熊野育ちの皇族の少女・塔子が、伊勢の斎王から東宮妃候補へと巻き込まれていく平安宮廷ものです。舞台は、帝や東宮、女御や大臣家の思惑が交差する宮中と、塔子の故郷である熊野。塔子は、政争や呪詛の疑い、婚姻の事情に振り回されながら、東宮・明槻や周囲の人物との関係を通して立場を変えていきます。物語は、入内をめぐる宮廷の駆け引き、恋愛感情の揺れ、家同士の対立を軸に進み、宮中と熊野を往復しつつ人間関係と政治の両面が広がります。シリーズは全9巻で、塔子の立場と心境の変化を中心にまとまっています。続編・外伝・短編の区分は示されていません。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 宮中の権力争いと血縁関係のこじれが、恋愛と並行して動く。
- 塔子の行動力とひらめきが、難局を押し切る見どころになっている。
- 明槻の敬語や低姿勢、すれ違い気味の恋の進み方が刺さる。
- 縋子や万結、左近衛大将など脇役の存在感が強く、場面を引っ張る。
- 古事記や和歌、史実の要素を拾いながら読む楽しさがある。
こんな人におすすめ
- 宮中もの、権力劇、家族の因縁が絡む物語が好きな人。
- じれじれした恋愛や、身分差・秘密ありの関係を楽しみたい人。
- じゃじゃ馬ヒロインが知恵と勢いで切り抜ける話が好みの人。
- 敬語で接するヒーローや、丁寧な恋愛描写に弱い人。
- 相関図を見ながら人物関係を整理して読むのが苦にならない人。
人を選ぶポイント
- 人間関係が複雑で、名前・役職・血縁の整理が必要になる。
- 宮中の思惑や説明が多く、展開がやや込み入って感じられる。
- 恋愛の進み方が遅めで、巻によっては物足りなさが出る。
- 事件や対立の解決が会話中心で、派手な山場を期待すると温度差がある。
- 物語の都合や人物の行動に、引っかかりを覚える読者もいる。
テンポ・読後感
- 宮中の緊張感と、恋のじれじれ感が同時に続く。
- すれ違いと誤解が多く、ハラハラとムズムズが交互に来る。
- 事件が起きる巻は一気に動くが、内面描写中心の巻は落ち着いた進行。
- シリアスな権力劇の中に、軽いツッコミやユーモアが差し込まれる。
- 山あり谷ありで、巻ごとの濃淡はあるが全体として読み応えは強い。
キャラクターへの評価
- 塔子は破天荒でも芯が強く、思い切りのよさと機転が印象に残る。
- 明槻は真面目で不器用、敬語で距離を保つ姿が魅力として受け止められている。
- 縋子は豪快で頼れる存在として好感を集め、場を動かす役回りが目立つ。
- 万結は有能でクール、塔子と並ぶと物語の空気を明るくする。
- 左近衛大将は厄介さと面白さを兼ねた敵役として存在感が強い。
巻一覧
この巻のあらすじ
血筋だけは皇族の塔子は、熊野育ちの元気いっぱいの少女。しかし突然父・左大臣の命で伊勢の斎王に就任させられ、なりゆきで神に仕える日々を送っていた――のだが、父が東宮に呪詛事件を起こしたことが発覚! これで斎王の任が解けると喜ぶ塔子だったが、事態は急転。政敵であり、男色の噂もある東宮への塔子の入内が決定したのだ!! この婚姻には、裏がある――!? 胸騒ぎの平安恋絵巻開宴!
この巻のあらすじ
間もなく東宮が帰京する。なりゆきで東宮妃候補となった塔子は、故郷に帰るためにも入内を阻止したい。けれど呪詛事件の折に出会った暁少尉がいるならば、都でも頑張れると思い始めていた。そんな中「東宮は帝の本当の御子ではない」という噂が!! 暁に真偽を訊こうにも彼の様子もどこかおかしい。さらに塔子は、東宮の義母・縋子から呼び出されて……。ついに東宮と顔合せ!? 話題騒然第二宴! ※作品の表現や演出を考慮して、電子版は本文縦組で制作しております。また一部のページを改変しております。※
この巻のあらすじ
暁が東宮・明槻親王だった――。その事実を受け入れられないまま、塔子は東宮の義母・縋子の熊野行啓に付き添う羽目に。もちろん明槻も一緒だ。気まずい状態で熊野に到着した途端、塔子は迎えに来てくれた叔父の貴哉に人目もはばからず抱きついてしまう!! おかげで縋子には釘を刺され、明槻とも距離は開くばかり。だが、惑う恋心をよそに、東宮を狙う不穏な動きが……!? 平安恋絵巻、第三宴!
この巻のあらすじ
本音をぶつけ合い、ようやく想いを伝えることができた塔子と東宮・明槻。ところが、塔子をかばって叔父の貴哉が大怪我を負ってしまう!! 容態が落ち着くまで熊野に残りたいと訴えるけれど、なんと明槻はその申し出を拒否! 東宮妃候補という立場上わかっていたことではあるが、塔子は衝撃を隠せない。そんな中、都から突然、塔子の天敵・左近衛大将が訪れ……!?
この巻のあらすじ
東宮・明槻と向き合っていくため、宮中に帰ってきた塔子。しかし、明槻の義母・縋子が帝に即位した関係で明槻の異母弟・三の宮が帥(そち)職を解かれてしまう!! 明槻の妃候補だった苑子を三の宮が奪ったことによる報復人事ではと噂されるなか、塔子は、明槻が本当は三の宮を解任したくなかった思いに気づく。そんなある日、塔子は、なぜか苑子の母親に呼び出しを受け……!?
この巻のあらすじ
異母弟・三の宮と激突した明槻が心配な塔子は、後を追って東宮御所へ。しかし彼を待ってたはずが、気づけば朝で、隣には明槻が寝ていた!! これはまさか――と盛大な勘違いをする塔子の元に、再び苑子の母・省子から文が届く。真意がわからなぬまま誘いを受けた塔子に、彼女は「姫の産む子が若君であれば、引き取っていただけませんか?」と衝撃の提案をしてきて……!?
この巻のあらすじ
なりゆきで女帝・縋子に献上された七弦琴を披露することになった塔子。そんな彼女の指導を、東宮・明槻の異母弟・二の宮がすることに。塔子にすれば天の助けだが、明槻にとっては面白くない様子。ところが、その琴が何者かによって盗まれた!! 事が明るみに出れば、東宮の責を問われてしまう。塔子は内緒で犯人を捜すが、そこに二の宮が思わせぶりな言動をしてきて……!?
この巻のあらすじ
東宮・明槻の父である上皇の妻・三条女御が懐妊――。 ともすれば、妃のいない明槻の立場が危うい状況となり、入内を待つ身だった塔子も複雑な心境だ。 そんななか、上皇と女御の娘の袴着に明槻が袴着親として呼ばれ、塔子も参加。 しかしその祝席で、塔子は三条女御に異様な敵意を向けられ、得体の知れない不安を覚える。 しかも原因は、上皇にあることが分かり……!?
この巻のあらすじ
三条女御の策略にハマり、呪詛をかけた犯人に仕立て上げられた塔子。 冤罪を晴らす決定的な証拠を手に入れるまで、宮中の混乱に乗じて故郷・熊野に帰ることに。 「必ず、戻ってきてください」 ――明槻との約束を果たすためにも、身の潔白を証明して入内を果たしたい。 なりゆきで始まった東宮妃の塔子に、国母として戦い抜く自覚が芽生え……!? 平安恋絵巻、最終巻!
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