高校卒業後に栃木市役所へ進むはずだった五祝神奈は、採用辞令の呼び出し先で、宮内庁式部寮神祇院第壱課の神祇官に配属される。現代日本を舞台に、神体の異変、消印付きの不可解な葉書、魑魅魍魎や禍つ神の兆しなど、神道由来の怪異が公務として扱われる。神奈は現場調査と対処を重ね、地方の社から都市部の騒乱まで広がる案件に向き合う。やがて事案は教団の疑い、国家機関の動員、首都圏での怪物出現へつながり、神と人、官庁と超常が同じ制度の中で交差していく。事件ごとに扱う対象は、御霊の監視、封印の確認、怪異の発生源調査、現場での鎮圧と移り変わり、行政手続きと実働が並ぶ形で描かれる。五祝神奈を軸に、神祇官としての職務が個別案件から連続した非常対応へ広がっていく。配属先の中央官庁と各地の神社、首都防衛側の動きが結びつき、地方の小さな異変と国家規模の対応が同じ線上に置かれる。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 日本神話とクトゥルフ神話を掛け合わせた和風伝奇の発想が強い。
- 国家機関や公務員設定を使った怪異退治が珍しく、舞台の作り込みも細かい。
- 怪獣映画や特撮を思わせる大規模バトルの勢いがある。
- おっさん組や現場側の活躍が渋くてかっこいい。
- ご当地要素や実在地名の使い方に手応えがある。
こんな人におすすめ
- 神話ネタ、オカルト、クトゥルフ系のクロスオーバーが好きな人。
- 和風伝奇や妖怪退治ものを読みたい人。
- 国家機関・公務員・自衛隊が絡むバトル展開に惹かれる人。
- 特撮や怪獣大戦争のノリをラノベで楽しみたい人。
- 軽めでも設定のある作品を読みたい人。
人を選ぶポイント
- 序盤は設定説明や巻き込まれの流れが長く、ややダレる。
- 文章やテンポに粗さを感じる人がいる。
- 漢字や神話用語が多く、慣れていないと読みづらい。
- クトゥルフ要素は期待より薄めに感じる場合がある。
- 風呂敷の広げ方に対して、細部の掘り込み不足や畳み方の急さが気になる。
テンポ・読後感
- 序盤は丁寧だが動き出すまで少し時間がかかる。
- 中盤以降は一気に怪物戦・大戦争モードへ加速する。
- シリアス寄りの事件に、天然気味の主人公が軽さを添える。
- 重い題材でも、現場の勢いやノリで読み進めやすい。
- 破天荒に広がるが、全体の勢いで押し切るタイプ。
キャラクターへの評価
- 主人公は天然で抜けているが、その素朴さや生活感が味になっている。
- 中高生向けというより、少し地に足のついた感覚の主人公として受け止められている。
- おっさんたちや組織末端の人物が頼もしく、好感を集めている。
- 上層部や政治屋は保身的・無能寄りに描かれがち。
- ヒロインの巫女・神祇官としての立ち位置や見た目の記号性が印象に残る。
巻一覧
この巻のあらすじ
高校を卒業し、4月から栃木市役所で働くことになっていた五祝神奈(いわい・かんな)は、採用辞令交付式でなぜか「今すぐに桜田門前(宮内庁)に来るように」という指示を受けた。そこで受け取った辞令は、栃木市役所ではなく、なんと特別国家公務員──宮内庁式部寮神祇院第壱課 神祇官(かんづかさ)としての配属辞令であった!!
この巻のあらすじ
御霊を取り締まる特別国家公務員『神祗官(かんづかさ)』となった五祝神奈が魑魅魍魎を撃退したのも束の間、新たな怪現象が発生する。 ご神体である巨石から流れ出す血液。そして、新たに発見される昭和45年の消印が押された、この世には存在しない夜刀浦市から届いた葉書。 事件調査に乗り出した神奈たちだったが、それは「禍つ神」によって引き起こされる未曽有の惨事の予兆に過ぎなかった……。
この巻のあらすじ
多くの被害を出した「黒く蠢くもの」事件から2か月後――。 伊豆半島でその件にかかわる調査を進めていた主人公の五祝神奈が、国家転覆を進めるある教団の関係者だと噂が流れ、逮捕命令が下されてしまう。 神奈たち不在の隙を突くように、東京・丸の内に「地母神が産みし数千の黒き仔山羊」という怪物が出現。陸上自衛隊・臨時首都防衛集団と怪物の戦いが都内で繰り広げられ、戦後初めて首都に戦車砲の砲声が響き渡る。 首都潰滅目前に、数百万の携帯電話から立ち上った朱い煙はなにを意味するのか!?
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