〔少女庭国〕

判定なし
基本情報
著者
矢部嵩
イラスト
レーベル
ハヤカワ文庫JA
刊行年
巻数
1巻
アニメ化
属性

構造レビュー

星評価

編集部判定 判定なし

作品傾向

ストーリーの良さ A (3)

理由・補足

編集部

あらすじからは想像できない、アクロバティックな方向に転がるストーリー。序盤はありきたりなデスゲームものに擬態しているが、ネズミ算式に増えゆく少女たちが壁を掘削・拡張しながら開拓を続けるうちに文明が生まれ、それが数万年単位のスケールで発展していく。

キャラクター A (3)

理由・補足

編集部

視点人物だけでも三桁に及ぶ膨大なキャラクターが登場するが、キャラによってはあっさり一行で処理されるなど、出番に明確な差がある。名前は「~子」で統一されており、全員が15歳の女子中学生。

設定・世界観 S (4)

理由・補足

編集部

作者の発想力に脱帽するしかない独創的な設定。従来のデスゲームものに反し、15歳の少女たちが築いた文明の発展と終焉を描き、読者を忘我の地平に連れ去った。

話題性 B (2)

理由・補足

編集部

殆ど話題にならなかった。

初心者向け B (2)

理由・補足

編集部

敢えてジャンル分類するならセカイ系SFだが、あらすじとは予想外の方向にストーリーが転がっていく為、デスゲームを求める読者は当てが外れたと感じるかもしれない。良くも悪くも他に類を見ない変な小説なのでインパクトは大。

読後感の良さ B (2)

理由・補足

編集部

少女たちを拉致監禁した黒幕や謎の部屋の正体は一切明かされず終わる為、妄想で補完するしかない。セカイ系SFと割り切って年代記を楽しめるなら、読後感は悪くない。

テンポの良さ B (2)

理由・補足

編集部

少女たちが順番に語り手を務めるものの、百ページ以上出ずっぱりのキャラがいれば一行で済まされるキャラもおり、前者のパートはやや冗長に感じた。

読みやすさ B (2)

理由・補足

編集部

比喩や文体の灰汁の強さは読者を選ぶ。饒舌な言い回しにはこだわりを感じる。

短評・キャッチコピー

編集部

卒業式当日に謎の密室に隔離された少女たちの運命は。

概要

編集部

卒業式当日に突如として謎の立方体の部屋に隔離された15歳の少女たち。ドアには“下記の通り卒業試験を実施する。ドアの開けられた部屋の数をnとし死んだ卒業生の人数をmとする時、n-m=1とせよ"。と張り紙が掲示されていた。ここを出られるのは1人だけ?事態が混迷を極める中、自殺する少女や殺し合いで命を落とす少女が相次いで……。

こんな人におすすめ

編集部

変な小説を読みたい人 新機軸のセカイ系SFを読みたい人 デスゲーム×百合×フロンティア小説を読みたい人

著者情報

編集部

矢部嵩は日本の小説家。主にホラーやSF分野で活躍している。代表作は以下。 * 『紗央里ちゃんの家』 (角川書店、2006年10月 / 角川ホラー文庫、 2008年9月) * 『保健室登校』 (角川ホラー文庫、2009年12月) * 『魔女の子供はやってこない』 (角川ホラー文庫、2013年12月) * 『未来図と蜘蛛の巣』(講談社、2025年3月)

イラストレーター情報

編集部

焦茶は日本のイラストレーター。故人。生前は数多くの書籍の装画やラノベのイラストを手掛けていた。代表作は以下。 『スカートのなかのひみつ。』 『不可視都市』 『重力アルケミック』 『あの夏ぼくは天使を見た』 『和香様の座する世界 少女は神を騙り嘘を語る』 『彼女が俺を暗殺しようとしている』 『ミリオン・クラウン』 『さよならを言えないまま、1000回想う春がくる』

評価点

編集部

【おすすめキャラクター】 '''羊歯子(しだこ)''' 第一話に登場する15歳の女子中学生。卒業式当日に会場へ赴く途中に意識を失い、目覚めたら他の卒業生たちと共に、謎の部屋に閉じ込められていた。不可解なメッセージの咀嚼に悩む傍ら、皆で力を合わせ脱出を企てるが……。

総評

編集部

15歳の女子中学生たちが謎の異空間に隔離され、そこを起点に開拓を進め、文明を築き上げるSF年代記。スタンダードなデスゲームものを想像していると序盤で梯子を外される。 決して万人受けする内容ではないものの、安易なジャンル分けを許さないアナーキーな作風は中毒性が高く、大変レアな読書体験ができる。

巻一覧

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星評価・感想

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