂に、青藍を捨てて失踪した母について知ることになり…。 「辛いときも楽しいときもどんなときでも、そばにいます。私はあなたの家族なのだから」 あなたと一緒なら、悲しみを喜びに、涙を笑顔にかえられるから。 大人になった茜と、ある決意をもった青藍の新たなる一歩を、美しい京都の四季絵巻とともに…!
この巻のあらすじ
【“いろいろ”家族の人気シリーズ、第8巻!】 茜がやきもち、すみれが隠しごと。陽時は月白邸からお引っ越し…!? 鴨川デルタに大文字山…。京都で暮らす人には誰でも、忘れられない思い出の場所がある。 陽時の門出を笑顔でお見送りするまでの、月白邸の夏ものがたり。
一 あの日の空の色 ある日、人気女性小説家・谷田峰千帆から、青藍に「小説の表紙の絵を描いてほしい」という依頼が舞い込んできた。いつもと様子の違う青藍に、茜はなぜだかもやもやとした気持ちが晴れなくて…?
二 すみれのかくしごと 中学生になったすみれは、最近かくしごとをしている。家族にはいえない悩みを一人で抱え込もうとするすみれの背中を押すため、彼氏の郁人が覚悟を決めて連れていった場所は…?
三 えのぐのおうた もうすぐ一緒に暮らす予定の陽時と朝日は、陽時の姉・麻里花のもとへ挨拶に訪れる。交際を認めてくれない麻里花に怒る陽時だったが、幼い頃に好きだった「えのぐのおうた」の記憶をたどるうちに、麻里花が秘める本当の気持ちがわかりはじめて…。
星評価・感想
構造レビューと同じ星評価・感想欄に保存されます。平均・中央値は上の「構造レビュー」欄に表示されます。 構造レビューを書く
感想を投稿するにはログインしてください。
-
ブクログ 2 -
ブクログ 4 -
ブクログ 3 -
ブクログ 4 -
ブクログ 5 -
ブクログ 4 -
ブクログ 3 -
ブクログ 2 -
ブクログ 4 -
ブクログ 4 -
ブクログ 4 -
ブクログ 4 -
ブクログ 3 -
ブクログ 4 -
ブクログ 3 -
ブクログ 4 -
ブクログ 3 -
ブクログ 4 -
ブクログ 3 -
ブクログ 4 -
ブクログ 4 -
ブクログ 3 -
ブクログ 3 -
ブクログ 5 -
ブクログ 3 -
ブクログ 4 -
ブクログ 4 -
ブクログ 4 -
ブクログ 3 -
ブクログ 3 -
ブクログ 5 -
ブクログ 4 -
ブクログ 4
