構造レビュー
星評価
編集部判定 良作
短評・キャッチコピー
編集部
あやかしがやってくる裏の料亭を手伝うことになった主人公と、その料亭を営む店主の穏やかな物語。
概要
編集部
東京で夢が破れた主人公は、実家の大阪へ帰るために移動していたが、京都に来てしまう。そこでは不思議な集まりに呼ばれ、そして昔遊んでいた少年の成長した姿で再会する。料亭をしている彼と再会し「裏の料亭」を手伝うことになった主人公は、美味しい料理とそれを求めてやってくるあやかしたちと出会うことになる。
こんな人におすすめ
編集部
・あやかしが好きな人 ・京都が好きな人 ・料亭などが登場する作品が好きな人 ・若い女性と知り合いの男性が協力していく作品が好きな人
内容・特徴
編集部
東京で夢破れた主人公は、実家の大阪へ帰る前に、京都へ行ってしまう。その後、京都の知り合いの元で働くことになるがそれは「あやかし料亭」であった。そこではさまざまなあやかしが、美味しい料理を求めてやってくる。主人公は、料亭の板前である青年と協力しながら、あやかしも自分たちにも美味しい料理を堪能し、あやかしとの関係、人と人のつながりを知っていく。
著者情報
編集部
浅海ユウ(あさみ・ゆう) 山口県出身、大阪府在住。 2012年「デビルズナイト」で「オトナ女子が本当に読みたい小説大賞」最優秀賞を受賞し、デビュー。 ≪代表作≫ ・ラストレター ・空ガール!
イラストレーター情報
編集部
庭 春樹(にわ・はるき) 漫画家、イラストレーター。 漫画、装画、ゲーム内イラスト、衣装デザインなど多種多様に手掛ける。
受賞歴
編集部
2012年「デビルズナイト」で「オトナ女子が本当に読みたい小説大賞」最優秀賞を受賞
文体
編集部
丁寧に描かれているが、京都のキャラクターは京都弁で描かれており、若干わかりにくいと感じる場合もあるかもしれない。
世界観の作り込み
編集部
京都の良さ、あやかしの登場など、日本らしい雰囲気が詰まっており、好まれる傾向だと感じた。しっかりとした世界観が作られているので、料理やキャラクター自体の数が多くなくても、楽しめる雰囲気が作られている。
ジャンル・テーマ総評
編集部
人情ものとして、あやかしとの関係やそのあやかしたちの思いにも触れ、成長していく主人公の姿が見られる。都会で夢が破れたこと、若くして飛び出すように都会へ出ていったこと、苦労したことなど、主人公自体の人生がリアルなので、そこに共感することも多くある。また子どもの頃からの知り合いである青年との再会、青年の祖父が作っていた料理の思い出など、料理と人がつなぐものが感じられる作品。青年に対する淡い恋心も感じられるような、女性の生活のさまざまな場面にあやかしが盛り込まれている印象であった。
評価点
編集部
京都という土地の雰囲気や、そこにあやかしが盛り込まれていることで、日本の雰囲気も出ていてよい作品であった。夢が破れたとしても、人生は終わりではないし、その先でも続いていく人とのつながりがあることを見せてもらえた、と感じている。あやかしという存在と人間の主人公が、関わりながらも成長していく姿は、普通の人生を歩む人たちと大きく変わることはない。
【おすすめキャラクター】 由弦(ゆづる) 祖父から料亭を受け継ぎ、あやかし用のレシピであやかし料亭用の料理を作る青年。主人公とは昔からの知り合いで、仲が良く、京都弁を話す青年。
総評
編集部
設定が細かい部分があり、一瞬読む作業に時間がかかるかと感じたが、そうでもなく面白く読み進めることができた一冊である。夢が破れた女子という存在が、この先をどう生きていくのか。若さやアクティブな面を持ち合わせた主人公のよさを、とても活かしてある作品だと感じる。またキャラクターや料理の登場は、数として少ないが、とても丁寧に話が作られている。主人公のさらなる成長、青年との恋など、穏やかな終わりの中にも、これからのことを考えられるような雰囲気があって、楽しめる作品だった。
ストーリーの説明
編集部
あやかしが見えるようになった主人公と料亭の店主が、さまざまなあやかしに料理を振舞っていく話。最初は夢が破れた主人公が、実家を目指していたが、過去を思い出して京都へ向かうというアクティブな動きを見せる。かつて一緒に遊んでいた少年も、大人になっており、今度は一緒にあやかしのための料亭をすることになっていくのは、面白い話だと感じられた。
キャラクターの説明
編集部
どのキャラクターに関してもしっかりと人間性が設定されていると感じられた。過去の出来事や、出会いなども丁寧に描かれており、背景も分かりやすく、しっかりとしている。登場人物はあまり多くない印象だが、登場人物を中心とした話がしっかりと盛り込まれているので、読んでいて面白味が強い。
設定・世界観の説明
編集部
主人公はどこにでもいる女性という雰囲気だが、ところどころに、京都の地名や京都弁を使うキャラクターの登場があり、京都らしさは周囲から作られている印象の世界観であった。
話題性の説明
編集部
特になし
初心者向けの説明
編集部
主人公視点で物語が進んでいき、分からないこと、驚きなど感情面がとても分かりやすい作品である。初心者でも読みやすい造りだと感じた。
読後感のよさの説明
編集部
料亭の日常で最後は締めくくられており、あやかしとの関係も落ち着いて、これからも主人公が料亭で過ごしていく姿を想像しながらの終わりとなる。穏やかで落ち着いた終わりで、心温まる雰囲気の読後感。
テンポの良さの説明
編集部
テンポの良さはまずまずと感じる部分もあった。登場するキャラクターに合わせて料理も選定されており、たくさんのグルメ的な料理が登場する感じではない。1つ1つをじっくりと読み進めていくような感じなので、読みやすくはあるが、スローテンポな確実さを感じた。
読みやすさの説明
編集部
丁寧に描かれていること、主人公の視点がわかりやすいことなどで、読みやすく感じる。また話がたくさんの章に分かれて、たくさん登場人物がいるという雰囲気ではなく、ゆっくりじっくりと登場人物に合わせた料理と物語の展開を楽しむことができる。じっくりと読める作品としての読みやすさがあった。
他のおすすめ作品
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あやかし屋敷と手作りごはん
天涯孤独て住む場所を失った青年が、引っ越し先ですでに先住していたあやかしたちと出会う作品。可愛らしいあやかしのために、青年が料理を作ってあげる姿は、想像するだけでもとても可愛いと感じてしまう場面が多い。可愛いあやかしを見たい人におすすめ。
作品詳細を見る -
神様お宿、あやかしたちとおもてなし
あやかしと人間が共存する故郷に戻った主人公は、そこで祖母の営む温泉宿を引き継ぐことに。そこには神様やあやかしがやってくるので、代理女将として頑張る主人公の姿と、主人公を優しく見守る守り神の話。
作品詳細を見る -
異世界温泉郷
温泉旅行をしていた主人公が、迷い込んだ異世界の温泉郷で狗神と婚礼をあげることに。そこから元の世界へ戻るため、湯屋で働くことになった主人公と、その世界で出会うさまざまなあやかしたちとの物語。
作品詳細を見る -
恋文やしろのお猫様
縁結びのご利益がある神社の一角で、恋文をしたためるための小さなカフェを開くことになった主人公。そして恋文を神様に配達してくれる、あやかしのお猫様。2人は恋する人たちを見つめながら、ゆっくりと自分たちの恋を深めていく。
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巻一覧
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