都内の大学を舞台に、文学部一年の埋夏樹と芸術学部二年の岩戸優紀の出会いから始まる現代恋愛小説。夏の夜に言葉を交わした二人は距離を縮めるが、優紀はある日突然、夏樹の前から姿を消す。彼女の実家を訪ねた夏樹は、優紀が冬の期間だけ大学から消える「冬眠する病」に関わっていることを知る。埋夏樹は小説を書いているが自信がなく、映像サークルの新歓から逃げた先で優紀と親しくなる。優紀は辛い食べ物が好きな芸術学部の学生で、交際歴の多さから噂も絶えないが、冬になると大学から姿を消す。会えない時間、周囲の視線、人と違う体を抱えて生きることのしんどさを軸に、二人の関係と秘密が描かれる。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 冬だけ眠るヒロインという設定が強く、SF寄りの不思議さと恋愛要素が同居している。
- 病院や療養生活の描写が生々しく、体調や介護の現実感が伝わる。
- 章の合間の短いポエムや文章表現が美しく、雰囲気で引っ張る力がある。
- 伏線や仕掛けが散りばめられていて、読み返すと印象が変わる構成になっている。
- ラストの畳み掛けやタイトル回収に驚きと納得がある。
こんな人におすすめ
- 難病もの、純愛もの、ライト文芸寄りの作品が好きな人。
- ふわっとした空気感より、感情の揺れや関係性の痛みを味わいたい人。
- 伏線回収や終盤の仕掛けを楽しみたい人。
- きれいな文章やエモい読後感を重視する人。
- 学生時代の恋愛や友人関係の苦さを重ねて読みたい人。
人を選ぶポイント
- 会話や人物の反応が分かりにくく、読み進めるのに引っかかりやすい。
- 登場人物が多く、序盤は誰が重要か把握しづらい。
- 主人公たちの行動や感情移入しにくさが気になる場合がある。
- 時系列や終章の解釈が少し追いにくい。
- 大きなどんでん返しを期待すると、静かな進み方に物足りなさが残る。
テンポ・読後感
- 全体は静かで抑えめだが、終盤に向けて一気に加速する。
- 文章は難解ではないのに、読後に引っかかりや余韻が残る。
- 穏やかな時間より、常にどこか張りつめた空気が続く。
- エモさの強い雰囲気と、現実的な病気の重さが同時にある。
- しっとり美しいのに、少し不穏でざわつく感触が残る。
キャラクターへの評価
- 冬眠するヒロインは印象的だが、人物像は一面的に見える場面もある。
- 主人公たちは好き嫌いが分かれやすく、行動にいら立ちを覚える読者もいる。
- 支える側も含めて余裕のなさが目立ち、達観や諦めがにじ。
- 友人キャラが魅力的で、特に支え役の存在感が強い。
- 登場人物の感情の揺れや葛藤が、関係性の重さとして残る。
巻一覧
この巻のあらすじ
『今夜、世界からこの恋が消えても』『君は月夜に光り輝く』を輩出した新人賞 第28回電撃小説大賞《メディアワークス文庫賞》受賞作 新時代の恋愛小説
名前のない病を患った彼女との、すれ違う恋の物語 ある夏の夜、文学部一年の埋夏樹は、芸術学部に通う岩戸優紀と出会い恋に落ちる。いくつもの夜を共にする二人。だが彼女は「きみには幸せになってほしい。早くかわいい彼女ができるといいなぁ」と言い残し彼の前から姿を消す。 もう一度会いたくて何とかして優紀の実家を訪れるが、そこで彼女が「冬眠する病」に冒されていることを知りーー。
現代版「眠り姫」が投げかける、人と違うことによる生き難さと、大切な人に会えない切なさ。冬を無くした彼女の秘密と恋の奇跡を描く感動作。 会うこともままならないこの世界で生まれた、恋の奇跡。
≪登場人物紹介≫ 埋 夏樹:都内の大学に通う文学部一年生。小説を書いているが、そのことに自信を持てないでいる。映像サークルの新歓の席に耐えられず逃げた時に優紀と親しくなる。
岩戸優紀:夏樹と同じ大学に通う芸術学部二年生。ある理由のため、冬の期間だけ大学から姿を消す。交際歴が多く、何かと噂の的になっている。辛い食べ物に目がない。 プロローグ 一章 ずっと夏だったらいいのに 二章 夜のコンビニ 三章 ひかり 599 11:32 新大阪行き 終章 きみは雪をみることができない
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