死者の魂を葬る少女モリア=メメントと、時を操る死神シヤンが、懐中時計テンプス・フギトに導かれて各地と各時代を巡る幻想譚。舞台は現代ニューヨークや17世紀パリなど、時代も場所も異なる土地で、死してなお悪夢を見続ける亡霊たちが現れる。モリアはかつて術師の血を継ぐ王族の姫で、あるものを探しながら死者を弔う。シヤンは人間を哀れみつつ従者として同行し、二人の旅は死者の葬送と探索を軸に進む。各地の事件を通して、死神・亡霊・術師の血筋が交差する構成になっている。続編や外伝の情報はなく、本巻で一冊完結の構成として読める。短編連作の形で、時代と場所を変えながら物語が展開する。死者を弔う行為と時空移動が結びついたシリーズ。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 耽美でゴシック寄りの空気感が強く、文章の美しさや語彙の豊かさが印象に残る。
- 時代や国をまたぐ旅の構成があり、短編連作として事件ごとの見せ場が作られている。
- 死者を弔うというテーマに、愛・喪失・鎮魂が重なっていて感情面の余韻が深い。
- モリアとシヤンの主従関係、姫様呼び、距離感の妙が大きな魅力になっている。
- 世界観や設定、固有名詞のセンスに惹かれる読者が多い。
こんな人におすすめ
- 美文調、耽美、ゴシック、ダークファンタジーが好きな人。
- 主従関係や、少女と謎めいた従者の組み合わせに弱い人。
- 死や鎮魂、喪失と愛を軸にした物語を読みたい人。
- 文章の装飾感や硬質な雰囲気を楽しめる人。
- 連作形式で、各話の事件と空気感を味わいたい人。
人を選ぶポイント
- 地の文の装飾が濃く、最初は読みづらいと感じやすい。
- 文章の華美さが合わず、途中で読み飛ばしたくなる人もいる。
- 事件の強さや展開の厚みより、雰囲気や人物像に重心が寄っている。
- 読み切り感はある一方、設定の広がりに対して物足りなさを覚える場合がある。
- 残酷さや薄暗さがあるため、明るい作風を求める人には向きにくい。
テンポ・読後感
- しっとり重く、静かな熱を持つ進み方。
- 1話ごとの事件は短めでも、余韻は長く残る。
- 美しいが軽快ではなく、言葉を味わう読み心地。
- ダークで荘厳、鎮魂の空気が全体を支配する。
- 旅の移動感はあるが、派手な疾走感よりも雰囲気重視。
キャラクターへの評価
- モリアは真っ直ぐで、哀しみや信念を抱えた芯の強さが目立つ。
- シヤンは謎めいていて、気まぐれさと従者としての存在感が強い。
- 2人の関係は主従としての緊張感と親密さの両方がある。
- 姫様呼びや、従う理由の見え方が好みを強く分ける。
- 人ならざる存在との距離感や、隣にいることを選ぶ関係性が刺さりやすい。
巻一覧
この巻のあらすじ
死は平等である。富める者にも貧しき者にも。だが時に異形となる哀れな魂があり、それを葬る少女がいた。 モリア=メメント。かつて術師の血を継ぐ王族の姫だった娘。特別な力をもち、今は刻渡りの死神シヤンとともに、あるものを捜して旅をしていた。 シヤンのもつテンプス・フギトの時計に導かれ、あらゆる時と場に彼らは出向く。現代ニューヨーク、17世紀パリ、時代と場所が変わっても、そこには必ず、死してなお悪夢を見続ける悲しい亡霊たちがいたーー。 死は等しく安らかにーー祈りをこめてモリアは死者を葬る。永遠を生きる時の旅人がつむぐ、祈りと葬送の幻想譚。
【登場人物】 ◆モリア=メメント 青い喪服を着た美少女。術師の血をひく王家の娘だったが、過酷な運命にもまれ、死神と契約をして永遠の命を得る。あるものを探すため、死者を弔いながら旅をする。 ◆シヤン=ラウエレウム 美形の死神。「時」をつかさどり、テンプス・フギトの懐中時計を操って時空を移動する。強大な力を持つ存在だが、モリアの従者に。人間を哀れみ、時に面白がっている。 二十一世紀の人狼は眠らない AD2003 New York ヴェルサイユ宮殿の魔女は歌う AD1756-1773 Paris ペンシルベニアの吸血鬼は誰がために AD2017 Pennsylvania アゾフ海の隠者と死の血裔 AD1778 Wild Field
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