東京での暮らしに行き詰まった17歳の船見カナエが、幼馴染の保科あかりがいる離島・袖島へ戻り、そこで起きた時間のずれと空白の4日間を追う物語です。島には午後6時のチャイム『グリーンスリーブス』が鳴り、カナエは意識だけが数日先へ飛ぶ現象『ロールバック』に巻き込まれます。物語は、失われた時間の中で何が起きたのかを確かめながら、カナエがあかりや島の人々と向き合っていく流れで進みます。離島の暮らし、時間移動の仕組み、幼馴染同士の距離感が重なり、春休みの数日間を軸に展開します。単巻構成で、外伝や続編の情報はありません。|short_comment|離島で起きる時間のずれと、幼馴染の再会から始まる春休みの物語。|appeal_point|離島を舞台に、時間跳躍の現象『ロールバック』と幼馴染の関係変化を同時に描く構成です。|work_features|離島、時間移動、幼馴染、春休み、恋愛要素|content_features|東京での生活に嫌気が差した少年が離島へ戻り、再会した幼馴染とともに、4日後へ飛んだ意識と空白の時間を埋めていく話です。島内に鳴るチャイム、過去へ遡る現象『ロールバック』、亡くなったと知らされる人物の存在が物語の起点にな

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    - 離島を舞台にした現代の時間移動ものが気になる人 - 幼馴染の再会と関係変化を軸にした話が好きな人 - 春休みの短い時間に起きる出来事を追う構成が気になる人

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作品の魅力

  • 4月から数日単位で過去へ戻る独自のロールバック設定が新鮮で、時間の進み方そのものが読みどころになっている。
  • 未来の情報を手がかりに真相へ近づく構成が巧みで、伏線回収や会話の意味がつながる瞬間が気持ちいい。
  • 島の風景、桜、夜の学校など、春らしい情景と青春の空気感がよく合っている。
  • 主人公とヒロインの距離感やすれ違いが丁寧で、恋愛とミステリーの両方を楽しめる。
  • 文章の読みやすさと構成の美しさを評価する声が目立つ。

こんな人におすすめ

  • タイムリープや時間SFの仕掛けを考えながら読みたい人。
  • 青春ものにミステリー要素や切なさを求める人。
  • 島を舞台にした静かな空気感や季節感のある物語が好きな人。
  • 伏線回収や会話の裏にある意味を拾う読書が好きな人。
  • まっすぐな恋愛だけでなく、重めの感情の揺れも読みたい人。

人を選ぶポイント

  • 時系列が入り組むので、整理しながら読まないと少し混乱しやすい。
  • 後半は重さが増し、明るい青春小説の感覚だけで読むと落差が大きい。
  • タイムリープの仕組みや理由を細かく説明してほしい人には物足りなさが残る。
  • すっきりした解決より、感情の余韻や切なさが前に出る。
  • ヒロインの扱いに物足りなさを感じる読者もいる。

テンポ・読後感

  • 序盤は状況説明と時間のズレを追う展開で、じわじわ引き込むタイプ。
  • 中盤からは情報が少しずつつながり、ミステリー的な緊張感が増していく。
  • 風景描写はやわらかいが、物語の芯はかなり重く、感情の振れ幅が大きい。
  • 読後感は切なさと清々しさが同居し、静かな余韻が残る。
  • 物語のテンポは派手さよりも、積み上げて回収する手触りが強い。

キャラクターへの評価

  • 主人公は考えながら動くタイプで、試行錯誤や検証の姿勢が好印象。
  • ヒロインは儚さや複雑さが強く、心理描写に惹かれる声が多い。
  • 幼なじみ同士の距離感や、言えなかった本音が物語の核になっている。
  • 兄の人物像は印象が強く、感情を揺さぶる存在として受け止められている。
  • 登場人物が完璧ではなく、未熟さや不器用さを抱えた等身大の人間として描かれている。

巻一覧

きのうの春で、君を待つ
2020年4月 ISBN 9784094518429
この巻のあらすじ

幼馴染だった二人、すれ違う時間と感情。

17歳の春休み。 東京での暮らしに嫌気が差した船見カナエは、かつて住んでいた離島・袖島に家出する。そこで幼馴染である保科あかりと2年ぶりの再会を果たした。

その日の夕方、カナエは不可思議な現象に巻き込まれる。 午後6時を告げるチャイム『グリーンスリーブス』が島内に鳴り渡るなか、突然、カナエの意識は4日後に飛んだ。混乱の最中、カナエは憧れの存在だったあかりの兄、保科彰人が亡くなったことを知らされる。 空白の4日間に何が起きたのか。困惑するカナエを導いたのは、あかりだった。

「カナエくんはこれから1日ずつ時間を遡って、空白の4日間を埋めていくの。この現象を『ロールバック』って呼んでる」 「……あかりはどうしてそれを知っているんだ」 「全部、過去のカナエくんが教えてくれたからだよ」

『ロールバック』の仕組みを理解したカナエは、それを利用して彰人を救おうと考える。 遡る日々のなかで、カナエはあかりとの距離を縮めていくのだが……。

甘くて苦い、ふたりの春が始まる。

大きな感動を呼んだ、『夏へのトンネル、さよならの出口』に続き、八目迷×くっかで贈る、幼馴染だった少年少女の春と恋の物語。

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