警視庁捜査支援分析センターを舞台に、超記憶症候群をもつプロファイラー・羽吹允と、新たに配属された神尾文孝が事件を追う警察ミステリーシリーズ。現場に残る遺体の状況、被害者や関係者の証言、過去の未解決事件の記録を突き合わせ、羽吹が記憶の中から手がかりを拾い上げる。都内で続く連続事件、昔の事件の模倣、幼少期の誘拐と結びつく変死体など、現在の捜査が過去の出来事へつながっていく。事件のたびに、同じ場所で起きた過去の事件や当時の関係者の動きが捜査線上に浮かび、羽吹の記憶と神尾の聞き込みが補い合う構成になっている。警察内部の分析部門という立ち位置を生かし、現場検証、証言整理、記録の照合を通じて真相へ近づく流れがシリーズの軸である。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 超記憶を持つ羽吹と、世話焼きで距離を詰める神尾のバディ関係が軸になっている。
- 事件そのものだけでなく、羽吹の過去や空白の時間に迫る構成が強い引きになっている。
- 警察小説としての手触りがありつつ、人物の心理描写が丁寧で読み応えがある。
- 地名や建物など実在感のある要素が入り、現場の空気がつかみやすい。
- 章や巻の終わり方に強い引きがあり、続きが気になる作りになっている。
こんな人におすすめ
- 警察ミステリや連続事件ものを、人物関係込みで楽しみたい人。
- バディの距離が少しずつ変わる過程を追うのが好きな人。
- 超記憶やプロファイリングなど、特殊設定のある推理ものに惹かれる人。
- 事件の謎だけでなく、主人公の過去や内面の掘り下げを重視する人。
- BL作家としての筆致に興味があり、恋愛色の薄い作品も読みたい人。
人を選ぶポイント
- 序盤は登場人物や組織の説明が多く、名前を整理しながら読む必要がある。
- 残酷な事件描写や重い空気があり、軽いミステリを求めると合わない。
- 事件の解決よりもシリーズ全体の謎を追う比重が大きい。
- 1冊単体だと物足りなさを感じやすく、続刊前提の印象が強い。
- 恋愛要素やBL的な進展を期待すると、かなり控えめに感じる。
テンポ・読後感
- 序盤は情報量が多く、やや混み合った立ち上がり。
- 中盤から一気に引き込まれて、ページを進めやすい。
- 事件は淡々と進む場面もあるが、人物のやり取りで温度が上がる。
- 巻末は不穏さや衝撃を残す終わり方が多い。
- 全体として、重さのある警察ミステリに、バディものの親しみやすさが混ざる。
キャラクターへの評価
- 羽吹は超記憶の持ち主としての特異さに加え、過去の影を抱えた人物として強く印象に残る。
- 神尾は常識人で面倒見がよく、羽吹に対してオカン役のように振る舞う。
- 2人の距離が少しずつ近づき、信頼が積み上がっていく過程が好評。
- 羽吹は無愛想でも、読み進めるほど可愛げや魅力が増して見える。
- 脇役も含めてキャラ付けが丁寧で、関係性の変化を追う楽しさがある。
巻一覧
この巻のあらすじ
警視庁捜査支援分析センターに配属された神尾文孝は、超記憶症候群の上司、羽吹允をコンビを組むことになる。配属初日、日野市で発見された女性の遺体は銀色の繭に包まれ、美しいとも思えるものだった。都内で連続する事件。羽吹の記憶と洞察力が冴え渡る。
この巻のあらすじ
東京都下で起きた女児殺害事件。超記憶症候群のプロファイラー・羽吹允は、遺棄の状況から8年前の和光市女児連続殺害事件を模倣していると気づく。和光事件の犯人・入谷謙一はふた月前に獄中で病死していた。相棒の神尾文孝とともに、羽吹が入谷の周辺を聞き込むうちに、第2の事件が。第1の事件との微妙な差異に違和感を覚えた羽吹は、超記憶を駆使して事件の真相に迫る。
この巻のあらすじ
天才プロファイラー・羽吹允は、九歳のときに誘拐され、一年後に発見されてから、超記憶症候群を発症していた。二十年ぶりに会った小学校の友人からもたらされた情報は、最近起きた事件と過去の誘拐を結びつけるものだった。記憶を丹念にサーチする羽吹に見知らぬ番号からSMSが届く。指定された部屋にあった変死体は、過去の事件の関係者。羽吹の記憶の扉は開くのか。
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